かぶり厚さ

（カブリアツサ）

かぶり厚さとは、鉄筋コンクリート造の建築物において、鉄筋を覆うコンクリートの厚みのことをかぶりといい、コンクリートの表面から鉄筋の表面までの最短距離をかぶり厚さといいます。コンクリート表面と中に入っている鉄筋の表面までの最短距離をかぶり厚さといいます。

アルカリ性のコンクリートには鉄筋が錆びるのを防ぐ役割がありますが、外気の炭酸ガスなどの影響で表面から徐々に中性化し、中性化が内部まで進み、ひび割れなどから水が浸透すると鉄筋が錆びる原因となります。したがって、かぶり厚さが厚いほど、建物の耐久性も高くなります。また、火災などの高熱による鉄筋の強度低下を防ぐためにも、かぶり厚さが厚いほうが耐火性が高まります。

建築基準法施行令の第79条では、鉄筋に対するコンクリートのかぶり厚さは、耐力壁以外の壁又は床にあつては2センチメートル以上、耐力壁、柱又ははりにあつては3センチメートル以上、直接土に接する壁、柱、床若しくははり又は布基礎の立上り部分にあつては4センチメートル以上、基礎（布基礎の立上り部分を除く。）にあつては捨コンクリートの部分を除いて6センチメートル以上としなければならない。と定められています。