あなたはどのタイプ?住み替え先を検討する時の選択肢
住み替えを検討した場合、次に住む家はどうやって選べばいいのでしょうか?西鉄不動産株式会社 大手門本店 佐藤店長に、住み替え先の選び方考え方をお伺いいたしました!
住み替え先の選び方のポイント
―――― 最近ではどういった方が住み替えを検討されることが多いのですか?
そうですね。さまざまな理由で住み替えをされるので一概には言えないのですが、一戸建ての管理が大変だからマンションに移りたい方というのは結構増えています。住まれている方が高齢になるにつれてそういったことが難しくなってくるんですね。
マンション以外にも住み替え先がケアハウスといったケースも珍しくありません。50~60代の方が、ケアハウスに入居するにはまだ早いからマンションに移られる、といった場合も多いですね。
―――― 高齢の方の住み替えが多いのですか?
昔は、若い方がマンションに住でいて、家族や子供が増えて一戸建てに住み替えるというパターンが多くありました。家族が増えてマンションでは狭くなったんですね。
しかし、今は一戸建てへの住み替えというのは段々と少なくなってきています。核家族化の影響もあると思いますが、ひと家族が暮らすのに3LDKあれば十分になっているんです。
住み替え先としてマンションが多い理由
―――― なるほど。住み替え先にマンションを買われる方が多いのですか?
今は多いですね。住み替え先への希望が、「広い大きな家に住む」ということから、「利便性や立地が良い物件」に変わってきていると思います。
そうなると、住み替え先が駅に近いことなどは非常に重要です。主要な駅など場合、その周辺の一戸建てを購入することは一般の方には難しいのではないでしょうか。そのため、マンションを購入されるのだと思います。
―――― ありがとうございます。では、住み替え先は「購入する」のと「賃貸を借りる」のではどちらが良いのでしょうか?
難しい質問ですね。住み替えに限らず、不動産の購入を検討されている方には言っているのですが、今不動産を購入するメリットは金利が安いということです。金利がかなり安くなっています。そうなると、住宅ローンの支払金額が大きく変わってきます。
また、購入した不動産はマンションであっても、専有部分をある程度自分の好きなように使うことができますよね。さらに後々売却できたり、といったメリットがあります。
一方で、転勤が多い方などはずっと賃貸が良いかもしれません。また、勤め先からの家賃補助などがあった場合お得に住むことができます。しかし、定年退職された頃にどうされるかという話には必ずなると思います。そのまま賃貸に住み続けるのかをもう一度考えるタイミングですね。
私は「長く住むのであれば購入された方がお得なのではないでしょうか」とアドバイスしています。お客様のライフスタイルによって住み替え先というのは変わってくると思うのですが、金銭的な部分で見ると金利が低い今は購入された方がお得だと思います。
昔は金利も高く7%程でしたが、現在(2015年4月現在)は0.55%程の金融機関もあります。そういった状況で月々の支払いを考えると、賃貸を借りるメリットというのは少なくなってきているのではないかと思います。それに、ご自身の家族のことなどを考えると、買われる人の方が多いと感じます。ご自身が亡くなった後に財産を残すことが可能ですので。
また、周辺環境が変わって、まわりの不動産が高騰する人気地域の場合は、購入した価格よりも高く売れることも十分あり得ます。そうなれば、住んでいた期間の住宅費用は0円ということですよね。
―――― ということは購入された方が良いということですね。
不動産を購入するか賃貸で住むかの選択肢
しかし、これはあくまでも金銭的な部分のみです。購入と賃貸どちらが良いのか、永遠の課題です。皆さん結果的にどちらが良かったかを知ることが多いと思います。その人のライフスタイル次第ですね。
それに、賃貸の場合もお得になるケースがあります。例えば、そのとき安い賃料で借りられて、どんどんその地域の賃料が上がっていった場合、ご自身はお得に住むことができているということですよね。
また、近頃では敷金や礼金を不要とする賃貸が増えていますので、フットワークが軽く住みたいところに住め、簡単に引越しできることもメリットですよね。
―――― そう言われると、購入か賃貸かというのは難しいですね。
「購入するか」「賃貸に住むべきか」はドラマや映画で女性が言う「仕事と私どっちが大事なの?」という答えのない質問なのかもしれませんね(笑)
賃貸か購入は本当にケースバイケースだと思います。お客さんがいたら、それぞれ用件・要望が違いますから。それ納得して喜んで頂くように仲介するため動くのが我々の仕事だと思います。全てのケースが全部違う中で動いてますので、一概には言えないですよね。
―――― では、住み替えで物件購入をする場合、新築と中古で迷われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
私は中古不動産を購入されることをお勧めするケースが多いですね。以前担当したお客様が、住み替え先に新築物件を購入しようとしていたのですが、希望物件の近くに似たような中古物件があり、そちらをお勧めし購入して頂きました。
これは結果的にお客様に感謝されました。ほぼ同条件の物件を設定していた予算よりも1,000万円近く安く購入できましたので。
新築・中古のそれぞれのメリットとデメリット
―――― では中古の方が良いのでしょうか。
新築・中古それぞれにメリットがあります。
- 新築不動産
- 新築不動産の場合、最近では新興住宅街の分譲物件を購入される方も多くいらっしゃいます。その場合、周りに住まれる方も同世代であるケースが非常に多いです。そうなれば、ご近所付き合いや子供同士のコミュニケーションなど、利点が沢山あります。
- 中古不動産
- 中古不動産は「一点モノ」であると考えることができます。「そこに住みたい」と思ったらその不動産以外にはないということですね。先ほど言ったように、同じ様な条件で近くに別の不動産があることもありますが、そういったことはめったにありません。
また、中古不動産は場所が選べます。新築不動産が自分の住みたい場所にできることは難しいと思います。また、中古不動産の場合、同じ時期、同じ階層や間取りであっても、そこに住んでいる方の使い方がそれぞれ違うため、本当に同じものはありません。
―――― なるほど。
中古不動産は購入費が安いですよね。一方で新築不動産は税金が安価です。そういったところでも一長一短ですね。人によって重要だと思うところは違うので、まずはプロに相談というところですよね。
―――― では最後に、これから住み替えや物件購入を検討されている方は、どういったことを意識して臨むべきなのでしょうか?
お客様には、住まいの購入や住み替えは5年単位で考えることをお勧めしています。残りの人生全てを考えるとなると気が長くなってしまいます。しかし、例えば今から先5年であれば、結婚したり子供が生まれたりといったこともある程度は予測がつくのではないでしょうか。購入するにしても借りるにしても、5年単位で考えていかれたらどうですか。という話はしています。
―――― ありがとうございました。
(さとう みつひこ)
資格
- 宅地建物取引士
- 相続診断士
- 宅建マイスター
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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