築2年の一戸建てを高値で売却するコツと注意点
築2年の一戸建てを高値で売却するにはコツがあります。
「築2年なら新築同様の価格で売れるのでは?」と考えがちですが、実際は新築よりも割安になってしまうケースが多いです。物件の価格は、売り出すタイミングや査定する不動産会社によって変わります。適切な方法を知っておけば、高値売却も可能です。
この記事では、築2年の一戸建て住宅を高値で確実に売却するために、抑えておくべきポイントや注意点を紹介します。
もくじ
築2年の一戸建て売却相場と価格決定のポイント
「新築」の定義は、未入居かつ築年後1年未満と定められており、一度も住んでいない家でも2年目になると「築浅物件」に変わります。
売却価格は立地条件や物件の状態によって変動します。都心部や人気のあるエリアでは、築2年の物件が新築時の価格とほぼ変わらない価格で売却できたケースもあります。
一方、郊外などの地域では、10%以上の下落率になることも珍しくありません。築2年の一戸建ての相場価格は、近くにある条件の似た物件の売値や直近の取引価格がおおよその目安です。
築2年一戸建ての平均的な売却価格
築2年の一戸建て住宅の売却価格は、エリアや建物の状態によりますが、新築で購入したときの価格の80~95%が一般的です。
仮に新築の購入価格が3,000万円だとすると、築2年時点での売却価格は2,400万円~2,850万円になることが多いです。
ただし、これはあくまで平均的な数値であり、実際の売却価格は立地条件や建物の状態によっても大きく変動します。都心部の一戸建てが(新築時の3,500万円から)築2年で3,400万円で売却された例や、郊外の築2年物件が2,700万円から2,160万円に下落した売却事例などもあります。
いずれにしても、購入した価格で売れるという可能性はほとんどありません。
新築時の購入価格からどれくらい下がるのか
築2年の一戸建て住宅の売却価格は、新築より1~2割低くなる傾向があります。
仮に新築時の購入価格が4,000万円の物件では、築2年での売却価格は3,200万円~3,600万円程度になると思っておくといいでしょう。
ただし、下落率は物件の状態や立地によって大きく変動します。
たとえば、駅から徒歩5分以内の好立地や、設備やデザインに優れた高品質な物件では、築2年でも5%程度しか下落しない場合もあります。
一方、駅から遠い郊外物件や設備が最新でない物件などでは、20%以上下落するケースもあります。
築2年の一戸建てを高く売るための5つの方法
築2年の一戸建てを高く売るための方法を5つ紹介します。
1. リフォームやクリーニングで物件の価値を高める
内装や設備の見た目が新しい物件は、売却価格が高くなる傾向があります。
特にキッチンやバスルームなどの水回りは、内覧時の印象に影響する部分です。高値で売却するためにも、日頃から家の手入れを十分に行っておきましょう。
汚れが目立つ場合には、築2年でも思い切ってリフォームするのも一つの方法です。リフォーム費用はかかりますが、かかった費用を売却価格に上乗せすることも可能です。
2. ホームステージングで魅力的な空間を演出
「ホームステージング」とは、家を魅力的に見せるための空間演出のことです。
モデルルームのように家具や照明、小物などを配置して物件の魅力を最大限にアピールします。ホームステージングを行った物件は、そうでない物件と比べて売却価格が6%高くなるというアメリカの調査結果もあります。
専門のコーディネーターに依頼するとクオリティが高いのでおすすめです。費用はかかる場合もありますが、それ以上に売却価格がアップする見込みがあるなら、検討する価値はあります。
3. 売却時期を適切に選ぶ
住宅の販売価格は時期によって変動するため、売りに出すタイミングは重要です。
春や秋の引っ越しシーズンは、住宅需要が高まる時期です。特に3月から4月にかけては、新生活をスタートさせる人が多く、住宅価格が上昇する傾向があります。
築2年の一戸建ては新築に近いことが強みです。需要の高い時期に売りに出せば、希望の価格で売却できる可能性は高まります。
4. 複数の不動産会社に依頼する
物件を高く売却するには、複数の不動産会社に依頼することが不可欠です。
売り出し価格を決定するにあたって、物件の価値を適正に査定してもらう必要があります。
1社だけの査定だと他に比較がないため、相場より安く見積もられてしまう可能性があるためです。
複数の不動産会社に依頼することで、最も高い査定額を基準に売り出し価格を設定できます。
5. 物件の魅力を的確にアピールする
築2年の一戸建ての魅力は、新築同様の設備とデザイン性を備えている点です。これは売り出し時に大きなアピールポイントとなります。
物件紹介の際には、これらの魅力を最大限にアピールすることが重要です。周辺環境の良さなども合わせて伝えましょう。
写真や動画を活用して、物件の良さが直感的に伝わるような工夫も効果的です。
以上の5つの方法を実践することで、築2年の一戸建てを高く売却できる可能性が高まります。
売却価格アップのコツは、物件の魅力を最大限に引き出し、適切なタイミングで売却することです。
売却価格の交渉を有利に進める方法
築2年の一戸建てを高値で売却するには、交渉の進め方も重要なポイントです。
売却交渉を有利に進めるための3つのコツを紹介します。
- 複数の不動産会社から査定を取る
- 物件の強みをアピールする
- 買主の予算や希望を聞く姿勢を持つ
複数社から査定を受けて、最も高い査定額を基準に売り出し価格を設定します。築浅物件ならではの設備の新しさや、立地の良さなどをアピールしましょう。
価格交渉の際は、売主側の条件を明確に伝えつつ、買主の希望にも聞く耳を持つ姿勢が大切です。
一方的な価格設定ではなく歩み寄りの姿勢を見せることで、交渉が円滑に進みやすくなります。
また、買主候補が複数いると、売主の主導権が強くなります。
築2年の一戸建て売却で損をしないために
築2年の一戸建てを売却するときに、不利な契約や損な価格での売却を防ぐためのポイントを紹介します。
- 焦って安易な値下げをしない
- クリーニングや手入れを欠かさない
- 買主目線になって物件の欠点を正直に伝える
築2年という新しさは、交渉次第では強みにもなります。
安易な値下げをしない
新築に近い物件を築浅として売り出せば、高値で売却できる可能性は十分にあります。
しかし、早く処分したいからといって、安易に値下げをすると、せっかく得られる利益が減ってしまいます。それどころか、値下げが逆効果になる場合もあります。
安いと「何か問題がある物件なのでは」と買う側に不安を抱かせてしまう可能性があるからです。
安易な値下げは売却価格を下げるだけでなく、交渉においても不利に働きます。
値下げを求められた場合も、物件の強みを再度説明して、値下げ幅をできるだけ小さくできるように粘り強く交渉しましょう。
クリーニングや手入れを欠かさない
物件の綺麗さは査定価格に影響するため、日頃のクリーニングや手入れは怠らないようにしたいところです。
壁紙やフローリングなど、目につく場所に傷や痛みがなければ、買主に好印象を与えられます。キッチンやバスルームの設備も、家の新しさをアピールできるポイントです。
傷がある場合はリフォームも一つの手です。修繕程度の簡単なリフォームなら費用も抑えられ、新築同様の見栄えにすることが可能です。
ただし、売却額に上乗せできる額をリフォーム費用が上回っては意味がありません。必要最小限で効果的な方法があるか確認しましょう。
物件の欠点を隠さず伝える
物件の欠点を隠さずに伝えることは、買主との信頼関係を築くためにも大切です。
家に何か欠点があるのに、それを隠して売却しようとすれば、後になってそれが発覚してトラブルになることもあります。
たとえば、少し傷がついている箇所や設備の不具合などがあれば、些細な点でも正直に伝えましょう。
物件には欠点があるものです。築2年とはいえ完璧な家はありません。
最初から欠点を明らかにして、納得の上で購入してもらえれば、後になってトラブルになるリスクは下げられます。買主の目線に立ち、欠点も正直に伝えることで、誠実な売主であるという印象を与えられるでしょう。
築2年一戸建てを高値で確実に売却するには
築2年の一戸建てを高値で売却するためのポイントは以下のとおりです。
- 建設から2年目以降は住んだことがなくても「新築」ではなくなる
- 築2年の一戸建ては新築時よりも平均1~2割値下がりする傾向がある
- 内覧時の印象を良くするためにも、日頃の手入れは重要
- 定期的にクリーニングやメンテナンスをする
- 売却する時期によって価格は変動する
- 複数の不動産会社に査定を依頼して比較する
- 物件に欠点がある場合には、あらかじめ開示しておくと後々トラブルになりにくい
売却価格の設定は、周辺相場を参考にしつつ、築2年という付加価値を考慮して、やや高めに設定するのがおすすめです。ただし、不動産売却の最終的な価格は、買主との交渉で決まります。そのため、不動産会社選びが重要になってきます。
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2022年からリビンマッチのコラム記事の執筆・編集を担当しています。不動産の財産分与に関する記事執筆が得意です。住宅設備機器の専門商社に6年間従事した知識と経験を活かして、不動産に関する知りたかったこと、知っておいた方がいいことをわかりやすく伝えられるように心がけています。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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