現況有姿

（ゲンキョウユウシ,ゲンジョウユウシ）

「現況有姿」とは、物件や土地などが現在のあるがままの状態を指します。この用語は主に不動産広告で用いられ、「現況有姿分譲」や「現況有姿のまま取引」といった形で記載されることがあります。

この取引形態では、中古住宅の場合でも、山林や原野の場合でも、劣化や設備の故障、インフラが整備されていない状態であっても、そのままの状態での売買が行われることを意味します。この形式は、土地取引全般にも適用されることがあり、市街化調整区域の別荘地販売などで見られることがありますが、インフラ未整備のため、通常はそのままでは居住できない場合があります。

「現況有姿売買」では、物件はリフォームされずにそのまま売買されるケースが多く、その結果、販売価格が安く設定されることが一般的です。ただし、「現況有姿で引き渡す」と契約書に記載されていても、引き渡し時に買主に不利な変化があった場合、例えば契約時には明らかでなかった重大な瑕疵が発覚した場合や、日常生活に大きな支障を及ぼす状況である場合は、売主の責任が問われることがあります。