田舎で暮らすなら明日香村！移住で理想の暮らしが叶う支援制度も充実

美しい棚田が広がる明日香村は、かつて日本の中心地でした。村のあちこちに古代遺跡が残り、神秘的な雰囲気を醸し出しています。

古代と現代が混じり合った唯一無二の雰囲気に魅了されて移住を検討する人は多く、移住相談は年間200件以上もあるそうです。就農や起業をしつつ田舎暮らしをしたい人に、明日香村は最適です。

明日香村に多くの人が魅了される理由は？

明日香村は緑豊かな田園風景と、悠久の歴史を感じさせる古代の遺跡群が特徴です。農作物の生産が盛んで、さまざまな食材に恵まれています。明日香村はゆったりした田舎でありながら、意外にも大都市圏へのアクセスが良好です。普段は田舎暮らしを満喫しながら、ときには都会へ出かけて刺激的な時間を過ごせます。

美しい棚田が広がる、日本の原風景

米づくりの盛んな明日香村では、緩やかな斜面に沿った美しい棚田をあちこちで見つけられます。なかでも「稲渕（いなぶち）の棚田」はその美しさで「日本の棚田100選」にも選出されました。季節ごとに違う表情を見せる棚田ですが、なかでも秋は彼岸花が咲きほこり、「彼岸花祭り」や「かかしコンテスト」などの賑やかな催しも開催されます。

明日香村自慢の日本の原風景を堪能しながら走る「飛鳥ハーフマラソン」も人気です。

いまなお謎が残る遺跡が感じさせる古代のロマン

飛鳥時代に日本の中心地だった明日香村は、古代の面影を残す遺跡が数多く残っています。なかでも、特に目を惹くのが謎の巨石群です。いつ、誰がつくり、どんな用途でつくられたものなのか、用途はよくわかっています。古代のロマンを感じる、巨石の数々に興味がかき立てられます。

田舎でも大都市に行きやすい

明日香村は田舎でありながら、大都市圏へのアクセスのよさがポイントです。近鉄飛鳥駅から大阪の近鉄あべの橋駅までは特急を使えば約40分、急行でも約45分で到着します。京都へも1時間前後で、飛鳥駅のすぐ近くにある近鉄橿原神宮前駅から乗車すればさらに時間短縮も可能です。

遠く感じる名古屋も電車なら約2時間で行けるので、日帰りでお出かけを楽しめます。

地元食材の宝庫！特産品はいちご

奈良県は日本有数のいちごの生産地で、さまざまな品種が誕生しています。明日香村もいちごの生産が盛んで、代表する品種は大粒で色鮮やかな「あすかルビー」です。

いちごのほかにも米づくりや野菜づくりが盛んで、地元産の食材に恵まれています。村内の直売所では、明日香村で取れた新鮮な食材を手ごろな価格で購入できます。

明日香村のおすすめスポットをご紹介

明日香村の豊かな自然、歴史的な遺跡を未来へとつないでいくため、通称・明日香法（明日香村における歴史的風土の保存及び生活環境の整備等に関する特別措置法）という特例法を定めています。明日香法によって地域の開発が厳しく制限されているため、変わらない風景が今も残っています。

自然と歴史を大切にしている明日香村で、一度は訪れたいおすすめのスポットをご紹介します。

飛鳥寺

日本に仏教が初めて伝来したのが、ここ明日香村です。6世紀末から7世紀のはじめに蘇我馬子の発願によって建立された飛鳥寺には、「飛鳥大仏」の愛称で親しまれる仏像がいまもこの地を見守っています。

創建当時の伽藍は残念ながら失われていますが、飛鳥大仏は一部分で当時の姿を残しています。顔がやや右を向いているのはその目線の先に、聖徳太子生誕地の橘寺があるからともいわれています。蘇我馬子と聖徳太子の絆を感じさせる文化財です。

石舞台古墳

石舞台古墳は、明日香村のランドマーク的存在です。当時は上に被せてあった盛り土がすっかり失われて、石室が剥き出しになっているため石室内部へと入ることが可能です。積み上げられた30個あまりの石は総重量が2,300トンもあり、古代の土木技術の高さに驚かずにはいられません。

ここに葬られた人物はいまだ解明されていませんが、規模の大きさから蘇我馬子の墓ではといわれています。

あすかいちご狩りパーク

明日香村に来たのなら、特産のいちごを堪能したいところです。あすかいちご狩りパークでは、明日香村自慢のいちご、あすかルビーが30分間食べ放題です。

村内に18カ所あるいちご農園から1カ所を指定されるので、行くたびに色々な農園のいちごが食べ比べできるのも楽しみです。全農園がビニールハウス栽培のため、雨天でも安心です。無料駐車場も完備されているので、団体でも安心して利用できます。

甘樫丘

甘樫丘は明日香村を見渡せる小高い丘で、耳成山（みみなしやま）、畝傍山（うねびやま）、香具山（かぐやま）の大和三山の雄大な眺めが楽しめます。付近の遊歩道は万葉集で和歌に詠まれた植物を40種類ほど観察でき、古の風情に思いを馳せられるおすすめの散歩コースです。

あすか夢販売所

近鉄飛鳥駅で下車してすぐのあすか夢販売所では、明日香村産の新鮮野菜や果物、生花などを購入できます。通常のスーパーではお目にかかれない珍しい野菜や果物も並ぶため、自宅の料理が充実するのはもちろん、親しい人に贈っても喜ばれるでしょう。

必読！明日香村の移住支援制度

明日香村の暮らしをサポートする制度を、子育て、就業・起業、住宅の3つから解説します。明日香法で住宅の建築、増改築に制限があるため、特に住宅支援はよく把握しておくことが大切です。

【地域で子育て】明日香村の子育て支援制度

明日香村では、村内に住む子育て家庭に対して、数々の支援を行っています。行政だけではなく、村民同士が助け合って地域みんなで関わる仕組みを整えているため、不安や悩みをひとりで抱えることなく安心して子育てができます。

子育て世代包括支援センター

子育て世代包括支援センターでは、妊娠や育児などの相談の受け付け、子育てに関する情報の提供を行っています。医療機関や子育てに関連する施設と連携して、子育て世代のさまざまな課題にあわせたきめ細やかな支援を行っています。

参考：明日香村「子育て世代包括支援センター」

ファミサポ明日香

ファミサポ明日香は会員同士で子育てを助け合う、有償のボランティア組織です。「子育てを手伝ってほしい」という依頼会員と「手伝いたい」という援助会員、そのどちらも兼ねる「両方会員」で構成されています。

1時間あたり600円から800円で利用でき、2人目や3人目は半額になります。日程調整や会員同士の連絡などは事務局が行うので、移住して知り合いの少ない子育て家庭には、顔馴染みも増えるきっかけにもなるでしょう。

参考：明日香村「ファミサポ明日香」

子育て支援アプリ「あすかっこ！」

明日香村では子育て支援アプリの「あすかっこ！」を無料で配信しています。保育施設や幼稚園、子育て支援の協賛店舗がいつでも検索できるほか、子育てイベント情報の配信なども行っています。予防接種のスケジュール管理機能があり、忘れないように通知してくれるのも便利です。

参考：明日香村「子育て支援アプリ」

【チャレンジを応援】明日香村の就業支援制度

田舎で農業をして暮らしたいという人に、明日香村はぴったりの場所です。明日香村の就農支援は、新しく農業をはじめる人が自立するまでの道のりをサポートしてくれます。

明日香村は田舎でありながら観光地としての集客が見込めるため、農業に限らず新規で事業をはじめる人にもチャンスがあります。

あすか夢耕社

明日香村では農業を営む人が多く、困ったときに相談しやすいのが魅力です。

あすか夢耕社では農業をはじめたい人を対象に、実習生（パートタイム職員）を募集しています。働く場所を得られるだけでなく、希望すれば農作業をしながら米や野菜栽培に関する農業のノウハウを学べます。雇用期間は最長3年で、半年ごとに更新があります。給与を得ながら農業を学べるのは大きなメリットです。

参考：あすか夢耕社「移住・就農を検討されている方へ」

明日香村チャレンジショップ事業『ASUCOME(あすかむ)』

あすかむは明日香村で起業を目指す人が、2年の期間限定で開業できる施設です。明日香村の地域資産を活かし、地域活性化と創業を目指しています。

隣には万葉文化館という日本最古の歌集『万葉集』をテーマとした観光スポットがあり、広い駐車場もあります。旅行客が立ち寄りやすい恵まれた立地でチャンスをものにして、5店舗が卒業し、うち2店舗が実際に村内での創業を成功させています。

参考：ASUCOME「明日香村チャレンジショップ事業」

【事前の相談がおすすめ】明日香村移住の住宅支援制度

明日香村では村の風景や歴史的遺産を守る明日香法が制定されており、住宅の新築や増改築の際には許可が必要です。建物には歴史的な風土に合うデザインを求められるため、移住をするときは事前に役場への相談をおすすめします。

空き家等活用バンクとリフォーム助成金

明日香村では空き家等活用バンクで、村内の空き家、土地、店舗などに活用できる物件の情報を提供しています。毎月の第2・第4月曜と火曜日に現地の見学も可能です。

空き家バンクの登録物件を利用すれば、リフォーム費用に最大200万円の助成を受けられます。申し込みや問い合わせは村役場で受け付けています。

参考：明日香村「イジュウノススメ ～田舎だけど都会に近い村～」「空き家等活用バンク」

子育て世帯新築等助成

明日香村では子どものいる世帯の移住、定住に力を入れています。そのための制度が、子育て世代新築等助成金です。子育て世帯が明日香村内に新築・増築住宅を取得した場合、助成金100万円を交付するもので、移住して子育てを考えている人にはぴったりの制度です。

参考：明日香村「明日香村子育て世帯新築等助成」