根抵当権

（ネテイトウケン）

根抵当権は、不動産等に設定される抵当権の一種で、特定の債権ではなく、将来借り入れる可能性のある不特定の債権を担保とするものです。抵当権が住宅ローンなど特定の債権の担保として設定されるのに対し、根抵当権は借入可能な限度額（極度額）を設定し、この範囲内であれば繰り返し融資を受けたり返済したりすることが可能です。

この権利は、特に継続的な取引がある企業や金融機関において利用され、新たに借り入れを行う際に毎回抵当権の設定や抹消を行う手間を省くことができます。極度額は、債権者と不動産所有者との契約によって設定され、最初に根抵当権の設定登記をすることで、その範囲内で債権の担保とすることが可能になります。継続的な取引が見込まれる小売業者や製造業者などで特に有効な手段とされています。