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家を売るなら何月?各月のメリットデメリットと売却タイミングの見極め方

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家を売るなら何月?各月のメリットデメリットと売却タイミングの見極め方

家の売却は、タイミング次第で価格や成約のスピードが大きく変わります。しかし、1年を通してどの時期に売るのが有利なのかは、わかりにくいものです。

そこで月ごとの売却のメリット・デメリットを詳しく解説し、あなたにとって最適な売却タイミングを見極めるポイントを紹介します。売りどきを逃さず、スムーズに売却を進めるためのヒントをチェックしていきましょう。

家を売るなら何月?判断前に確認したい家が売れるまでの平均期間

家を売るタイミングを決める際にまず確認すべきなのが、「家が売れるまでにかかる平均期間」です。売却を検討している方の中には、できるだけ早く売りたいと考えている方も多いでしょう。しかし、売却には時間がかかるため、計画的に進めなければなりません。

一般的に、家が売れるまでの平均期間は3~6カ月程度とされています。ただし、これは売却活動を開始してからの期間であり、査定の依頼や契約手続き、引き渡しの準備などを含めると、さらに時間がかかるケースもあります(参考:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2024年)」)。

家の売却では査定や書類準備、買主探し、交渉、契約、引き渡しといった複数のステップが必要なため、すぐに売れるわけではありません。査定から売却準備までに1カ月、買主が見つかるまで1〜3カ月、契約と手続きでさらに1〜2カ月かかるのが一般的です。

特に地方では買主が少なく、売却まで半年以上かかることもあります。売却のタイミングを決める際は、余裕をもったスケジュールを立てましょう。

都市部と地方で売れる期間に差はある?

家が売れるまでにかかる期間は、立地によって大きく異なります。都市部は買主が多く、比較的短期間で売れることが多い一方、地方では買主が見つかりにくく売却までに時間がかかる傾向があります。

東京・大阪・名古屋などの都市部では不動産の流動性が高く、短期間で売却が進むことが一般的です。例えば、都市部のマンションなら平均3〜4カ月で成約するケースが多いです。

実際に、公益財団法人東日本不動産流通機構による「首都圏不動産流通市場の動向(2024年)」」によると、中古マンション、中古戸建て住宅ともに、登録から制約にいたる日数は約90日前後となっています。

また、駅近や人気エリアではさらに早く売れることもあり、東京都内の駅徒歩5分以内のマンションなら、1〜2カ月で買主が見つかることもあります。

一方、地方では買主が少なく、売却までの期間が長引くことがあります。特に、人口減少が進む地域では、売却まで6カ月〜1年以上かかることも珍しくありません

例えば、地方の郊外にある築30年以上の一戸建ては、半年以上売りに出しても買主が見つからないことがあります。しかし、価格の見直しやリフォームの実施、不動産会社の選び方を工夫することで、売却スピードを上げられる可能性があります。

月別!1~12月それぞれの月で売るメリットとデメリット

家を売るタイミングは春と秋が人気ですが、その分競争も激しくなります。売却計画は余裕をもって立てることが大切です。

1月から12月までの各月の売却メリットとデメリットをまとめたので、確認していきましょう。

1月から12月までの各月の売却メリットとデメリット
メリット デメリット
1月 新年を迎え、新しい住まいを探し始める人が増える 年末に引っ越しを済ませた人が多く、ピークを過ぎると市場の動きが鈍くなる
2月 春の引っ越しシーズンに向けて、購入希望者が増加する 売り出し物件が増え始めるため、競争が激しくなりやすい
3月 引っ越しシーズンのピークで住宅需要が最も高まる 物件数も多くなるため、競争が激しくなり、価格交渉が起きやすい
4月 新年度が始まり、転勤や進学に伴う購入希望者が一定数いる 3月のピークを過ぎると市場が落ち着き始め、成約件数が減少する
5月 ゴールデンウィークの連休を活用し、家族で物件見学をする機会が増える 春の引っ越しシーズンが落ち着き、購入希望者が減少する
6月 梅雨の時期は住宅の湿気対策などを確認できるため、慎重に判断したい買主が増える 市場全体が落ち着く時期であり、成約までの期間が長くなる
7月 夏のボーナスを活用し、購入資金に余裕のある買主が増える 夏休みに入り、家探しよりも旅行や帰省を優先する人が多くなるため物件探しの需要が減る
8月 長期休暇を利用して、じっくりと住宅を探す人が増える 暑さの影響で内覧希望者が減り、売却活動が停滞しやすい
9月 秋の引っ越しシーズンに向けて、買主が動き出す時期 購入希望者も増えるが物件数も増えるため、競争が激しくなり、価格交渉が発生しやすくなる
10月 秋の転勤シーズンに伴い、住宅需要が高まる 需要は高まるが、売り出し物件も増えるため、市場の競争が激しくなり、価格交渉されることも増える
11月 年内に引っ越したいと考える買主が増える 年末に向けて市場が落ち着き始め、成約率が下がる
12月 競争物件が少なく、購入意欲の高い買主に出会いやすい 年末年始の休暇で物件見学の機会が減少するため、買主が見つかりにくい
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特に、2月から3月にかけては成約件数が増加する傾向があります。これは、4月からの新生活に向けて住宅の購入を検討する人が多いためです。しかし、この時期は売却物件も増えるため競争が激しくなり、価格交渉が発生しやすい点に注意が必要です。

一方、6月や8月などの閑散期は、競合物件が少なくなります。買主にとっては物件の選択肢が限られるため、かえって売却しやすく価格交渉が起こりにくいケースも多々あります。

1月

新年を迎えると心機一転、新しい生活を始めたいと考える人が増え、住まい探しが活発になります。特に転職や結婚、家族の成長を機に住み替えを考える人が多く、この時期の買主は購入意欲が高いのが特徴です。

ただし、年末年始に引っ越しを終えたい人が多いため、1月中旬以降は市場の動きが鈍くなる傾向にあります。寒冷地では外出を控える人も増え、内覧希望者が減るおそれもあるため、売却を検討している場合は12月のうちに準備を整え、年明け早々に売り出せると良いでしょう。

また、冬場の内覧では、室内の暖かさや快適さを伝える工夫が大切です。暖房を適切に設定し、窓の結露を防ぐことで、買主に好印象を与えられます。日照時間が短い分、室内を明るく保つために照明を活用するのも効果的です。

2月

2月は、春の引っ越しシーズンに向けて住宅購入を検討する人が増え始める時期です。特に、3月に向けて早めに物件を確保したいと考える買主が動き出します。そのため、売却のチャンスが増えるタイミングといえるでしょう。

ただし、売り出し物件も増えるため、競争が激しくなりやすい点に注意が必要です。売却を有利に進めるには適正価格で売り出すことや、物件の魅力を伝える写真や内覧の準備が重要です。

例えば室内を整理整頓し、壁の汚れを落としたり、リビングや玄関に観葉植物を置いたりすることで、買主に好印象を与えられるでしょう。

また、2月はまだ寒い時期なので、内覧時には暖房を適温(20〜22度程度)に設定し、暖かく快適な空間を演出しましょう。

3月

3月は引っ越しシーズンのピークであり、住宅市場が活発になる時期です。新年度を迎える準備として、多くの人が住み替えを検討するため、短期間での売却も期待できます。

しかし、売却物件が多くなることで競争も激しくなるため、価格設定や内覧対応が重要になります。購入希望者の多くは、新年度までにスムーズに引っ越したいと考えているため、即入居できる物件が好まれやすくなります

最低限、家具や荷物を整理し、ハウスクリーニングを行うなどの対策をしておきましょう。加えて、壁紙の汚れや床の傷を修繕し、給湯器やエアコンの動作確認を済ませておくと、より購入希望者にとって安心材料になるでしょう。

また、キッチンや浴室などの水回りは清潔感が求められるため、念入りな掃除や設備のメンテナンスが必要です。

4月

3月のピークを過ぎると、市場の動きは落ち着き始めます。しかし、4月は3月中に決断できなかった買主が最後のチャンスとして動くため、売却の機会はあります。

この時期は、価格を微調整したり、購入者の希望に柔軟に対応したりする戦略が有効でしょう。市場の動きを見ながら、売却プランを練り直してください。

また、春の日差しを生かした写真撮影や、ベランダや庭の整理をすることで、物件の印象をより良く見せられます。

5月

ゴールデンウィークがある5月は、家族で物件を見学する機会が増える時期です。実際に現地を確認する人が増えるため、内覧の準備をしっかりと行うことが大切です。

ただし、春の引っ越しシーズンが終わるため、購入希望者の数はやや落ち着きます。

売却を成功させるには、写真の撮影角度や明るさを調整して物件の魅力を最大限に伝える工夫が必要です。また、広告の説明文を充実させ、周辺環境やアクセスの良さを強調することで、より多くの買主の関心を引きます。

さらに、内覧時に好印象を与えるため、物件の清掃や簡単なリフォームをするのも効果的でしょう。

6月

6月は梅雨の影響で市場が落ち着く時期ですが、雨の日の内覧では家の湿気対策や断熱性能を確認できるため、より慎重に物件を選びたい層にアピールできる良いタイミングです。

この時期に売却を検討する際は、室内の湿気やカビ対策を徹底するのがおすすめです。換気をこまめに行い、除湿機や換気扇を活用して室内の空気を快適にしておきましょう。

また、玄関や水回りのニオイ対策も必要です。特に、浴室やキッチンなどの水回りは換気をしながら清潔に保つことで、買主に快適な空間だと感じてもらえるでしょう。

7月

夏のボーナスが支給されることの多い7月は、購入資金に余裕をもてる買主が増えます。ただし、夏休みが始まると長期休暇による帰省や旅行が増えて、家探しを一時中断する人も増えるため、売却のタイミングを見極める必要があります。

内覧時は暑さ対策がポイントです。エアコンを約25〜27度の適温を保てるように調整しておくと、買主に居心地の良い印象を与えやすいでしょう。

また、事前にブラインドや遮熱カーテンで直射日光を調整し、熱がこもらないよう工夫してください。内覧時には冷たいお茶を用意するなど、ちょっとした心配りが好印象につながります。

8月

8月はお盆休みの影響で、長期休暇を利用し家探しをする人が増えます。しかし、暑さのため内覧希望者が減少する傾向もあるため、売却活動を工夫しなければなりません。

この時期は、オンラインで確認できる内観写真の枚数を増やしたり、エアコンを適切に活用して快適に内覧できるように室内環境を整えたりするのが有効です。特に、「日差しの影響を受ける窓際に遮熱カーテンを付ける」などの対策をしておくと良いでしょう。

また、7月同様に内覧時には冷たいお茶やおしぼりを用意するなど、ちょっとした気遣いをプラスすることで、買主に良い印象を与えられます。

9月

9月は秋の引っ越しシーズンに向けて、不動産市場が再び活発になり始める時期です。暑さが和らぎ、外出しやすくなるため、内覧希望者も増えやすくなります。このため、売却を検討している人にとっては良いタイミングといえるでしょう。

ただし、この時期は市場が活発になる分、売り出される物件も増えるため、競争が激しくなります。その結果、買主が複数の物件を比較しやすくなり、値下げの交渉をされる可能性も高まります

スムーズに売却するには、適正価格に設定することが重要です。相場よりも大幅に高く設定すると、買主が他の物件を選ぶ可能性が高まるため、周辺の売却事例を参考にしながら価格を決めてください。

また、第一印象を良くするために、庭や玄関周りの清掃を徹底しましょう。草が伸びたり、落ち葉が増え始めたりする時期でもあるため、定期的に掃除して清潔感を保つことが大切です。

枯れた植木を整理する」「玄関に植物を飾る」など、ちょっとした工夫で物件の魅力を高められます。

10月

10月は秋の引っ越しシーズンで住宅需要が高まる時期です。気候が安定し、内覧がしやすいため、多くの購入希望者が積極的に動きます。

ただし、9月以上に売り出し物件も増えるため、競争が激しくなることが予想されます。早めに市場動向をチェックし、価格設定や広告戦略を練ることでスムーズに売却できる可能性が高まります。

この時期は過ごしやすい気候を生かし、内覧時に窓を開けて自然の風を感じられるようにすると、風通しが良く住み心地が良いことをアピールできるでしょう。

11月

11月は、「年内に引っ越したい」と考える買主が増える時期です。特に、年明けを新居で迎えたいと考える人が多く、早めに住まいを決めようとする動きが活発になります。そのため、売主にとってはスムーズに取引が進みやすい時期といえます。

ただし、12月が近づくにつれて市場は落ち着き始め、購入希望者の動きが鈍くなりがちです。そのため、売却のタイミングを見極め、買主のニーズに合わせた対応を心がけることが重要です。

例えば、買主が「できるだけ早く入居したい」と考えている場合、売主側が引き渡しのスケジュールを調整することで、成約につながる可能性が高まります。

また、価格面でも、年末の時期は多少値下げしても早く売却したいと考える売主が増えるため、相場を考慮しながら適切な価格設定を行うことが大切です。

この時期の内覧では室内を22〜24度程度の適温に調整し、快適にしておくことで、買主に「冬でも快適に暮らせそう」と感じてもらいやすくなります。特に、窓の結露対策や玄関周りの冷気対策を行うと、好印象につながるでしょう。

12月

12月は競争物件が少なく、購入意欲の高い買主に出会いやすい時期です。特に、年内に契約を完了させたい購入希望者が多いため、スムーズな取引が期待できます。

ただし、年末年始の休暇に入ると市場の動きが鈍くなるため、早めに売却活動を始めることがポイントです。11月に比べると内覧希望者が少なくなる分、写真や広告を工夫してオンライン上での魅力を高めると効果的です。

また、冬の寒さに備え、断熱性能の高さをアピールするために、11月と同様に窓際の結露対策や暖房の効き具合を確認しておくと良いでしょう。

時期以外の家を売るタイミングの見極め方

売却年月は季節や市場の動向だけでなく、物件の状態や周辺環境の変化、住宅ローンの状況なども考慮して決める必要があります。

適切なタイミングで売却し、より高値でスムーズに取引を進めましょう。

ここでは周辺環境や住宅ローン残債、築年数の観点から、売却のタイミングを見極めるポイントを解説します。

周辺環境の変化

家の価値は建物の状態だけでなく、周辺環境の変化にも大きく左右されます。例えば、駅のリニューアルや再開発、大型ショッピングモールや医療機関の開業など、利便性が向上する見込みがあると不動産価格が上昇する可能性があります。

実際に、都市部では再開発が進む地域の物件価格が上昇しやすく、新たな商業施設や公共交通機関の整備が予定されているエリアでは、将来性を見込んで買主が集まることが多いです。

一方で、学校の統廃合や企業の撤退などで周辺の需要が減ると、価格が下落することもあります。売却を検討する際は、地域の都市計画や再開発情報をチェックし、将来的な市場の動向を考慮することが大切です。

住宅ローン残債とのバランス

住宅ローン残債の状況も、売却のタイミングを見極める重要なポイントです。

一般的に、売却価格がローン残債を上回る「アンダーローン」の状態なら、売却後に利益を得られます。しかし、売却価格がローン残債を下回る「オーバーローン」の場合、ローンを返済しきれなかった分の自己資金を用意する必要があり、売却の負担が大きくなります。

特に、住宅ローンを組んでから10年以内の売却ではローン残高が多くなりがちです。売却益だけでの完済は難しいことが多いでしょう。その場合、住宅の市場価値がローン残債を上回るタイミングでの売却を考える必要があります。

また、ローンの繰上げ返済を活用して残債を減らすことで、売却時の負担を軽減できる場合もあります。事前に金融機関と相談し、ローン完済をシミュレーションすることで、より有利な売却計画を立てられるでしょう。

築年数

築年数は、家の売却価格を左右する重要なポイントのひとつです。築5年以内の住宅は新築に近い状態のため、買主の評価が高く高値で売却しやすい傾向があります。

一方、築10年を超えると資産価値が徐々に低下し、築20年を過ぎると評価額が大きく下がることが一般的です。特に、木造住宅は法定耐用年数が22年とされ、市場では築20年前後を境に価格が落ちやすくなります

しかし、2024年の住宅ローン減税の改正により、築年数の制限は撤廃され、一定の基準を満たせば減税が適用されるようになりました。ただし、耐震基準を満たしていることが条件です。

1981年以前に建築された住宅は現在の耐震基準を満たしていないおそれがあり、住宅ローン減税を受けるには「耐震基準適合証明書」などの提出が必要です。そのため、築年数が経過している住宅は買主に敬遠されるケースもあります。(参考:国土交通省「住宅ローン減税」)

売却を検討するなら、築10〜15年のタイミングが理想的です。この時期なら設備の劣化が少なく、適切なメンテナンスを行えば、大きな修繕費をかけずに売却しやすくなります。

築年数が経過した住宅を売る際は耐震診断や証明書の取得を検討し、買主の不安を解消することが大切です。


この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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