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オーバーローンの家を売却するための4つの選択肢!自力で完済するには?

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オーバーローンの家を売却するための4つの選択肢!自力で完済するには?

家を売りたいのに、ローンがまだたくさん残っている……。家の売却代金でもローンを完済できない……。そんな状況を「オーバーローン」といいます。

多くの方がオーバーローン状態で悩んでいますが、オーバーローンだから売れない!とすぐに諦める必要はありません。

オーバーローンの状態でも、家を売却する方法は複数ありますし、場合によってはローンを完済することも可能です。

本記事では、オーバーローンの家をどのように売却し、次のステップへと進むのか、その具体的な選択肢を4つ紹介します。

まずはオーバーローンについて復習

オーバーローンは、住宅ローンの残高が家の資産価格を上回っている状態です。

たとえば、3,000万円で買った家が10年後に2,000万円の価値になったとします。同時に、住宅ローンも10年間払い続けていて、残りが2,500万円です。

この場合、住宅ローンの残額が家の価値よりも500万円多くなります。これがオーバーローンの状態です。

対してオーバーローンと反対の状態、つまり住宅ローンの残高を家の資産価格が上回っている状態をアンダーローンといいます。

オーバーローンとアンダーローンの違い
ローンの状態 状態 要因
オーバーローン 住宅ローン残高>家の資産価格
  • 頭金なしのフルローン
  • 諸費用込みでのローン
アンダーローン 住宅ローン残高<家の資産価格
  • 頭金が多く借入を抑えたローン
  • 居住地の発展による資産価格上昇
  • 返済期間が長く残高が少ない

家の購入価格に対して住宅ローンの割合が高すぎると、将来的にオーバーローンになりやすくなります。

住宅ローンを組んで購入した家は、銀行が抵当権を設定します。抵当権を外すには、基本的に住宅ローンを完済するしかありません

住宅ローンが残っている家を売却する場合、売却代金で完済できれば抵当権の抹消も可能です。

しかし、売却代金でローンを完済できる見込みがなければ、抵当権の抹消はできません。

【前提】まずは複数の不動産会社に高く売れないか相談

オーバーローンの問題を解決するなら、複数の不動産会社に高く売れないか相談してみましょう。不動産会社によって査定に対する視点や評価基準、独自の情報があり、売却価格が上がる可能性があるためです。

たとえば、地元の不動産会社は、地域の細かな情報に精通しているため、地域特有の価値を見逃しません。売却物件周辺での今後の地域開発や動向を把握していることで、高い査定額を提示してもらえます。

また、大手の不動産会社も広いネットワークと顧客情報によって、買い手を見つけやすく、高い価格での売却が期待できるでしょう。

各社が査定した結果を比較検討し、売却価格をもっとも高く提示できる不動産会社を選択してください。


【手間をかけてもよい方限定】ダメもとで高めに売り出す方法も

手間をかけてもよい人は、ダメもとで高めの価格を提示して売り出す方法も有効です。売却物件が人気エリアだったり、特定の買い手にとって魅力的な物件だったりする場合、高値で売却できる可能性があります。

査定価格の10~20%高い価格で売り出し、問い合わせの反応を見ながら価格を調整することが有効です。

問い合わせ件数を増やすには、不動産ポータルサイトに掲載する画像や動画などをこだわっておくことも効果的です。 

ただし、売却までに時間がかかる傾向にあるため、すぐに売却する必要がある人にはおすすめしません。


オーバーローンの家を売却するための4つの選択肢

オーバーローンの家を売却するには、以下の4つの選択肢があります。

  • アンダーローンになるまで待つ
  • 【有利子】銀行からお金を借りる
  • 【無利子】親など身内からお金を借りる
  • 【無利子】自力で自己資金を増やす

4つの選択肢について詳しく見ていきましょう。

アンダーローンになるまで待つ

アンダーローンは、住宅ローンの残高が家の資産価格を下回っている状態です。

住宅ローンを返済していくうちに、残高が家の価値を下回ることがあります。また、不動産市況の変動によって、家の価値が上がることもあれば下がることもあります。

返済期間が長ければ長いほど、住宅ローンの残高は減り、アンダーローンになりやすいです。しかし、返済期間が短い場合や家の価値が下がる場合、アンダーローンになるまで時間がかかることがあります。

不動産市況の変動は予測が難しいため、待つだけでは状況が改善しないおそれがあります。

【有利子】銀行からお金を借りる

オーバーローンの家を売却する場合、銀行からお金を借りる方法も検討しましょう。ただし、借りた額に上乗せした金利も返済する必要があります。

主な借入方法は以下の3つです。

  • 住み替えローン
  • 無担保ローン(フリーローン)
  • キャッシング

3つの借入方法を以下で解説します。

住み替えローン

住み替えローンは、現在の家の売却にあわせ、新しい家の購入資金を借りるためのローンです。売却しても残るローンを上乗せし、合算した額で借りられます。

たとえば、家を売却しても返済できない住宅ローンの残高が200万円あり、新しい家の販売価格が2,000万円であったとしましょう。住み替えローンでは2,200万円を借りて、返済できなかった残高、200万円を返済できます。

ただし、住み替えローンを利用する際は以下の点に留意する必要があります。

  • 住み替えローンで購入した家は購入価格と前の家の残高分が含まれているため、最初からオーバーローンの状態
  • 住み替えローンは、売却による引き渡しと購入による引き渡し日を同一にする必要がある
  • 月々の返済負担が増える
  • 無担保ローン(フリーローン)

    無担保ローン(フリーローン)は、不動産やその他の資産を担保として提供することなく借りられるローンです。

    担保を用意する必要がなく、用途も自由なので、オーバーローンで残った金額の返済に使いやすいでしょう。

    住み替えローンの場合、新しい家を購入する必要がありますが、無担保ローンならその条件がありません。家の購入予定がない人や、担保にできる資産がない人には有効な選択肢です。

    ただし、無担保ローンは主に収入や信用情報をもとに審査されます。しっかりとした返済計画が求められるうえに、担保がない分、金利が高くなることが一般的です。

    また、借入限度額が設定されているので、オーバーローンの解消に十分な額かどうか確認が必要でしょう。

    キャッシング

    キャッシングは、クレジットカードを利用した借り入れ方法です。クレジットカードに付帯してキャッシング枠が備わっていれば、借入が可能です。

    さらに、キャッシング枠内での範囲であれば、コンビニATMなどでクレジットカードと暗証番号の入力だけで資金調達が可能です。

    ただし、キャッシングは高い金利設定になっており、一般的に15〜20%に設定されています。そのため借入期間は長期間よりも、短期間に設定しておくのがベストです。

    また、借入額が比較的低いため、オーバーローンの解消が可能かを確認しておきましょう。

    【無利子】親など身内からお金を借りる

    親などの身内からであれば、無利子でお金を貸してもらいやすくなります。事情を理解してもらいやすく、利害関係も生まれにくいためです。

    無利子での借入ができれば、利息負担がなく、家計への影響を軽減できます。

    また、身内から借りる場合、ライフステージの変化で返済計画に支障があった場合に柔軟に対応してもらいやすいでしょう。

    ただし、信頼関係を崩さないように、常識的で明確な返済計画を立てて共有することが大切です。

    金銭トラブルを避けるために「借用書」を作成するなどの、形式的な手続きを行うことも有効でしょう。

    【無利子】自力で自己資金を増やす

    身内を頼らずに自力で自己資金を増やすことも、オーバーローンの家を売却する方法として有効です。利息の負担がなく、親など身内に迷惑をかけずに済みます。

    自分で資金を増やせると、経済的な自立にもつながるでしょう。

    【即金性の高い順】自力で自己資金を増やし、ローンを完済する方法

    住宅ローンの残高を完済する方法として、自力で自己資金を増やす方法があります。

    即金性の高い順で示すと以下のとおりです。

    1. 保険を解約して即現金化
    2. 車などの高価な資産を売却
    3. 給与交渉で収入を増やす
    4. 副業で追加収入を得る
    5. 年収の高い会社に転職する

    それでは、これらの方法について詳しく見ていきましょう。

    1.保険を解約して即現金化

    保険を解約することで得られる解約返戻金は多くの場合、即時に現金化が可能です。そのため、早急に資金が必要なときに有効です。

    火災保険や地震保険、生命保険などの長期間加入している保険では、未経過分の保険料が返戻金として戻ってきます。加入期間が長いほど、まとまった金額を受け取れる可能性が高まります。

    ただし、住宅ローンの条件として火災保険の加入が義務付けられていることが多く、ローン完済まで解約できない場合もあります。

    家を売却する際には、売却日と同時に火災保険を解約し、解約返戻金を受け取れるかどうかを確認しておくとよいでしょう。

    2.車などの高価な資産を売却

    車や家にある物の市場価値が高ければ、高く売ってすぐに資金を得られます。

    車を売る場合、ディーラーや買取業者に査定を依頼します。車種や年数、走行距離によっては高く売れる可能性があるため、複数社から見積もりを取りましょう。

    家の中の物を売る場合は、フリマアプリやオークションサイト、リサイクルショップを利用します。

    特に宝石やブランド品は高値で売れることが多く、なかにはプレミアがついて購入時よりも高く売れるものもあります

    家の中で使っていない物や不要な物があれば、まずはフリマアプリやオークションサイトに出品してみるとよいでしょう。

    3.給与交渉で収入を増やす

    会社に事情を話して給与の増額を交渉することも、自己資金を増やす方法のひとつです。

    給与の増額分を返済に充てることで、オーバーローンの返済を進められます。

    ただし、給与交渉は今後も勤務していくうえで、慎重に行う必要があります。会社の上司や人事部に対して、具体的な理由や必要な金額を明確に伝え、交渉することが重要です。

    長年の勤務実績や会社への貢献があれば、給与交渉の成功率は上がります

    ただし、会社での勤務期間が短かったり、会社への貢献が十分でなかったりすると、交渉は失敗しやすいでしょう。

    4.副業で追加収入を得る

    副業を始めることで収入を増やし、その分をオーバーローンの返済に回せます。自分の持つスキルや趣味を生かした副業であれば、収入を得やすいでしょう。

    最近では政府が「働き方改革」の一環として、副業や兼業を推奨しており、副業がしやすい環境が整いつつあります。

    たとえば、プログラミングやデザイン、ライティングなどの専門的なスキルを生かした仕事や、ハンドメイドやカメラマンなどの趣味を生かした仕事があります。

    これらの仕事は、オンラインのクラウドソーシングサイトなどで仕事を探せます。

    副業で継続的に収入を得られるようになれば、オーバーローンの解消後も経済的に安定しやすいでしょう。

    5.年収の高い会社に転職する

    年収の高い会社に転職し、増えた収入をオーバーローンの返済に充てる方法です。

    経営が安定しており、優秀な人材を採用したい会社は、高い給与を提示します。また、専門的なスキルや豊富な経験を持つ人材には、給与だけでなく、相応のポジションが用意されることが多いです。

    特に海外では、専門性の高いスキルを持つ人が段階的に転職を繰り返し、年収の高い会社に就職するケースが多く見られます。

    転職を考える際は、まず市場調査を行い、自分のスキルや経験を見直すことが重要です。さらに、転職エージェントの活用をはじめ、履歴書や職務経歴書をしっかりと作成し、面接対策を行うことも重要です。

    ただし、この方法には時間がかかるのがデメリットです。

    それでも、年収の高い会社に転職することで、オーバーローンの解消だけでなく、キャリアアップにもつながる点は魅力でしょう。


    この記事の編集者

    リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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