【不動産投資】初心者が手を出して大丈夫?知っておくべき3つの常識
不動産投資をすすめる営業電話を受けたことがある方はいるでしょうか。そのような経験がある方は、「不動産投資はリスクが高いのでは?」「利益が出る可能性が高いなら、なぜ自分でやらないのか」と思われるでしょう。
では、実際はどうでしょうか。
本記事では「不動産投資はやめておけ」といわれる理由や、投資に向いていない人の特徴などを解説します。個人投資家が最低限知っておくべき不動産投資の「3つの常識」なども解説しているので、ぜひ参考にしてください。
もくじ
なぜ個人相手に不動産投資の営業がくるのか
投資話を持ってくる営業担当者は、なぜ自分で投資しないのでしょうか。担当者の多くは歩合制であり、銀行の審査で収入が不安定と判断されやすいためです。
不動産投資では投資と融資、言い換えれば借入がセットになっており、銀行から融資を受けて投資するケースがほとんどです。
つまり、営業担当者は銀行からの審査を通過しにくいことから、融資が受けやすいと思われる人に話を持ってくるというわけです。
そのほか、「副業としての不動産投資が禁止されている」「顧客獲得によるインセンティブを狙うほうが高所得になる」などの理由もあります。
【注意】安易に営業からの投資話には乗らない
安易に営業からの投資話に乗るのは、おすすめできません。特に物件のメリットばかりを強調してデメリットの説明がない場合、どのような難点が隠れているかわかりません。
投資を成功させるには、不動産売買の知識や利回りの仕組みなどを把握したうえで判断することが必要不可欠です。
営業トークをうのみにして即決せず、自身の目で物件を確認したり、営業担当者や不動産の所有者に疑問点を質問したりして、発生しうるリスクに十分に備えたうえで投資を始めましょう。
なお、不動産投資の種類については、次の記事をご参照ください。
なぜ「不動産投資はやめとけ」といわれるの?
不動産投資は、「やめておいたほうがよい」というネガティブな声がよく聞かれます。一方で、その理由をきちんと説明できる人はそう多くないでしょう。
ここでは、なぜ「不動産投資はやめておけ」といわれるのか、その理由を解説します。
不動産投資に対するマイナスイメージ
不動産投資に限らず、投資という行為自体にギャンブル的なマイナスイメージを持つ人は一定数存在します。
投資に失敗したり、だまされて借金を負ったりといったイメージが強い方は、不動産投資にもネガティブな印象しか感じないでしょう。
不動産投資は、売買・権利・管理・税金などさまざまな知識が必要です。難易度の高さに加え、詐欺的な投資勧誘のイメージもあって「不動産投資はやめておけ」という意見があるのでしょう。
不動産投資特有のリスク
不動産投資には、さまざまなリスクが存在します。
賃貸を行う場合は空室リスクや家賃の滞納リスクがあり、予定通りの賃料が毎月きちんと得られるとは限りません。また、キャピタルゲイン(売買差益)を目指し物件を購入しても、さまざまな要因で価格が下落してしまう場合もあります。
こうした不動産投資特有のリスクがあるため、「やめておいたほうがよい」という結論に至ってしまうのでしょう。
不動産投資のリスクについては、次の記事をご参照ください。
投資金額の多さ
不動産投資は、土地や建物の購入に多額の資金が必要です。
購入時の初期費用以外にも、管理やメンテナンスに費用がかかります。経費が想像以上に大きくなり、賃料収入よりもメンテナンスとローンの返済額のほうが多くなるケースもあります。
利益より返済額のほうが多くなれば、赤字です。赤字状態が続けば、売却を余儀なくされます。売却価格が購入金額はおろかローンの元本残高にも足らなければ、売却自体ができません。貯金などでローンを完済し、抵当権を抹消する必要があります。
これだけは知っておきたい!不動産投資の3つの常識
不動産投資を成功させるには、どうすればよいでしょうか。
ここでは、不動産投資を行うために不可欠な3つの常識について解説します。これらを把握し対策を怠らないことで、不動産投資のリスクを軽減できるでしょう。
成功させるには、資金力のあるお金持ちに勝つ必要がある
不動産投資は、資金力のある人ほど有利です。
親から受け継いだ土地を複数所有していれば、建物の建設費用だけで不動産投資が始められます。
また、十分な資金をすでに手にしており融資なしで物件を購入できる人は、不動産運用の際にローンの利息や元本を計算に入れる必要がありません。
資金力があると、資金面で悩むことなく購入できます。そのため、優良物件をいち早く購入しやすくなるでしょう。
不動産投資を成功に導くには、こうした資金力のある人を相手にする必要があります。先を越されないためにも、融資が通りやすい銀行を複数キープする、リスクが低く高利回りの物件を見つけるための情報網を確保する、などの対策が必要です。
入居者が集まらず売れなければ、元を取れない
通常、購入した物件が即日、入居者で満員になることはありません。空室が埋まらなければ家賃収入は発生しないため、注意しましょう。
物件の購入額と売却額の差益である「キャピタルゲイン」を目指す場合でも、購入額以上で売れなければ損をしてしまいます。
キャピタルゲイン(売却益)狙いの場合は囲い込みをしない仲介会社を選ぶ
通常、不動産の仲介会社は売り手・買い手双方を仲介で引き合わせて取引を成立させます。これを両手取引といいます。仲介会社としては、ひとつの物件で手数料が2倍得られるのです。
両手取引を目指し、自社で売り出し中の物件について他社から問い合わせがあっても、「取り扱っていない」などの嘘をつく行為が「囲い込み」です。
囲い込みをされると、売却を依頼した会社以外での物件公開が制限され、購入希望者を見つけにくくなります。購入希望者がなかなか現れなければ、結果として売却価格を下げる必要も出てくるでしょう。
専属専任媒介契約、もしくは専任媒介契約を結んだ不動産会社は、物件情報の共有を目的としたデータベースである「レインズ」に物件を登録する義務があります。レインズでは、正当な理由なしに他社からの内覧を断ることを利用規定違反としています。
つまり、囲い込みはレインズの規約違反に当たるリスクが高いのです。
不動産投資に向いていない人
不動産投資は、幅広い知識や業界の常識を知ったうえで初めて成功が期待できます。しかし、こうした知識を生かせない、不動産投資に向いていない人がいることも事実です。
ここでは、不動産投資に向いていない人の特徴を解説します。
リスクを嫌う人
リスクを負いたくない、リスクが嫌いな人は不動産投資には向いていません。
投資は確実に儲けられるわけではなく、入念に計画していても必ずリスクがあります。新築の物件の多くは人気で空室リスクが低い反面、販売価格が高いのがデメリットです。そのため、借入額が高いと投資開始時の利回りは悪くなります。
中古の物件は借入額を低く抑えやすい反面、メンテナンスが大変で売却しにくいのがリスクです。
すべての条件がよい物件を選ぶことは難しいため、一定のリスクを許容できないと不動産投資は厳しいでしょう。
勉強が嫌い・する時間がない人
勉強を行う時間がない、あるいは勉強が嫌いな人は不動産投資は避けたほうが無難です。
投資を行うには法律や売買、土地建物の知識など、さまざまなものに対して勉強が必要です。
ただ知識を増やすだけではなく、得た知識を活用して物件を運営する必要があるため、実践力も求められます。
ローンを組めない人
ローンを組めない人は、物件の購入が難しくなります。
過去に自己破産や長期延滞などの金融事故歴があると、ローンを利用できないおそれがあります。返済能力がない、または貸し倒れのリスクが高いと判断され、融資に応じてもらえないためです。
よほど自己資本がない限り、融資なしで不動産投資を始めるのは困難です。
信用情報は信用情報機関に登録され、金融機関に共有されています。経歴を隠して不動産投資ローンの申請をしても、すぐ把握されてしまうでしょう。
情報を信じ込みやすい人
情報を信じやすい人、他人の言葉に流されやすい人は不動産投資には向いていません。
投資を始めると、多くの仲介会社から営業を受けます。手早く売りたい物件を、言葉巧みにすすめられる場合もあるでしょう。自身でリスクに気づけない人は、高い確率でハイリスクな物件をつかまされます。
また、専門家ではない友人からのアドバイスは、誤った知識や個人的な経験談であると考えたほうがよいでしょう。それらに惑わされていては、不動産投資で利益を得ることは難しいといえます。
初心者が不動産投資を成功させるための注意点
これから不動産投資を始めたい、という方には特に注意してほしい点が複数あります。
- 不動産会社に知り合いはいる?大切なのはコネクション
- 複数人から助言を得る
- 継続的に不動産投資の勉強ができる
以下で紹介しますので、参考にしてください。
なお、不動産投資の始め方については、次の記事をご参照ください。
不動産会社に知り合いはいる?大切なのはコネクション
何事においても、社会で成功するためにはコネクションが必要です。
不動産投資を始めるなら、まず頼れる不動産会社を見つけて担当者と信頼関係を築いておくことをおすすめします。
不動産会社によっては、仲介だけではなく融資先や管理会社、修繕業者の紹介もしてもらえます。それぞれの物件の利点や欠点、リスクの見極めに関しても助言を得られるでしょう。
不動産投資を始める際は実績があって信頼できる不動産会社を選び、コネクションを形成しておきましょう。
複数人から助言を得る
助言を得られる相手が複数いると安心です。助言を得る対象は友人・知人ではなく、金融機関や賃貸管理会社、税理士といった専門家です。
不動産投資は、さまざまな場面で決断を求められます。融資を行う側の視点を持つ人、物件を貸し出すノウハウがある人、会計に関する知識を持つ人など、アドバイスを求める相手にも多様性が必要なのです。
不動産投資を行っているオーナーと、コネクションを築くことも有効です。自分に足りない経験を補うため、ほかのオーナーと交流を持ちましょう。
継続的に不動産投資の勉強ができる
不動産投資は、継続的に投資について学び、時代に対応できる応用力を身に付けることが必須です。
バブル時代、不動産投資は大きな利益を生んでくれる投資先でした。しかし現在の不動産投資は、よほど覚悟して臨まなければ厳しい結果が待つ世界になっています。
不動産投資の内情は、社会情勢や法整備、経済状況に応じて変化します。継続的に不動産投資について学び続け、実践と経験を積むことが不動産投資に適応する道なのです。
まとめ
不動産投資は安易な気持ちで始めるとさまざまなリスクにさらされるため、十分な準備が必要です。
裏を返せば、しっかり学び、コネクションを築き、信頼できる取引先を確保できれば利益を得られる可能性が高まります。
知識と人脈があり、自分の判断で決断できるオーナーでいること、そして継続的に学び続けることが不動産投資を成功させる条件といえます。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
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