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土地売却の流れ
土地売却を初めて行う場合、どのような手順で進めたらいいのかわからず不安を感じることがあるかと思います。不動産の売買と聞くと、面倒な手続きが多く、大変そうなイメージがあります。
しかし、土地売却を実際に行うときは、手続きの大部分を専門家に依頼をして行ってもらうため、売主自身が行うことは多くはありません。また、必要な手続きなどは依頼した専門家からアドバイスを受けられるため、何をすればいいかわからないということもほとんどないでしょう。手順をひとつずつ進めていけば、土地売却ができるのでご安心ください。
土地売却を進めるにあたり、まず確認したいのが全体の流れです。下記は、土地売却の全体の流れになるので、どのように進めていくか確認しておきましょう。
- 相場価格の確認
- 不動産会社の査定
- 媒介契約の締結
- 販売活動
- 売買契約の締結
- 決済・確定申告
- 確定申告
それぞれの項目について詳しく解説をしていきます。
①相場価格の確認
土地を売却するときに最初にやっておきたいことが、相場の確認です。
不動産会社のなかには「値こなし」といって、契約につなげるために相場よりも高い査定価格を提示するところがあります。高く売れることを期待して契約をしても、実際は相場よりも高いため買主が見つからず、最終的に値下げをして売却するケースも少なくありません。
しかし、相場を把握してから不動産会社に査定を依頼すれば「値こなし」にまどわされずに、売却を依頼する不動産会社を見極められるようになります。
また、相場の確認は、土地を売却するタイミングを決める判断材料にもなります。過去から現在までの相場が上昇傾向なのか下降傾向なのかを把握しておくことで、適切なタイミングで土地の売却を進められるでしょう。
不動産の相場価格は、下記の4つの方法で確認できます。
- 公示価格
- 基準地価
- 固定資産税評価額
- 路線価
それぞれの方法は算出方法が異なるため、同じ土地でも相場価格が違います。精度を高めるには、複数の方法で相場を確認することが大切です。
②不動産会社の査定
不動産会社の査定は、専門担当者が土地や建物の価値と適切な価格を算出するための調査です。「机上査定(簡易査定)」と「訪問査定」の2種類があります。
【机上査定(簡易査定)】
机上査定は土地の広さや形状などを書類や電話などで確認して、査定価格を算出する方法です。スピーディーに査定ができる一方、土地を直接確認していないため、精度はそれほど高くありません。参考価格として使われるケースが多いです。
【訪問査定】
不動産会社が実際に土地を確認したうえで、査定価格を算出する方法です。立ち会いや直接のヒアリングなどがあるため、机上査定(簡易査定)よりも手間がかかるものの、実際の売却価格に近い相場価格が把握できます。査定結果が出るまでの期間は約1週間です。
土地の価値を正確に把握するなら、机上査定よりも訪問査定を依頼しましょう。さらに精度を上げるには、複数社に査定を依頼して比較することで、実際の売却価格に近い相場価格を把握しやすくなります。
③媒介契約の締結
不動産会社の査定結果を比較して、仲介を依頼するところが決まったら媒介契約を結びます。媒介契約は、不動産の売却に必要な手続きを不動産会社に委託する契約です。土地の売却を依頼する場合、下記の業務を行ってくれます。
- 販売活動
- 土地の見学
- 買主との価格交渉
- 売買契約の締結
- 決済
- 引き渡し
一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | |
---|---|---|---|
同時契約できる 不動産会社の社数 |
複数 | 1社のみ | 1社のみ |
自己発見取引 | 可 | 可 | 不可 |
進捗報告 | 義務なし | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
レインズへの登録 | 義務なし | 7日以内 | 5日以内 |
媒介契約の種類によってメリット・デメリットがあります。売却する土地の状況に合わせて、適切な媒介契約を結びましょう。
④販売活動
媒介契約を結ぶと、不動産会社は販売活動を行います。販売活動は、主に下記の方法で行われます。
- レインズへの登録
- 不動産ポータルサイトへの登録
- チラシ
- DM
販売活動の内容は、不動産会社によって異なるため、媒介契約を結ぶ前に確認しておいたほうがよいでしょう。また、販売活動にかかった費用は、不動産会社が負担するケースが多いですが、契約内容によっては、売主が一部を負担する場合もあるため、あらかじめ確認しておきましょう。
土地の購入希望者が見つかると、媒介契約を結んだ不動産会社は、売買条件などの交渉を行います。交渉は不動産会社と購入希望者との間で行われるため、売主が交渉に加わることは基本的にありません。
ただし、値下げを求められた場合などは、不動産会社と相談をすることもあります。
⑤売買契約の締結
購入希望者と売買の条件などの交渉がまとまると売買契約を結びます。売買契約は、売主、売主側の不動産会社、買主、買主側の不動産会社が集まって行うのが一般的です。
売買契約書は、不動産会社が作成するため、売主が準備する必要はありません。ただし、売買契約時には、実印や印鑑証明書、固定資産税納税通知書などを持参します。売買契約時に持参するものは、不動産会社から連絡があるため、忘れないようにしましょう。
また、売買契約は一度締結すると、解消や変更ができません。契約の内容を守らなかった場合、違約金を請求される場合もあるため、契約内容の決定と確認は慎重に行いましょう。
⑥決済・引き渡し
売買契約を結んだあとは、指定された日に残代金の支払いと土地引き渡しが行われます。決済・引き渡しは同時に行われ、売買契約から1~3カ月後に行うことが一般的です。
買主が住宅ローンを組んで土地を購入する場合、承認を待ってから決済が行われるため、金融機関で手続きが行われることもあります。売買契約の際、「更地渡し」などの条件を決めていた場合は、建物の解体や樹木の撤去などを引き渡し日までに終わらせておく必要があります。
引き渡し日までに条件を満たせていない場合は、手続きが進められないだけでなく、違約金の支払いが発生することがあります。
売買契約から引き渡し日までの期間に定めはなく、売買契約のときに買主との交渉で決まります。そのため、なるべく余裕を持ったスケジュールで設定することが大切です。
⑦確定申告
土地の売却により発生した譲渡所得は課税対象です。そのため、確定申告を行い所得税・住民税・復興特別所得税を納める必要があります。
確定申告の申告期間は、土地を売却した翌年の2月16日から3月15日までです。申告した譲渡所得が間違っていたり、確定申告をしなかったりすると、ペナルティを課せられるおそれがあるため、確定申告を忘れずに行いましょう。
譲渡所得は、土地の売却価格から取得費、譲渡費用、特例や控除などを差し引いた金額となり、下記の税率がかかります。
所得税(%) | 住民税(%) | 合計(%) | |
---|---|---|---|
短期譲渡所得 | 30.63 | 9 | 39.63 |
長期譲渡所得 | 15.315 | 5 | 20.315 |
※復興特別所得税2.1%を加味した所得税
取得費と譲渡所得の合計が、土地の売却価格よりも多くなる「譲渡損失」になる場合は、確定申告を行う必要はありません。ただし、特例や控除を適用させる場合は、確定申告が必要です。
土地を高く売るポイント
購入した土地はもちろんのこと、相続したけど使っていない土地であっても、どうせ売るなら少しでも高く売りたいものです。
土地を高く売るには、いくつかのポイントがあります。
- 土地の境界をはっきりさせる
- 土壌汚染の調査
- 地盤調査
- 土地の利用履歴
土地を高く売るには、買主が安心して購入できる状態にすることが大切です。
なお、土地を売却する場合、更地にしたほうが高く売れると思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。建物がある場合はそのまま売却したほうが高く売れるケースもあります。
土地を売るときの注意点
土地を売却する場合、下記の点に注意しましょう。
- 抵当権を抹消する
- 建物滅失登記の確認
- 売買契約を結んだあとに解除されることがある
- 共有名義の土地は全員の同意が必要
土地の売買では、手続きのミスがひとつでもあると契約ができないことがあるため、慎重に進める必要があります。
また、売買契約を結んだあとも、買主が手付金を放棄して契約を解除することも珍しくありません。買主が見つかったからといって確実に売却できるとは限らないため注意しましょう。
なお、土地の売却に不安がある人は、専門家に相談することも検討しましょう。
土地の売却にかかる費用
土地を売却するときは下記の費用がかかります。
税金 | 諸費用 |
---|---|
|
|
発生する費用は、土地の状況によって変わります。想定していたよりも多くの費用がかかる場合があるため、事前に確認しておきましょう。
相続や贈与で取得した土地の売却
土地の所有者は、土地を管理する義務があります。土地は何も手入れをしないと、雑草や虫が発生しやすくなります。放置をすれば、近隣トラブルに発展するおそれがあるため、相続した土地であっても、定期的に現地で草取りや清掃する必要があります。
また、土地だけでなく家屋も相続しているケースでは、家屋の倒壊などを防ぐための修繕費も必要です。土地は所有しているだけで、維持するための手間や費用がかかります。相続した土地を活用する予定がなければ、早期の売却を検討しましょう。
不動産会社の選び方のポイント
お手持ちの土地やご自身の希望に合った不動産会社を見つけることが大切
大手の不動産会社は、抱えている多くの顧客や積極的な広告展開で土地の購入希望者を見つけ出す販売力の高さが特徴です。地場の不動産会社はその地域の土地取引や土地の情報を熟知しており、地域に特化した知見で効率よく購入希望者を探せます。 また、急いで土地を売りたい・土地を手放したい、という場合は自社で買取を行っている不動産会社を選ぶという方法もあります。価格の折り合いがつけば早期売却が可能です。 大切な土地を売るのですから「大手だから」「地元の会社だから」だけの基準で選ばず、どの会社が売却したい土地や自身の希望に合うのかを見極めるために、複数の不動産会社に査定依頼し、比較検討することが重要です。大手不動産会社の特長
- サービスや制度が充実
- 広範囲でサポートできる
- 知名度が高く安心感がある
地場の不動産会社の特長
- 地元の土地売却事情に詳しい
- 地元ならではの売却ノウハウが豊富
- 相続に強いなど会社によって得意分野が違う
- 人気エリアなどに特化した会社もある
より重要なポイントは担当者の選び方
営業担当者の能力が土地売却には大いに関係してきます。 複数の会社に査定依頼をして比較する際、査定価格だけでなく担当者もしっかりと見極めましょう。 各社の担当者に同じ質問をして、反応や回答内容を判断材料にするのも有効な手段です。以下は、担当者を見極めるポイントの一例です。ポイント①
土地査定価格の 説明が明確ポイント②
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周辺の土地の特徴について 熟知している土地売却コラム
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