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不動産売却の登記費用の相場は?土地・物件の登記ルールを解説!

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不動産売却の登記費用の相場は?土地・物件の登記ルールを解説!

不動産を売却するときの登記費用は、いくらかかるのでしょうか。また、土地や建物の登記にはどのようなルールがあるのでしょうか。

この記事では、不動産売却時の登記費用の相場や土地・建物の登記ルールについて詳しく解説します。不動産売却を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

土地や物件の登記とは

不動産登記とは、土地や建物などの不動産に関する権利関係を公的機関に記録・公示することです。登記を行うことで、所有権や抵当権などの権利を法的に保護して、取引の安全性を高められます。

また、不動産の権利関係を確認できるため、トラブル防止にも役立ちます。不動産取引における登記は、法律で義務付けられており、所有権移転や抵当権設定などを行うときに必要不可欠な手続きです。

不動産登記があるおかげで、どの不動産も所有者がわかるようになっています。

登記の種類

不動産登記には、大きく分けて「表示登記」「権利登記」の2種類があります。

表示登記は、不動産の物理的な状況を公示するための登記です。土地の地目や地積、建物の構造や床面積などを登記簿に記載します。これにより、不動産の物理的な特定が可能になります。

一方、権利登記は、不動産に関する権利関係を公示するための登記です。所有権、抵当権、賃借権などの権利を登記簿に記載することで、権利関係を明確にして、第三者に対抗することができます。

表示登記は土地家屋調査士、権利登記は司法書士が代理で行います。表示登記は、土地に新たに建物を立てる場合、リフォームや増築を行って建物や土地の構造や形状が変わった場合などに必要です。

登記を行う理由

不動産売買において、登記を行うメリットは大きく分けて3つあります。

  • 所有権が公的に認められ、第三者に対抗できる
  • 不動産の権利関係を明確に把握できる
  • 登記済みの不動産は担保価値が高く、金融機関からの融資を受けやすい

登記を行うことで、不動産の権利を確実に保護し取引や融資の際に多くのメリットを享受できます。

登記の対抗力

登記の対抗力とは、登記を行うことで得られる法的な効力のことです。登記を行うと、その権利が第三者に対して優先的に主張できるようになって、法的な保護を受けられます。これを「登記の第三者対抗力」と呼びます。

たとえば、AさんがBさんから土地を購入して所有権移転登記を行った場合、あとからCさんがその土地を購入したとしても、Aさんの所有権が優先されます。これは、Aさんが登記を行ったことで、第三者であるCさんに対して所有権を主張できるためです。

また、抵当権設定登記を行えば、その土地や建物に対する債権者の権利が保護されます。仮に所有者が債務不履行に陥った場合でも、抵当権者は登記された優先的な権利に基づいて、物件の差し押さえができます。

このように、登記の対抗力は、トラブルを未然に防ぐ重要な役割を果たします

土地や建物の不動産売買で発生する登記費用

不動産売買で発生する登記費用には、所有権移転登記、抵当権抹消登記、登録免許税があります。手続きを司法書士に依頼した場合は、別途報酬は発生します。購入価格が高額になるほど登記にかかる総費用も高くなるため、不動産売買の予算を立てる際には、これらの費用も考慮しておきましょう。

登録免許税は司法書士へ支払う

登録免許税は、司法書士に依頼して納めてもらうのが一般的です。登録免許税は、不動産の種類や価格によって金額が異なります。司法書士に登録免許税を納めてもらうことで、税金の納付ミスを防げます。

登記手続きの際には、売主は司法書士に必要な情報を提供して、司法書士が登録免許税を計算して法務局に納付します。登録免許税の計算方法と税率については、次のセクションで詳しく説明します。

所有権移転登記の登録免許税の計算方法

所有権移転登記の登録免許税は、不動産売買の登記費用の中でも大きな割合を占めています。登録免許税は、土地や物件の価格に税率を掛けることで求められます。税率は物件の種類や価格によって異なります。

土地の場合、固定資産税評価額の2%(相続による移転登記場合は0.4%)で、軽減措置によって2026年3月31日までは1.5%の税率が適用されます。一方、住宅の場合は新築住宅が0.3%、中古住宅は2%の税率となっています。

たとえば、土地の売買価格が1,000万円の場合、登録免許税の税率は1.5%なので、計算式は以下のようになります。

1,000万円 × 1.5% = 15万円

つまり、この場合の登録免許税は15万円となります。

登録免許税の計算方法と税率を理解することで、不動産売買時の登記費用をある程度は把握できます。

抵当権抹消登記の費用

抵当権が設定されている不動産を売るときは、抵当権抹消登記が必要です。物件に担保が付いていると新しい所有者に移転できません。抵当権抹消登記の費用の内訳は、登録免許税と司法書士報酬です。

抵当権抹消登記の登録免許税は抵当権設定金額の0.1%で、1000円未満の端数は切り捨てられ、1件あたり1,000円未満の場合は1,000円となります。

債務が完済されたら金融機関から抵当権抹消の書類を受け取り、司法書士に依頼して手続きを進めましょう。なお、抵当権抹消登記は、司法書士に依頼せずに、自分で行うことも可能です。

司法書士報酬の相場

登録免許税の費用のほかに、登記手続きを依頼する際の司法書士報酬が必要です。司法書士は登記手続きを代行して、必要書類の作成や法務局への申請を行います。司法書士報酬の相場は、所有権移転登記が5万円~10万円程度、抵当権抹消登記が2万円~5万円程度です。ただし、不動産の種類や価格、登記の難易度によって変動します。マンションは、戸建てよりも若干安く、大都市圏や高額物件の場合は高くなる傾向があります。

したがって、5,000万円の不動産売買の場合、登記費用の合計は、登録免許税80万円(所有権移転登記75万円+抵当権抹消登記5万円)と司法書士報酬7万円~15万円程度を合わせて、87万円~95万円程度が相場となります。

司法書士に支払う報酬を事前に把握しておくことで、不動産売買に伴う総コストを正確に見積もり、予算計画を立てやすくなるでしょう。

登記費用の負担者

不動産売買における登記費用を誰が負担するかについては、売買契約書で取り決めることができます。売主と買主で負担を分けるケースが多くなっています。

一般的に売主は、抵当権抹消登記費用を負担します。これは、売主が物件に設定していた抵当権を抹消するための費用なので、売主の責任で行う必要があるためです。

一方、一般的に買主は、所有権移転登記費用を負担します。これは、買主が新しい所有者となるために必要な手続きであり、買主の責任で行う必要があるためです。

ただし、売買契約書で別の取り決めをすることも可能です。たとえば、登記費用を売主と買主で折半する、全額をどちらかが負担するなど、さまざまな方法があります。

登記費用の負担者や負担割合を売買契約書で明確に定めておくことにより、トラブルを未然に防ぐことができます。

登記費用が譲渡費用に含まれない理由

不動産売却時の売却益に対する税金は、売却価格から取得費や譲渡費用を差し引いた譲渡所得をもとに算出されます。譲渡費用は、不動産の売却に直接関連する費用で、仲介手数料や広告費などが含まれます。

登記費用は、譲渡費用に含まれません。その理由は、税法上の取り扱いの違いによるものです。登記費用が譲渡費用に含まれない理由は、不動産売却に直接関係している費用ではないという考え方からです。登記費用は、別の勘定科目において必要経費に計上することができます。不動産所得と譲渡所得を申告するときの準備として、この2つを明確に区別して考える必要があります。

不動産売却の登記に必要な書類

不動産売却をするときの登記手続きでは、いくつかの書類を準備する必要があります。

登記に必要な書類の種類 主な配布場所
登記申請書 登記所・法務局・オンライン・郵送
印鑑証明書 市町村の役場窓口・コンビニ
登記識別情報 法務局・オンライン
固定資産税の評価証明書 不動産が所在する市町村の役場窓口
納税証明書 税務署・オンライン・郵送
住民票 市町村窓口・コンビニ・郵送

登記申請書は、用紙に必要事項を記入して提出します。また、実印の印鑑登録証明書も必須です。マイナンバーカードによってコンビニでも取得できます。印鑑証明書は、登記申請書に押印する際に必要となります。

次に、売買契約書の原本が必要です。これは、売主と買主が取り交わした不動産売買の契約書で、両者の署名と実印の押印が必要です。不動産の登記識別情報も準備します。これは、現在の登記状況を示す公的な書類です。

さらに、固定資産税の評価証明書と納税証明書も必要です。住民票など、売主の本人確認書類も準備します。登記申請書、登記識別情報などは、インターネットを通じてオンラインで交付申請することも可能です。

売主が登記手続きを第三者に委任する場合は、委任状が必要です。これは、売主が登記手続きを代理人に委任することを示す書類で、売主の実印を押印します。

これらの登記必要書類をそろえることで、スムーズに不動産売却の登記手続きを進めることができます。

登記費用を抑えるコツ

不動産売却時の登記費用を抑えるためには、いくつかのコツがあります。まず、依頼する司法書士選びが重要です。司法書士の報酬は自由化されているため、それぞれ報酬が異なります。複数の司法書士に見積もりを取り、費用を比較することで適正な価格の司法書士を選ぶことができます。

また、事前に登記内容を整理し、必要書類を揃えておくことで、スムーズな手続きが可能となり、結果的に費用が削減できます。

登録免許税に関しては、売却価格が低ければ一定の計算式に基づいて税額が控除されます。この控除を最大限活用することも、費用節約の一つの方法です。ただし、控除額には上限があるため注意が必要です。

さらに、売主と買主で費用を折半することも検討しましょう。売買契約を行うときに、登記費用の負担割合を取り決めておくことで、売主の負担を軽減することができます。

いずれにせよ、登記手続きは専門的な知識が必要です。信頼できる司法書士に依頼して、適切なアドバイスを受けながら進めることが、費用対効果の高い登記を実現するポイントと言えます。

まとめ

不動産の売却時に行われる登記の種類は、所有権移転登記と抵当権抹消登記の2つです。登記にはさまざまなメリットがあり、トラブル防止や資産価値の維持につながります。登記費用は、物件の種類や地域によって異なります。必要書類は、登記申請書、売買契約書原本、印鑑証明書、登記識別情報などです。

登記費用を適切に把握して、必要な手続きを行うことが重要です。費用を抑えるためには、複数の司法書士に見積もりを取るのも1つの手です。

不動産売却には、適切な売却価格の設定が重要です。複数の買い手候補から提示価格を比較検討することで、売却価格の上乗せが期待できて、登記費用を差し引いても手元に残るお金が増えます。1社だけでなく、複数社から提案を受けることが高値売却への近道と言えます。

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この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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