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繰り上げ返済の手数料を比較!住宅ローンの賢い返済方法を解説

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繰り上げ返済の手数料を比較!住宅ローンの賢い返済方法を解説

長期にわたって住宅ローンを返済し続けていると、金利の負担が重くのしかかります。しかし、繰り上げ返済をすれば、そういった金利の負担を抑えることが可能です。住宅ローンの繰り上げ返済をするにあたって、どれくらいの手数料がかかるのかを見てきましょう。

住宅ローンの繰り上げ返済手数料を比較

繰り上げ返済とは、契約していたローンなどを返済期間より前倒しで返済することです。一般的なローンでは繰り上げ返済すると金融機関が本来得られるはずだった金利が得られないため、金利の不足分を補填するために違約金が設けられています。住宅ローンではそのような違約金を課せられることはありませんが、繰り上げ返済の手続きのための手数料を取られることがあります。

一部繰り上げ返済と全額繰り上げ返済の違い

繰り上げ返済には「一部繰り上げ返済」と「全額繰り上げ返済」の2通りの方法があり、それぞれ手数料が異なります。金融機関や手続きの方法によっても手数料が異なるため、代表的な金融機関の例をもとに手数料の違いを見てみましょう。

一部繰り上げ返済の手数料を比較!インターネットなら無料

一部繰り上げ返済の場合、インターネットによる手続きであれば、多くの金融機関で手数料は無料です。窓口や電話での手続き時の手数料は、金融機関によって異なります。

主な金融機関における一部返済の手数料
金融機関 一部繰り上げ返済手数料
インターネット 窓口 電話(書面)
三菱UFJ銀行 無料 1万6,500円
(テレビ窓口5,500円)
5,500円
三井住友銀行 無料 1万6,500円
(窓口設置の専用PC5,500円)
1万6,500円
みずほ銀行 無料 3万3,000円 取扱なし
りそな銀行 無料 5,500円
(固定金利選択型3万3,000円)
取扱なし
ソニー銀行 無料 取扱なし 取扱なし
auじぶん銀行 無料 取扱なし 取扱なし
住信SBI ネット銀行 無料 取扱なし 取扱なし
楽天銀行 無料 取扱なし 無料
PayPay銀行 無料 取扱なし 5,500円

全額繰り上げ返済の手数料を比較!金融機関によって異なる

全額繰り上げ返済の手数料は、金融機関によって異なります。ネット銀行でも手数料が必要なケースがあります。

主な金融機関における全額返済の手数料
金融機関 全額繰り上げ返済手数料
インターネット 窓口 電話・書面
三菱UF銀行 1万6,500円 3万3,000円
(テレビ窓口2万2,000円)
取扱なし
三井住友銀行 5,500円 1万1,000円(窓口設置の専用PC) 2万2,000円(書面)
みずほ銀行 取扱なし 3万3,000円 取扱なし
りそな銀行 取扱なし 変動金利適用期間中 1万1,000円
固定金利適用期間中 3万3,000円
取扱なし
ソニー銀行 無料 取扱なし 取扱なし
auじぶん銀行 変動金利適用期間中 無料
固定金利適用期間中 3万3,000円
取扱なし 取扱なし
住信SBI ネット銀行 変動金利適用期間中 無料
固定金利適用期間中 3万3,000円
取扱なし 取扱なし
楽天銀行 無料 取扱なし 無料
PayPay銀行 取扱なし 取扱なし 3万3,000円

ふたつの一部繰り上げ返済の方法を解説

住宅ローンの一部繰り上げ返済をするときは「返済期間短縮型」と「返済額軽減型」のふたつの返済方法から選ぶ必要があります。どちらを選べばよいのか、それぞれの返済方法の仕組みから検討しましょう。

返済期間短縮型

繰り上げ 返済 手数料

返済期間短縮型は繰り上げ返済をした金額だけ、返済期間を短縮する返済方法です。毎月の返済額は変わらないものの、短縮した分だけ早く完済できます。短縮した期間の元金にかかる利息がゼロになるため、トータルの返済額を大きく減らせます。返済期間短縮型は、次のケースに適しています。

  • 利率の高いローンを組んでいる
  • 定年退職後も続くローンの返済を定年前に完済したい

住宅ローンの残債を早く減らし、将来の負担を軽くしたい人におすすめです。

返済額軽減型

繰り上げ 返済 手数料

返済額軽減型は繰り上げ返済をした金額だけ、毎月の返済額を減らす返済方法です。返済期間はそのままですが、返済額を減らせるので月々の負担を軽減できます。返済期間短縮型ほどトータルの返済額は大きく減らせません。返済額軽減型は、次のケースに適しています。

  • 教育費など家計の負担増に備えたい
  • 収入が減るため月々の返済を減らしたい

住宅ローン以外の出費を考慮して、継続的に返済の負担を軽くしたい人におすすめです。

繰り上げ返済のメリット、デメリット

住宅ローンの負担を軽減できるため、繰り上げ返済にはよいことばかりのように思えるかもしれません。しかし、メリットばかりでなく、デメリットもあることに注意が必要です。繰り上げ返済のメリット、デメリットを把握しておきましょう。

繰り上げ返済のメリット

繰り上げ返済のメリットは、利息を軽減できることです。元金を繰り上げ返済することで、支払い金利を減額できます。住宅ローンのほとんどが元利均等方式のため、ローン開始時期ほど返済金額に占める金利の割合が大きくなります。したがって、繰り上げ返済のタイミングが早いほど、支払い金利を減額する効果が大きくなるのです。

元金の残高を減らしておくことで、将来的に金利が上昇したときにその影響を抑えられる点もメリットのひとつです。

繰り上げ返済のデメリット

繰り上げ返済をしてもいまの住宅ローンは低金利のため、トータルの返済額をそれほど大きく減額できないことがデメリットです。そのため、繰り上げ返済のために準備した資金を、資産運用に使うなどほかの選択肢も考えられます。リスクはあるものの、繰り上げ返済によりも資産運用による利益のほうが大きくなる可能性があります。

リスクを考慮しつつ、バランスよく繰り上げ返済と資産運用を選択しましょう。

繰り上げ返済を判断するポイント

繰り上げ返済にはメリットとデメリットがあるため、よく検討したうえで行いましょう。繰り上げ返済をするかどうかを判断するポイントを解説します。

大きな出費のあるライフイベントを終えた

自動車の購入、子どもの進学など大きな出費を数年以内に控えているときは、繰り上げ返済で手もとの資金を減らさないほうがよいでしょう。予定していた大きな出費に加えて、病気やけがなどによる思わぬ出費が重なると、とたんに資金不足に陥ってしまうおそれがあります。もし、資金不足になるとお金を借りる必要があり、多くは住宅ローンよりも高金利です。住宅ローンの返済を焦るあまり、必要以上に繰り上げ返済をしないように注意しましょう。

子どもの進学などの主なライフイベントを終えて、大きな出費の予定がなくなってから繰り上げ返済を検討しましょう。

金利が上がって返済が増える

変動金利で住宅ローンを組んでいる場合、金利が上昇すると月々の返済額が増えてしまいます。低金利を前提に住宅ローンを組んでいた人は、毎月の支払いが増えて生活に大きな影響が生じるかもしれません。しかし、金利が高くなったときは、繰り上げ返済で元本を減らすことで金利の影響を抑えることが可能です。繰り上げ返済による恩恵は、金利が高くなったときのほうが大きくなるのです。

金利が上がって月々の返済額が増えるようなときは、生活に影響のない範囲で繰り上げ返済をすることで住宅ローンの負担を軽減できるでしょう。

繰り上げ返済時の注意点

繰り上げ返済を行うと、税金の優遇措置を十分に受けられなくなることがあります。また、金利の状態によっては繰り上げ返済の効果の低い場合があります。繰り上げ返済を行うときは、これらの点にも注意しましょう。

住宅ローン控除を十分に活用できないことがある

住宅ローン控除とは、年末時点の住宅ローンの残高に対して0.7%の金額が所得税から控除される優遇措置です。控除を受けるには「住宅ローンの返済期間が10年以上」という条件を満たす必要があります。また、次のようなケースでは、住宅ローン控除を受けられなくなるおそれがあります。

  • 10年に満たないうちに全額繰り上げ返済で住宅ローンを完済する
  • 期間短縮型の繰り上げ返済をして10年に満たない期間で完済する

住宅ローン控除を受けられなくなるデメリットと、繰り上げ返済のメリットを比較して判断しましょう。

金利が低い場合は繰り上げ返済効果が薄い

繰り上げ返済は、タイミングが早いほど利息を削減できるため効果的です。一方、住宅ローン控除は10年以上も控除が受けられるため、金利が低いと節約できる利息より控除による効果のほうが高くなるケースがあります。一般的に、繰り上げ返済をする目安は、住宅ローン金利1%といわれています。それより金利が低い場合、繰り上げ返済をせずに手もとに資金を残しておくほうが得策です。

退職金を充当しすぎない

住宅ローンは定年退職までに完済するように組んでおくと、老後の計画が立てやすくなります。年金は生活に必要なお金で、退職金はその不足分を補ったり、病気や事故など急な出費に備えたりするために貯蓄しておくことが望ましいでしょう。退職金を住宅ローンの繰り上げ資金に充当しようと考えている場合は、老後の生活設計を慎重に検討したうえでの判断をおすすめします。繰り上げ返済をしたために老後の資金が乏しくなれば、生活を続けることが難しくなります。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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