奈良県宇陀市へ移住しよう!宇陀暮らしの魅力と移住に役立つ支援制度を解説
奈良県北東部にある宇陀市は、東部が三重県と接する県境のまちです。緑豊かな自然に囲まれ、農作物の生産も盛んです。歴史的な街並みが残り、古民家暮らしの合う田舎まちですが、都会まで電車で1時間という利便性の高さも魅力です。
もくじ
【宇陀市の特徴】ここにしかない暮らしの魅力とは?
宇陀市は青々とした木々の生い茂る山林や透明度の高い川など、豊かな自然があることが最大の魅力です。都会の喧騒を離れ、ゆったりとマイペースで暮らしたい人にはぴったりの移住先でしょう。いまはのんびりとした土地ですが、古来より薬のまちとして栄えてきました。知る人ぞ知る、宇陀市の特徴を紹介します。
豊かな山林に囲まれた宇陀で、四季の変化を楽しむ生活
宇陀の一番の魅力は、自然の豊かさです。山や林が市のおよそ70%を占め、四季折々の草木が楽しめます。特に有名なのが「又兵衛桜」の愛称で親しまれる樹齢300年余りの枝垂れ桜です。花の季節には、緑の多い宇陀の景色を彩ります。
少し山に入れば神秘的な雰囲気の池や渓谷、滝などがあり、夏でも自然の涼しさを感じられます。
日本書紀にも記された「薬のまち」
日本書紀によると、宇陀市は山野で薬草などをとる行事・薬猟が初めて行われた場所とされています。薬と関係が深い宇陀市は、ロート製薬、ツムラ、アステラス製薬などの名だたる製薬会社の創始者を数多く輩出しました。
いまも70名ほどが大和トウキという薬草の栽培に取り組んでいます。トウキは冷え性や血行不良、婦人科系疾患に効果があるとされ、その健康効果を生かした商品開発もされています。
香り高く深みのある味わいの「大和茶」発祥の地
平安時代に空海がお茶の種を唐から持ち帰り、それを弟子が宇陀で植え育てたことが奈良の特産品・大和茶のはじまりといわれています。大和茶の栽培はいまも続き、宇陀市は県内有数のお茶の生産地です。
朝晩の気温差が激しい宇陀で育ったお茶は、香り高く深みのある味わいが特徴です。2煎目や3煎目でも美味しいうえに、カテキンが豊富で健康効果も期待できます。
大都市圏へもアクセス容易な、ほどよい田舎
宇陀市は山や林に囲まれたのどかな田舎ですが、意外にも京都や大阪へのアクセスに優れています。鉄道を例にすると、近鉄線で大阪へ約45分、京都へ約60分で到着します。特急を利用すれば名古屋まで足を伸ばしてもおよそ100分で、日帰りも十分にできる余裕があります。
普段はのんびりした宇陀での田舎暮らしを楽しみ、ときには大都市圏へ出かけて刺激を受けるというライフスタイルが可能です。
【自然を満喫】宇陀市のおすすめスポットをご紹介
自然に囲まれた寺社仏閣や自然を生かした宿泊施設、想像力が刺激されるアートな公園、カフェ、動物と触れ合えるスポットなど、宇陀市には自然を満喫できるスポットがたくさんあります。数あるおすすめスポットを厳選して紹介します。
室生寺
室生寺は宇陀市を代表する、真言宗の寺院です。同じく真言宗の高野山の金剛峯寺が女人禁制だったのに対して室生寺は女性が参拝できたため、別名「女人高野」と呼ばれて厚く信仰されてきました。
境内のお堂や仏像は国宝や重要文化財に指定されているものばかり。国宝の金堂や五重塔はCMで取り上げられたこともあり、よく知られています。仏像は「室生寺様」と呼ばれる特有の作風で珍しく、一見の価値ありです。
宇陀松山地区
古い町家が立ち並び、ときが止まったかのような風景を松山地区では見られます。江戸時代の建物がいくつも残り、そこではスリアゲ戸や格子窓などの伝統的な日本家屋の特徴を目にできるでしょう。2006年には重要伝統的建造物群保存地区に指定されました。
宇陀松山地区では、古くからの造り酒屋や和菓子店などがいまも現役で活躍中です。近年はそこにおしゃれなカフェも仲間入りし、さらにまち歩きが楽しいエリアになりました。
室生山上公園芸術の森
室生山上公園芸術の森には彫刻家の井上武吉氏とダニ・カラヴァン氏による12個のアート作品が置かれ、自然とアートが融合した空間が広がっています。公園新設計画は当初、地元出身の井上氏によって進められていましたが、惜しくも道半ばでこの世を去り、カラヴァン氏が引き継いで完成させました。
ふたりのアーティストによる不思議なオブジェクトに創造力がかき立てられ、思わぬひらめきがあるかもしれません。
ワールドメープルパーク奈良カエデの郷「ひらら」
廃校となった宇太小学校の跡地が憩いの場として生まれ変わりました。敷地内に植えられた1,200種、3,000本のカエデは、秋になると赤や黄色に紅葉し、宇陀の郷をきらびやかに彩ります。
レトロな教室はレンタルスペースとして利用でき、宿泊も可能です。気軽に立ち寄れるカフェも併設されており、懐かしい学校の机や椅子で給食のようにランチやデザートを楽しめます。ノスタルジックな気分に浸れるスポットです。
うだアニマルパーク
うだアニマルパークでは羊や牛、うさぎなどの動物と触れ合えます。屋外遊具やバター作り体験などがあり、子どもも楽しめるスポットです。ドッグランがあるので、ペットとともに移住した人には仲間づくりの場にもなります。
動物愛護センターとしての役割もあり、動物を保護したり新しい飼い主を探す譲渡事業を行ったりもしています。
【経済的支援が充実】宇陀市の移住支援制度
魅力いっぱいの宇陀市では、「FREEDOM UDA 移住だ」をスローガンのもと、移住を支援する制度をいくつも用意しています。移住を検討している人は、ぜひチェックしておきましょう。
子育て支援制度
宇陀市では子育て相談窓口、経済的支援、子どもの一時的預かりなどがあり、保護者が悩みごとを抱え込まないようにしています。宇陀市が取り組む、子育て支援を見ていきましょう。
宇陀市たまひよサポート事業
宇陀市たまひよサポート事業では、妊娠してから出産後までを心理的にも経済的にも支援しています。妊娠時には子育てに専門知識のある保健師などが体調や妊娠出産に関する不安などの相談に乗ります。
また、届出をした妊婦へひとりあたり5万円、出産後の生後8カ月ごろにも面談を実施し、子どもひとりあたり5万円を支給します。
参考:宇陀市「「宇陀市たまひよサポート事業」(伴走型相談支援・出産子育て応援交付金事業)」
宇陀市子育て支援センター「すくすく」
宇陀市子育て支援センターは、子育てに関する相談・支援を行う施設です。
親子で遊んだり情報交換をしたりできる、すこやかルームやつどいの広場のほか、子育て相談などを実施しています。
すくすく教室は登録料500円で利用可能な親子教室で、0〜2歳児までの年齢別教室で親子ヨガやお話会などを行っています。同じ年の子どもをもつ親同士の仲間づくりにもおすすめです。
参考:宇陀市「宇陀市子育て支援センター「すくすく」とは」
一時保育
宇陀市内の保育所や子ども園などで、一時的に子どもを預かる制度です。利用には事前登録が必要ですが、一部施設では平日だけでなく、土曜日の預かりにも対応しています。実施時間は8時30分からと12時30分からのそれぞれ4時間です。
料金は1,000円で、1日利用した場合でも2,000円です。利用料に布団リース代や給食代、おやつ代が含まれています。
参考:宇陀市「一時保育について」
ファミリー・サポート・センター
市内に住む人同士で子育てを助け合う制度です。保育園や幼稚園への送迎や、買い物をする間のちょっとした時間などに、サポート会員が保護者の代わりを務めます。
子どもを預かってほしい「利用会員」と、それを助ける「サポート会員」、どちらも行う「両方会員」として登録可能です。利用時間は8時から17時で1時間あたり700円(休日は800円)で利用でき、30分単位の延長にも対応しています。
参考:宇陀市「宇陀市ファミリー・サポート・センターについて」
就業・起業支援制度
農業が盛んで空き家の多い宇陀市では、その特徴を生かして農業に関する支援制度、空き家を使用して企業する人への支援があります。宇陀市の就業や就農、起業支援制度を見ていきましょう。
宇陀市移住支援金
宇陀市移住支援金は、東京圏から移住する人を対象とした支援金制度です。宇陀市へ移住して就業、起業などをした人に対して、単身は60万円、世帯での移住では100万円が支給されます。18歳未満の世帯員を帯同する場合はひとりにつき100万円が加算されます。
奈良県の求人マッチングサイトを利用する、または自らの意思で移住してテレワークを行うなどの条件があるため、制度を利用したい人はあらかじめよく確認しておきましょう。
参考:宇陀市「宇陀市移住支援金」
農業振興助成
宇陀市は有機農業に力を入れており、2022年に「オーガニックヴィレッジ宣言」をしました。そんな宇陀市では、生産者をサポートする助成金制度が充実しています。
宇陀市雨除けハウス設置事業補助金や宇陀市暗渠排水設置事業補助金は、雨除けハウスや暗渠、排水施設の設置費用の一部を補助する制度です。雨除けハウスは新規の設置以外にも、自然災害等が原因で崩壊した場合にも助成を受けられます。
そのほかにも、農地や農業施設を維持するために重機を借りる費用の一部を補助する、宇陀市農地・農業用施設維持管理に伴う重機借上げ補助金があります。
参考:宇陀市「農業振興助成について」
空き家対策・起業者支援補助金
レトロな空き家を生かして新事業をはじめるなら、空き家対策・起業者支援補助金の利用がおすすめです。施設改修費、設備投資費、家財道具処分費、家賃について、その一部を補助金として受け取れます。
施設改修費と設備投資費は、合計金額が400万円まで補助され、家財道具処分には別途20万円が支給されます。さらに家賃は12カ月間で36万円を上限に補助されるため、事業開始時の負担を大幅に軽減できるでしょう。
参考:宇陀市「空き家対策・起業者支援補助金」
住宅支援制度
移住では住まい選びが重要です。宇陀市では、住む人の希望に寄り添い、理想の住まい選びをサポートしています。
宇陀市オンライン移住相談窓口
宇陀市では遠方に住む移住希望者に便利な、オンライン移住相談窓口を開設しています。
面談はメールでの事前予約制です。日程が決まったら、zoomなどを使用して自宅にいながらリアルタイムで面談ができます。名古屋市での生活経験もある宇陀市出身の職員が、大都市と田舎の両方の観点から相談者の質問に答えます。
参考:宇陀市「宇陀市オンライン移住相談窓口」
宇陀市 空き家情報バンク
宇陀市 空き家情報バンクでは宇陀市に残る風情ある古民家の情報を写真つきで紹介し、入居者を募集しています。住居用の物件はもちろん、事業用の賃貸物件についても取り扱っています。
気に入った物件があればNPO法人の空き家コンシェルジュが連絡・調整などを行い、所有者との交渉をサポートします。
参考:宇陀市 空き家情報バンク
宇陀市定住促進奨励金
宇陀市定住促進奨励金は宇陀市内に住宅を新築または購入した場合、市内の買い物に使用できる「ウッピー商品券」が交付されます。すでに市内に住んでいる場合は5万円分ですが、転入者にはなんと10万円分も支給されます。
参考:宇陀市「宇陀市定住促進奨励金」
宇陀の魅力体験施設
実際に宇陀市の暮らしを体験してから移住を決めたい人には、宇陀の魅力体験施設があります。木造2階建ての古民家を改装した住居で、3~7日間の宇陀市暮らしを体験できます。最大1カ月間まで延長が可能です。
利用料は1泊2,500円で、小学生以下の利用料は全額免除です。この施設を利用すれば、宇陀の暮らしを実感しながら、移住をじっくりと考えられるでしょう。
参考:宇陀市「宇陀の魅力体験施設」
この記事の編集者
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