盛岡市への移住で知っておきたい、とっておきの魅力とは？移住支援も徹底解説

盛岡市は、北上盆地の北部に位置する人口28万人の街です。市内を3つの川が流れ、日本百名山である雄大な岩手山を望める豊かな自然が盛岡市の特徴です。 

また、盛岡市はニューヨーク・タイムズ紙の「2023年に行くべき52カ所」という記事で、世界中の都市のなかから選ばれています。盛岡市はほかの街にはない魅力であふれているうえに、子育て支援や就業支援、住宅支援のサポートも手厚く、それが住みやすさの理由にもなっています。

盛岡市の特徴

盛岡市はグルメの街として全国的に有名で、わんこそば、盛岡冷麺、じゃじゃ麺の三大麺を思い浮かべる人も多いでしょう。

歴史的には城下町として栄え、明治時代の廃藩置県を経て岩手県の県庁所在地として成長してきました。いまもなお歴史的建造物が多く残っており、ノスタルジックな雰囲気が多くの人を惹きつけています。そんな盛岡市の特徴を見ていきましょう。

交通の高い利便性

盛岡市は交通の利便性が高い街です。コンパクトシティを掲げている盛岡市は、市役所や大学病院のような公共施設、デパートや大型の商業施設が集約しており、駅と市街地が近接しています。

自転車での移動はもちろんのこと、20分に1本間隔で街中をバスが毎日運行しており、地方には珍しく車がなくても生活がしやすい街です。また、盛岡市は交通の要所としての側面を持っています。市内を新幹線が通っており、仙台まで1時間、東京まで2時間で行けます。

また、市内を通る東北自動車道を利用すると、東北の主要都市へも容易にアクセス可能です。

水の郷百選に指定された豊かな自然

盛岡市は北上川、雫石川、中津川の3つの河川が流れる、水資源の豊かな街です。中津川では夏になると市街地からほど近い場所でアユ釣りができ、秋には鮭が遡上します。

また、盛岡市は水の郷百選にも選ばれており、名水を活かした酒蔵や豆腐屋などが市内に多く見られます。

ほかの街にはない、個性があふれる街

ニューヨーク・タイムズ紙に「2023年に行くべき52カ所」として、日本の都市では福岡市とともに盛岡市が紹介されました。盛岡市が和洋折衷の構造物、注目すべきコーヒーショップ、書店などがある「歩いて回れる宝石的スポット」と評価されたのです。

古くからの文化と現代の文化が融合した、個性的な街として盛岡は評価されています。

盛岡市のおすすめスポット

盛岡市は豊かな自然と文化であふれていて、ほかの街には存在しない素敵な場所がたくさんあります。盛岡市の魅力が詰まった、おすすめスポットを紹介します。

盛岡城址公園

盛岡城址公園は南部藩の盛岡城あとのある公園で、岩手公園とも呼ばれています。市街地からほど近いものの緑が豊かな公園で、春には桜、秋には紅葉の美しい、市民の憩いの場となっています。また、城内には石川啄木の歌碑があり、美しい岩手山を望めます。

光原社

光原社は宮沢賢治によって名づけられた、民芸品を販売しているお店です。お店にはレトロで味わい深い喫茶店が併設されていて、ゆったりとした時間を楽しめます。クラシックで懐かしさと居心地のよさに満ちている光原社では、盛岡らしさを感じられるはずです。

紺屋町散策

紺屋町は盛岡城址公園からほど近くにあり、江戸時代から栄えている町です。盛岡藩の特産品である染め物屋が集まっていたことに由来する紺屋町には、生活雑貨屋や工芸品の販売店が多く立ち並びます。付近には歴史的建造物や小さな美術館もあり、買い物だけでなく散策も楽しめます。

神子田の朝市

盛岡市内にある神子田（みこだ）の朝市は早朝5時からはじまり、年間300日以上も開催されている珍しい朝市です。地方ならではの採れたての新鮮な食材を購入できるだけでなく、岩手県の郷土料理の「ひっつみ」という、こねた小麦粉をたっぷりの野菜と煮た汁ものも食べられます。暖かい東北の人情と盛岡の原風景を感じられるでしょう。

盛岡市の移住支援制度

盛岡市は医療費給付をはじめとした子育て支援や、移住に関連した就業支援、住居の購入に支給される補助金などの支援が充実しています。移住を検討している人は、どのような支援が受けられるのかご確認ください。

子育て支援

子育て支援に力を入れている盛岡市では、妊娠期間中から高校生の間までの子育てに関連した補助を行っています。子育て中の人だけではなく、これから子どもを産む人も手厚いサポートを受けられるところが盛岡市の子育て支援の特徴です。

乳児・小学生・中学生・高校生の医療費の給付

盛岡市が行っている子どもの医療費助成は、0歳から小学生入学までは全額助成となっており、小学生、中学生、高校生は負担金の全額あるいは一部を助成しています。

給付の対象になるのは健康保険証を提示して受けた診療で、医療機関に支払う金額に対して助成されます。所得制限はありません。

参考：盛岡市「乳幼児医療費の給付」
参考：盛岡市「小学生医療費の給付」
参考：盛岡市「中学生医療費の給付」
参考：盛岡市「高校生等医療費の給付」

出産・子育て応援給付金

盛岡市では妊娠時と出産後の2回で、応援給付金が5万円ずつ支払われます。給付金に所得制限はなく、妊娠と出産で合わせて10万円が給付されます。

参考：盛岡市「出産・子育て応援給付金」

妊産婦医療費の給付

妊娠5カ月または8カ月後から出産月の翌月末まで、医療費の全部または一部が助成される制度です。助成対象者や配偶者の所得が一定額以上の場合、給付は8カ月後からとなります。

また、健康保険の適用ではない正常分娩の医療費や健康調査などは、助成の対象にならないため注意が必要です。

参考：盛岡市「妊産婦医療費の給付」

就業支援

盛岡市は首都圏から移住する人への支援金事業や新規起業、就職活動相談などの豊富な就業支援サポートが充実しています。いずれも慣れない新天地での就業に対して、強い助けになるでしょう。

盛岡市移住支援金事業

直近10年間のうち通算して5年以上を東京23区に在住している場合、あるいは東京圏に在住で東京23区に通勤していた人を対象に、盛岡市内へ移住した場合に移住支援金を支給する事業を行っています。

単身での移住は60万円、世帯での移住は100万円を支給し、18歳未満の子どもと一緒に移住する場合はひとりあたり100万円を加算します。

近年は支給件数が増加しており、申請を行う際には必ず事前の相談が必要です。申請を検討している場合は、あらかじめ相談をしましょう。

参考：盛岡市「盛岡市移住支援金」

ジョブカフェいわて

ジョブカフェいわてでは、IターンやUターン、就職活動の相談、仕事のスキルやキャリア形成の相談などを無料で受けられます。盛岡市への移住が検討段階の人でも利用できるサービスで、電話やメール、オンラインで相談ができます。

そのほか就職に関するセミナーやイベントも豊富にあり、専門のキャリアカウンセラーにより、仕事のスキルアップやキャリアデザインの個別相談も可能です。

参考：ジョブカフェ いわて

起業家や経営者の支援サポート

市内で起業しようという人や経営者に向けたサポートも充実しています。盛岡市産業支援センターでは起業や経営にまつわる相談窓口、専門家によるサポートを受けながら事業活動を行えます。コワーキングスペースも利用可能です。

盛岡駅からほど近い立地ながら、施設内にある起業スペースは24時間利用が可能で、月額使用料も安いことも魅力です。

参考：盛岡市産業支援センター 

住宅支援

盛岡市は指定された条件の住居を購入した場合に、補助金が支給されます。また、お試し移住体験事業を行っているため、移住をする前に盛岡市で実際に暮らしてから検討もできます。

盛岡市空き家等購入費補助金

盛岡市では空き家等バンク登録物件の購入をする場合、補助金が支給されます。20万円の補助を基本額とし、県外からの移住であれば25万円が上乗せされ、18歳未満の子育て世帯であれば追加で10万円が補助されます。

空き家に5年以上居住する意志があるなどの条件がありますが、家の購入を検討している人にはぜひおすすめしたい制度です。

参考：盛岡市「盛岡市空き家等購入費補助金」

お試し移住体験事業

市内での暮らしを体験できるように、盛岡市はお試し移住体験事業を行っています。

住宅に体験入居できる期間は、年末年始をのぞく1～3週間以内と指定があるものの、盛岡市での暮らしをイメージできます。施設使用料は無料で、光熱費の支払いだけで移住体験ができるのは大きなポイントです。

盛岡市での生活をイメージできれば移住後の不安も消えるので、移住を検討している人はぜひ活用しましょう。

参考：盛岡市「盛岡市お試し移住体験事業」