インターネットで不動産売却を成功させるポイントとは?
最近では、不動産の売却や購入を検討する際、インターネットを利用することは必要不可欠であり、ホームページを持たない不動産会社は極少数です。
検討者はネットで、膨大な数の不動産会社から要望に沿う企業を探さなくてはならなくなりました。
そこで、今回は株式会社リアルさいたま・星地様にインターネットを使った不動産会社を選びのポイントや売却のコツについてお伺いしました。
インターネットで不動産会社を選ぶ
―――― 会社を選ぶポイントは?
お客様は検索をかけて上位に出てくるHPから見ているのかな?と思います。それとポータルサイトの会社紹介から辿りつくパターンもありますね。
そんな中で、HPの作りが見やすいかどうかは非常に重要だと思います。お客様が見に来ることを意識しているのかどうか、という部分ですね。
綺麗で見やすいと思えば、HPの中身もしっかり読んで頂ける。それに情報量の多さや綺麗な画像が載っているか等も注意して見てほしいですね。
―――― リビンマッチのようなポータルサイトでの会社選びのポイントは?
一括で査定ができるので、とりあえずは沢山の企業から査定結果を聞いてみることだと思います。
ただ、最終的に値段だけで企業を選んでしまうのは危険だと感じます。 例えば、車を買取ってもらう査定サイトでも同じことが言えるのですが、ある会社に高い金額を提示されたので、他の会社を断っていざ話を進めていくと、実際にはさまざまな条件があり、結果的に安い値段で契約してしまうことがあります。
不動産取引でもそういったことが起こり得ると思います。査定結果の金額が、本当に信頼性があるかどうかを考える必要があります。
つまり「金額の妥当性」ですね、本当にそれが、一般の方が見てもおかしくない金額なのかどうかを俯瞰的に考えることが重要です。
複数の会社に査定依頼する
―――― 一番高い金額だけを信じるのは危ない?
そうですね。しかし、いざ値段を見極めるとなった時に、一般のお客様は「不動産の知識がないし、どうやって見極めたら良いんだろう」と思うでしょう。
しかし、そんな方でもその「金額の根拠」は聞くことはできると思います。例えば弊社が価格を出すときには、路線価と周りの新築物件の値段、この二つの角度からアドバイスをします。
路線価の何倍だといくらだけど、周りの新築は価格がいくらだから築年数から考えるといくらだという形で価格を出します。
しかし、これ以上に高い価格を提示した会社がいたとして、反対の買う側に立ったとき、その値段で買うのか?ということも伝えます。
つまり根拠が大事ですね。
―――― 価格よりコンサルティング的な要素を重視?
そうですね。企業の対応を見るのも重要です。価格以外でも「スピード」・「タイミング」・「営業マンとの相性」といった部分で選ばれるお客様もいらっしゃいます。
スピード感がある対応、電話できちんと答えてくれるか、またそのタイミング、また営業マンと相性が良いと数日・即日でトントンと話が進み最終的な価格を提示できると思います。
会社の規模などを気にされないお客様の方がうまくいく場合も多いですね。
インターネット経由で不動産売却を成功させるには
―――― インターネットで売却を成功させるコツは?
「査定」という言葉を言い換えると「意見」だと考えてもらえるといいですね。
最終的に金額を決めるのはお客様です。
そこでどれだけ我々不動産会社の意見を汲み取れるかというところです。本気で売りたいのであれば、「こういう風に売った方が良いんじゃないですか?」という意見を素直に受け止めて頂く。不動産会社は基本的には売れないアドバイス・意見はしません。
やはりお客様にもご希望の金額があると思います。例えばその値段で売りに出したとして、何の反応もなかった場合、我々は金額を下げるアドバイスをします。その際、「いや、まだ」と粘ってしまうと、売却のスケジュールは狂ってしまいます。また、購入希望者が値引きを希望された場合も同様です。
査定額より高い値段で売りに出した物件を、購入希望者がイチかバチかの値段交渉をしてくることがあります。
その時どう判断されるかはお客様次第ですが、そういったお客様を逃すとずるずると売れないパターンが多いですね。
売りに出してすぐ購入の申し込みが入ったとしても「まだ出したばかりなんで」と断ってしまう方います。そうすると半年・一年とちょっとずつ値段を下げて行ってしまい、そういった下げ方の場合、魅力もなくなってしまう。
―――― 売り出し直後に来た入希望者は断る?
そういった事例はよくあります。
いざ売りに出してすぐ反響が来ると、「すぐ来る」=「これはバンバン問い合わせが来るんじゃないか」と受け取られる。
でもそうじゃないんですよね。どの物件も「生鮮食品」と一緒で、出てきてすぐさばかないと「あの物件か」と思われてしまい、ちょっとやそっと値段を下げたぐらいじゃ、新規物件にしか興味のない方には響きません。
ある物件をあと300万円下がったら買おうと思っていた方がいたとして、いざ300万円下がったときにはもう冷めてしまっているということです。
―――― 半年・1年といった長い期間で値段を下げた場合は?
一気に300万円下がれば良いのですが、長い期間をかけて少しずつ安くすると、結局300万円下がった状態でも売れていないということは、買う方もまだ値段が高いんじゃないかと思ってしまう。
だから、お客様が「あと300万円高く売りたい」という場合、300万円という額は大金ですが、我々は少しでも早く売ってもらいたいという、単に商売だけじゃない実例を踏まえてアドバイスするのですが、なかなか受け止めてもらいにくいのが実情です。
不動産会社の提案はあくまでアドバイス
―――― 不動産会社の言うことはあくまでも意見・アドバイスと捉えつつ、参考にする
それを言ってしまうと「不動産屋の言うことに従えば良い」という話になってしまうのですが、変にウガった考えを持たずに素直に話を受け止められた方が案外スムーズにいくと思います。
これは購入希望の方にも言える話です。我々は売主ではなく、仲介業者ですから、同じ価格帯のものであれば一番良い物件を買ってもらいたいという前提があります。
それをどう受け止めるかですね。
―――― ネットが発達し、騙したり損をさせたりというケースは起きにくい?
そうですね。売却を成功させるためにどうしたらいいかというと、まず売りたい金額を明確に伝えて、その金額で売るにはどのようにしたらいいかの「スケジューリング」をアドバイスしてもらう。
そしてその金額が明らかに難しいと言われているのに「難しくないよ」と思い込まないことですね。
そういった高い金額で売りに出すお試期間は1カ月ぐらいですね。
それを「あと1カ月待てば買ってくれる人が現れるかもしれない」とずるずる引き延ばすのは決して良いことではありません。
売主が不動産会社のアドバイスをどう活かせるか、ということになるんですね。
(せいち としみち)
株式会社リアルさいたま代表
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
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