奈良市移住の良さとは?自然と歴史の街「奈良」の魅力と移住支援制度を解説
歴史の街である奈良市は、古き良き日本の雰囲気と現代の人々の日常が絶妙に融合した魅力あふれる街です。
近年、子育て支援や創業支援に力を入れており、移住者が増加傾向にあります。このコラムでは、注目集まる奈良市の特徴やおすすめスポット、移住への支援制度について詳しく解説します。
もくじ
【奈良市の特徴】暮らしやすさの理由とは?
奈良市には豊かな自然と歴史的文化財、充実した奈良県産の食材など、多くの魅力がある街です。世界中の旅行客が集まる観光地でありながらのんびりとした雰囲気があるのも特徴です。とはいえ大阪や京都などの大都市圏へもアクセスしやすいため、仕事にもお出かけにも便利なエリアといえます。
世界遺産に囲まれた歴史ある街で楽しむ四季の移ろい
奈良市には由緒正しい寺社仏閣や古い町家が数多く残り、歴史の面影を街のあちこちで見つけられます。古くから受け継がれてきた行事が今も大事にされており、自然も豊かです。春は奈良公園の桜、夏は奈良公園一帯に約1万2千ものロウソクが灯る「なら燈花会(とうかえ)」、秋は唐招提寺の「観月会」、冬は春日大社の古典芸能が披露される「春日若宮おん祭」など、奈良市の暮らしでは四季の移ろいを楽しめます。
電車を乗り換えずに京都や大阪、神戸へ行けるアクセスの良さ
近畿地方の中心に位置し、複数の他府県と隣接する奈良。その中でも県北部に位置する奈良市は交通の便が抜群に良いエリアです。市内には近鉄線とJR線が通っており、京都や大阪、神戸三宮へも電車を乗り換えることなく行けます。特に京都や大阪へは1時間足らずで到着できるため、日常的によく利用されています。電車以外では車の利用で和歌山や三重、愛知へも数時間で行け、日帰り旅行にも便利な立地です。
豊富で多種多様な奈良県産の食材
奈良県ではさまざまな食材が生産されています。有名なものにイチゴや柿、お茶、日本酒がありますが、奈良県の地場野菜である「大和野菜」もおすすめです。「大和丸なす」や小松菜の仲間である「大和まな」、ねっとりとした食感が美味しい「味間いも」という里芋などは、他の地域ではなかなか味わえません。JR奈良駅すぐの「まほろばキッチン」では、大和野菜をはじめとする、新鮮な奈良県産の食材がお手頃価格で入手できます。
【何度も通いたい!】奈良市のおすすめスポットをご紹介
奈良市には歴史的景観を守るために高層ビルがありません。広い空と緑豊かな山々、歴史的な建造物を眺めながらの散歩が楽しめるのは奈良ならでは。ここからは、奈良市在住の筆者が太鼓判を押す、奈良市のおすすめスポットをご紹介します。
東大寺
奈良といえば東大寺の大仏。奈良のシンボルである大仏は外せないスポットですが、奈良に住んでいるからこその楽しみ方があります。
毎年8月7日の早朝には「お身拭い」という大仏様の埃を払う珍しい行事が見学できます。他にも夜間拝観や、大晦日の除夜の鐘も神秘的な経験です。これらの行事は日程や時間帯がピンポイントで観光客としての参加は難しいですが、奈良市住まいであればハードルが下がります。
ならまち
近鉄奈良駅から南へ歩いた「ならまち」と呼ばれるエリアは、古い町家が数多く残り、時が止まったかのようなノスタルジックな雰囲気が漂います。このエリアにはおしゃれなカフェや雑貨店、老舗の和菓子店などが集まっていて、買い物やティータイムを楽しめます。
ロート奈良鴻ノ池パーク
奈良市にある複合運動競技場で、地元のサッカーチーム「奈良クラブ」やバスケットボールチームの「バンビシャス奈良」の本拠地にもなっています。
自然豊かな開放的な公園で、ウォーキングやランニング、ペットとの散歩にぴったり。駅からは距離がありますが、広々とした駐車場があるので休日には家族連れが多く訪れ、賑わいます。併設のスターバックスで鴻ノ池の自然とともにコーヒーを楽しむのも気持ちが良くておすすめです。
若草山
342mの小さな山ですが、毎年1月の第4土曜日に行われる若草山焼きと花火で有名です。緑が豊かなうえに鹿が多数生息しており、山頂からは奈良盆地が一望できます。気持ちの良いハイキングが楽しめる他、車で奈良奥山ドライブウェイを通って山頂へアクセスすることも可能です。特に夜景の美しさは群を抜いており、「新日本三大夜景」のひとつになっています。
【移住前に知っておきたい】奈良市の移住支援制度
奈良市には、移住にあたって便利なサービスや支援制度があります。いざ引越すとなると片付けや各種手続きには予想以上に時間がかかるものです。それぞれの支援制度を移住前に知っておき、前もって準備をしておきましょう。
【子育てしやすい街】奈良市の子育て支援制度
奈良市では「安心して子育てができる街」を目指し、子育て家庭への経済的支援や負担軽減のための支援を行っています。2022年の「共働き子育てしやすい街ランキング」では、見事奈良市が関西1位に選ばれました。全国でも6位にランクインしており、日本有数の「子育てしやすい街」です。
奈良市子どもセンター
奈良市子どもセンターは、地域の子育て情報の提供や発達相談、児童相談所、屋内外の遊び場(キッズスペース)などがある総合的な子育て支援施設です。2022年に運用を開始した新しい施設で、奈良市在住の保護者の子育て支援に対応するために専門職を配置し、さまざまなニーズに対応できるように体制を整えています。
参考:奈良市「子どもセンター施設情報」
市内30カ所以上の子育て広場等が整備
子育て広場は主に0歳から3歳までの親子が一緒に過ごせる場所です。事前申し込み不要(奈良市子どもセンター内の施設「にじいろ」を除く)で、開催時間内は入退室自由。利用料は無料です。移住したばかりのご家族でも子育て仲間を見つけたり、子育ての相談や情報収集をしたりするのに便利です。
参考:奈良市「奈良市子育て広場について(概ね0~3歳の児童とその保護者対象)」
第2子以降の利用者負担額(保育料)を無償化
奈良市では第2子以降の子どもの保育料は無償となります。子育ての経済的な負担を軽減するための奈良市独自の支援策で、保護者の所得や子どもの年齢等で対象外になることはありません。ただし、認可外保育施設等では対象外の場合があるので注意が必要です。
参考:奈良市「第2子目以降の利用者負担額(保育料)を無償化します」
子ども医療費助成制度
奈良市では、所得制限無しで医療費の助成が受けられます。対象年齢は乳幼児から高校生世代までと幅広く、資格証と健康保険証の提示をすることで一部負担金の支払いで医療を受けることが可能です。
参考:奈良市「子ども医療費助成」
【多様な働き方が可能】奈良市の就業・創業支援制度
奈良市は大都市の大阪や京都へアクセスしやすく、働く場所の選択肢が多いのが魅力です。奈良市内の就業支援も行っていますが、それと同時に創業・起業する人を応援する事業が多いことも奈良市の特徴といえます。ここからは奈良市の就業・創業支援を行う施設や制度について解説します。
ならしごとiセンター
奈良市内にある県の就労支援施設で、学生からシニアまでの就職のサポートをしています。求職者と「しごとマッチングアドバイザー」が面談を行い、無料で職業紹介を行う他、内職の相談やあっせん、県内企業の求人や就職イベント情報の提供も行っています。
参考:奈良市「奈良しごとiセンター・高田しごとiセンター」
創業支援施設 BONCHI
BONCHIでは奈良で創業を考えている人や創業したばかりの人への相談・支援を行っています。コワーキングスペースや貸し会議室も整備されており、月額課金制の他ドロップイン(単発)での利用も可能です。会員同士の交流会や創業に関するイベント等もたびたび行われています。
参考:奈良市「創業支援施設 BONCHI」「BONCHI」
移住×起業プロジェクト「ならわい」
「ならわい」とは「奈良市に移住し起業する」という働き方のきっかけを提案することを目的とした、県外居住者を対象のプロジェクトです。奈良の地元企業とともに新規事業を行い、将来的な奈良に移住や就業・起業へのきっかけとなることを目的としています。奈良への移住と創業を検討されている方におすすめです。
参考:奈良市「移住×起業プロジェクト「ならわい」」「ならわい」
奈良市特定創業支援等事業
奈良市特定創業支援等事業とは、国の認定を受けて、奈良市が連携事業者と実施する、創業支援セミナーや個別創業相談です。この事業を修了すると、各種手続きを行うことで、会社設立時の免許登録税の軽減や支援金の交付などを受けられます。支援を受けるには細かい条件があるため、事前の確認が必要です。
参考:奈良市「奈良市特定創業支援等事業(税の軽減、融資、補助金等)」
【手厚いサポート】奈良市移住の住宅支援制度
奈良市では、移住支援制度が充実しています。「オンライン移住相談」で奈良市の暮らす人の話を聞いたり、「お試し移住支援制度」で実際に奈良市の暮らしを体験したりすることで、移住の不安を軽減できます。また、物件探しには「空き家・町家バンク」の利用も選択肢のひとつです。「奈良移住支援金」という心強い制度もあります。
オンライン移住相談
遠方に住む人や多忙で時間が取れない人向けに「オンライン移住相談窓口」が開設されています。奈良市の移住定住促進係の相談員からリアルな経験談を聞けるのがメリットで、対面や電話での面談も対応可能。面談にはネットを通じての事前申し込みが必要です。
参考:奈良市「奈良への移住を歓迎!「奈良市オンライン移住相談窓口」で移住をサポート」
奈良移住支援金
東京圏から奈良市へ移住する人向けに支援金が支給される制度です。支給額は単身での移住では60万円、世帯での移住には100万円となっています。支給は先着順です。
参考;奈良市「【今年度受付終了】令和6年度奈良市移住支援金について」
空き家・町家バンク
奈良市では、空き家や町家の有効活用が課題です。空き物件の情報をネットで公開したり、空き家購入者に購入費や改修費の補助を支給したりするなどして居住者を募集しています。
物件は自然豊かな田舎暮らしが楽しめる「里山地域」やノスタルジックな雰囲気の「ならまちエリア」に多く、どちらの地域も奈良らしさを味わえます。奈良らしいのんびりした暮らしができる物件を探している方にぴったりです。
参考:奈良市「奈良市空き家・町家バンクホームページを開設しています。」
お試し移住支援制度
移住前に奈良市の暮らしを体験したい人に好評なのが「お試し移住支援制度」です。対象となる宿泊施設に2泊以上することで、宿泊費や交通費等の一部を1人1泊あたり2,000円分、最大2万円分が支援金として給付されるお得な制度です。支援を受けるにはお試し前に「オンライン移住相談」での面談を行うほか、情報発信やアンケートへの協力などの条件をすべて満たす必要があります。
参考:奈良市「奈良市への移住をサポート!お試し移住支援制度」
この記事の編集者
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