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空き家を売却する流れを解説。早く売るには準備が重要!

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空き家を売却する流れを解説。早く売るには準備が重要!

家の価値は時間とともに低下します。活用する予定のない空き家を所有しているのであれば、まだ価値のあるうちに売却することをおすすめします。

はじめて不動産を売却する人でもスムーズに進められるよう、空き家を売却する流れをわかりやすく解説します。

空き家を売却する前のチェックポイント

空き家の売却を考えたとき「古くても買い手がつくの?」「リフォームをしないと売れないの?」と、心配する人は少なくないでしょう。なるべくスムーズに売却するためにも、空き家の特徴と売れやすさの条件を理解しておきましょう。

ある程度築年数が古い空き家でも、条件次第では早期売却も可能です。まずは売れやすい物件なのか、チェックすることから始めましょう。

早く売れる可能性のある空き家

早く売れる可能性がある、空き家の特徴を紹介します。まずはいくつあてはまるのか、確認してみましょう。

  • 築20~25年程度
  • 駅近で立地に優れる
  • 日当たり・通風がよい
  • 土地・建物が手頃な大きさである

築20~25年程度

空き家の状態にもよりますが、築20~25年程度の空き家は建物がそれほど劣化していないことが多く、リフォームや補修で状態の改善が可能です。

中古住宅として売却できるため、古家付き土地や更地に比べて利用価値が高く、ターゲット層も広くなります。つまり、売りやすい空き家の条件のひとつといえるでしょう。空き家を売却するのであれば、築年数が古くなりすぎる前に売却を検討しましょう。

駅近で立地に優れる

駅や商業施設に近く、交通や生活の利便性が高い空き家は人気があり、建物の状態が比較的悪くても売りやすいでしょう。

建物の価値は経年により減少しますが、土地の価値はなくなりません。したがって建物に価値がないとしても、古屋付き土地としても需要が見込めます。空き家の立地条件や周辺環境について、あらためて評価してみましょう。

日当たり・通風がよい

日当たりや通風のよさは、多くの人が希望する条件です。たとえば、家の南側に道路がある、いわゆる南道路や東南の角地は、ほかの道路付けに比べて早期売却が期待できるでしょう。

しかし、同じ南道路や角地でも、通行量が多い街道沿いは騒音や臭気の問題から人気が下がります。比較的車の走行がしやすい、幅員が4~6mの公道に面している空き家が売りやすいといえます。

土地・建物が手ごろな大きさである

建物の状態や立地、日当たりがよくても、土地や建物が大きすぎると総額が高くなってしまい、売れにくくなってしまいます。万人受けする、適度な大きさの空き家が売りやすいでしょう。

土地の面積は空き家が建つ立地や地域にもよりますが、間取りは一般的な家族向きの4LDKが人気です。

売却に時間のかかる空き家

次に、売却に時間がかかる可能性がある、空き家の条件について解説します。

  • 手入れがされていなくて荒れている
  • 市街地から離れている
  • 繁華街や嫌悪施設が近くにある
  • 土地の形が悪い・間口が狭い

手入れがされていなくて荒れている

空き家を荒れ果てたまま放置してしまうと、それだけ修繕の手間や費用がかかるため、購入希望者が敬遠する傾向があります。人が住まない期間が長すぎると、風通しをしないため室内に湿気が溜まりやすく、建物を劣化させてしまうことになります。また設備は使わないと故障しやすく、結果的に中古住宅として売却することが難しくなるため注意が必要です。

市街地から離れている

市街地から離れている空き家をあえて希望する人は少なく、売却に苦労するおそれがあります。不動産は需要がなければ、残念ですが売れません。空き家の持つ特徴を見直し、ターゲット層について考え、不動産会社に売却方法を相談してみましょう。

繁華街や嫌悪施設が近くにある

家の近くに繁華街や嫌悪施設があることを敬遠する人が多く、空き家の売却が難しいこともあります。

嫌悪施設とは一般的に人が嫌悪感を示すような施設をいいます。たとえば、ゴミ焼却施設や火葬場、工場などが挙げられます。しかし、嫌悪施設の存在をあえて隠して売却すると、契約不適合責任を問われるリスクがあるため注意しましょう。

土地の形が悪い・間口が狭い

変形地や極端に間口が狭い土地は、土地としての評価が低く、売却に影響が出ることがあります。しかし、家の設計によっては、デメリットを払拭できることもあります。建物が古くなりすぎる前に、中古住宅として売却することをおすすめします。

空き家を売却する流れ

空き家の売却をする場合、どのような流れで進めたらよいのでしょうか。ここでは、一般的な不動産売却の流れを7つのステップで紹介します。

  1. 空き家の調査をする
  2. 査定を依頼する
  3. 媒介契約を結ぶ
  4. 売却活動・買主との交渉
  5. 売買契約を結ぶ
  6. 空き家の引き渡し・決済
  7. 確定申告をする

①空き家の調査をする

不動産会社に査定依頼する前に、空き家について調査をしておきましょう。たとえば、次のような事項や書類の有無です。査定依頼時や契約時に備えて、根拠となる書類などを準備しておきます。

  • 空き家の近隣相場や売り物件情報
  • 登記済証(権利証)または登記識別情報の有無
  • 購入時の売買契約書や重要事項説明書の有無
  • 相続物件であれば相続登記の有無
  • 測量図、境界確認書、境界標の有無
  • 確認申請書、確認済証、検査済証の有無

②査定を依頼する

不動産会社へ空き家の査定を依頼します。基本的に無料で依頼できるため、複数社へ依頼して平均的な価格を把握しましょう。

査定には空き家を見ずに査定する「机上査定(簡易査定)」と、実際に空き家を現地調査して査定価格を算出する訪問査定があります。おおまかに査定価格を知りたいときは簡易査定でも問題ありませんが、実際に売却する場合は、訪問査定を依頼しましょう。

③媒介契約を結ぶ

査定価格や不動産会社の実績、担当者との相性を考慮して、売却依頼先を決定します。査定価格はあくまでも査定であり、必ずしもその査定価格で売れるとは限りません。査定価格が高いという理由だけで、依頼先を決めないようにしましょう。

媒介契約には3種類あり、希望に合わせて選べます。基本的に1社に限定する場合は専属専任媒介契約もしくは専属専任媒介契約で、複数社に依頼するときは一般媒介契約になります。それぞれの特徴や条件は、以下のとおりです。

媒介契約の種類
  一般媒介契約 専任媒介契約 専属専任媒介契約
複数の不動産会社へ依頼できるか否か × ×
不動産会社の指定流通機構(レインズ)への登録について 任意
(依頼することは可能)
義務あり
(媒介契約締結日の翌日から7営業日以内)
義務あり
(媒介契約締結日の翌日から5営業日以内)
依頼者の自己発見取引 ×
不動産会社から依頼者への業務報告 任意
(報告を依頼することは可能)
2週間に1回以上文書もしくは電子メールで行う義務あり 1週間に1回以上文書もしくは電子メールで行う義務あり
契約期間 制限なし
(基本的には3カ月以内)
3カ月以内
(宅地建物取引業法による定め)
3カ月以内
(宅地建物取引業法による定め)

④売却活動・買主との交渉

媒介契約を締結したら、いよいよ空き家の売却活動が始まります。不動産会社へ鍵を預けられれば、内覧に立ち会う必要はありません。

不動産会社が広告宣伝活動をするため、基本的に売主が行うことは何もありませんが、任せきりにせず内覧数や問い合わせ数などを確認するようにしましょう。不動産会社経由で購入希望者から不動産購入申込書(買付証明書)を受け取ったら、売買価格や引き渡し条件などを確認し、希望価格や条件を伝えます。この場合、売渡承諾書という書面で返答するのが一般的です。不動産を売却する意思を示す書類で、売却希望価格や引き渡し希望時期などを記載します。

⑤売買契約を結ぶ

売主と買主で売買価格や引き渡し条件に折り合いがついたら、不動産売買契約を締結します。契約に必要な重要事項説明書や売買契約書は不動産会社が作成しますが、売主が準備しなければならないものもあります。不動産の種別や条件によって必要書類は多少異なりますが、一般的には以下のとおりです。

売買契約の必要書類
必要書類等 詳細
登記済権利証または登記識別情報 空き家の所有者であることを証明する書類
本人確認書類 運転免許証やマイナンバーカード、パスポート
実印・印鑑登録証明書(3カ月以内) 売買契約書には実印で捺印するのが一般的です
収入印紙 売買価格に応じた印紙税額分の収入印紙
付帯設備表 設備の状態や有無を確認する書類
物件状況報告書 雨漏りやシロアリ、自然災害にあった履歴を説明する書類
固定資産税納税通知書 決済日に売主買主で固定資産税等を精算するため
土地の測量図や境界確認書 測量図や境界確認書があれば用意する
建築確認申請書・確認済証・検査済証 買主が住宅ローンを申し込む際に必要
仲介手数料の半額 売買契約時に半額、決済日に半額に分けて支払うことが一般的

⑥空き家の引き渡し・決済

空き家のなかに家財があれば、遅くとも決済日の前日までに引き上げておきます。決済日に買主から残代金を受け取ったら、買主へ引き継ぐ鍵や書類を渡し、空き家の引き渡しを行います。司法書士へ所有権移転登記を依頼し、不動産会社へ仲介手数料の半額を支払います。

⑦確定申告をする

空き家を売却して利益が発生したときは、譲渡所得税が発生します。翌年に確定申告をすることを忘れないようにしましょう。1月1日~12月31日に生じた所得を、翌年の2月16日から3月15日に申告します。

空き家の売却にかかる費用

空き家を売却する際、どのような費用がかかるのでしょうか。ここでは、かかる可能性がある費用や税金について解説します。

  • 印紙税
  • 仲介手数料
  • 登記費用
  • 譲渡所得税

印紙税

不動産売買契約書は課税文書のため、作成時は収入印紙を貼付して印紙税を納める必要があります。なお2027年3月31日までに作成する不動産売買契約書は、軽減措置が適用になり、次の税額になります。

印紙税額
記載された契約金額 税額 軽減後の税額
10万円超50万円以下 400円 200円
50万円超100万円以下 1千円 500円
100万円超500万円以下 2千円 1千円
500万円超1,000万円以下 1万円 5千円
1,000万円超5,000万円以下 2万円 1万円
5,000万円超1億円以下 6万円 3万円
1億円超5億円以下 10万円 6万円

仲介手数料

仲介手数料は宅地建物取引業法によって上限が定められており、売買価格が400万円超の場合は「売買価格×3%+6万円+消費税」と計算できます。売買価格が400万円以下の場合は、次のとおりです。不動産会社に直接売却する不動産買取は仲介ではないため、仲介手数料はかかりません。

仲介手数料の上限
売買価格 仲介手数料の上限額
200万円以下 売買価格×5%+消費税
200万円超400万円以下 売買価格×4%+2万円+消費税
400万円超 売買価格×3%+6万円+消費税

登記費用

所有権移転登記費用は、買主が負担することが一般的です。したがって、売主で登記費用がかかるとすれば、抵当権抹消や住所変更の登記費用です。実際には依頼する司法書士によって多少異なりますが、2~3万円が相場だと想定しておきましょう。

譲渡所得税

不動産を売却して利益(所得)が発生したときは、譲渡所得税がかかります。つまり利益が発生していなければ、税金はかかりません。次の計算式で譲渡所得税額を算出し、所有期間に応じて税率を乗じて譲渡所得税を算出します。なお、取得や譲渡にかかった経費を差し引け、一定の条件を満たす場合は、最高で3,000万円を課税譲渡所得から控除できます。計算が難しいときは、不動産会社や税務署に相談しましょう。

課税譲渡所得金額=売却価格-(取得費+譲渡費用)-特別控除額
譲渡所得税の税率
  所有期間
(売却した年の1月1日時点)
所得税 復興特別所得税 住民税 合計税率
短期譲渡所得 5年以下 30% 0.63% 9% 39.63%
長期譲渡所得 5年超 15% 0.315% 5% 20.315%
軽減税率の特例 10年超
6,000万以下の部分
10% 0.21% 4% 14.21%
10年超
6,000万円超の部分
15% 0.315% 5% 20.315%

2037年まで

空き家を売るときの選択肢

スムーズに空き家を売却するためにも、その建物の特徴やご自身の条件に合わせて売却方法を検討しましょう。しかし、メリットだけではなくデメリットもあるため、自分に合った売却方法を選択することをおすすめします。

空き家を解体して更地にする

建物の築年数が古いときや、状態が極端に悪いときは、空き家を解体し、更地にして売却することを検討します。解体費用がかかるデメリットはありますが、更地の物件は比較的少なく人気があるため、早期に売却できる可能性があります。

リフォームしてから売り出す

建物の構造に問題なく、部分的なリフォームや補修で見栄えがよくなる場合は、リフォームしてから売り出すことを検討しましょう。しかし、リフォームにかかった費用を、必ずしも売買価格に上乗せできるわけではありません。信頼できる不動産会社に相談してから、リフォームをしましょう。

不動産会社に買い取ってもらう

不動産は、不動産会社に仲介を依頼して売却することが一般的です。しかし、個人への売却が難しい場合や現金化したい時期が迫っているときは、買取による売却を視野に入れましょう。早ければ1週間程度での売却が可能です。買取のデメリットは、相場価格の6~8割程度になることが多いことです。

ホームインスペクションを実施する

ホームインスペクションとは、専門的な知識を持った住宅診断士が第三者的な立場で、建物の欠陥の有無や劣化状況を調査することです。改修に対するアドバイスやかかる費用をアドバイスしてもらえるため、買主にとっては安心材料になり、売主にとっては引き渡し後のトラブルを軽減できます。

戸建て住宅のインスペクションの相場は、依頼する内容にもよりますが5~7万円程度です。費用はかかりますが、ひとつの選択肢として検討しましょう。

売却するときは空き家の価値を知ることが重要

空き家を売却するときは、どれだけの価値があるのかを把握しておきましょう。市場価値の高い空き家と、市場価値の低い空き家とでは、売り出すときの戦略が異なります。売却をより確実に進めるために、空き家を不動産会社に査定してもらいましょう。不動産会社によっては、どのように空き家を売ればよいのかをアドバイスしてくれます。

不動産会社へ査定を依頼するときは、一括査定サイトのリビンマッチを利用してください。一度の入力で一括して、複数の不動産会社へ査定を依頼できます。

空き家は不動産会社によって評価するポイントが異なり、中古住宅として評価する会社、土地の価値を中心に評価する会社などさまざまです。1社だけでなく複数社に査定を受けたほうが、高く売り出してくれる不動産会社を見つけるときに役立つでしょう。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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