新興住宅地の家は売れない!といわれる理由と売るための9つの戦略
家を売りたいと思っても、新興住宅地ではなかなか思うように売れない場合があります。しかし、諦める必要はありません。新興住宅地の家でも、戦略次第で確実に売却できます。
売れない、と諦める前に、新興住宅地の家を確実に売却するための方法を確認しましょう。
新興住宅地の家は売れないといわれる理由
まず新興住宅地の家が売れないといわれる理由について解説します。
新しい住宅地であるにもかかわらず、なぜ売れないといわれるのか、以下では新興住宅地ならではのデメリットを紹介するので参考にしてください。
郊外で立地の不便な土地が多いから
新興住宅地は山や畑など、もともと宅地(住宅用の土地)として利用されていなかった郊外の土地が多く、立地面の不便さから売れないといわれることがあります。
たとえば、山や畑を開発分譲して造られた住宅地の場合、電車やバスなどの公共交通機関を利用するのに不便な土地であるケースは多いです。
交通機関の利用に不便な土地は、検討できる買い手の母数が一気に減るため、立地の便利な物件と比較して売れにくくなります。
地方だと資産価値が下がりやすいから
地方の場合、土地が余っていることから、不動産会社による新興住宅地の開発が進みやすい傾向にあります。
ただし、地方で問題となっている人口減少によって、将来的な不動産の資産価値は下がるイメージが強いです。
よって地方にある新興住宅地の場合、資産価値が下がるという理由から、売れないといわれることもあります。
新興住宅地のなかでも、これから都市開発が進み、地価の上昇が期待できるエリアはありますが、地方ほど一般的なイメージから選ばれにくい傾向は強いです。
周辺の中古住宅ニーズが少ないから
新興住宅地で住宅の購入を検討する層は、新築を好む傾向にある理由から中古のニーズが少なく、売れないといわれるケースもあります。
新築価格が上昇しているエリアであれば割安感のある中古物件に一定のニーズが生まれますが、地価の変化がないエリアは基本的に新築が人気です。
中古というだけで人気が下がるエリアの場合、新築物件はすぐ買い手がつくのに中古はまったく選ばれないというケースもあります。
隣人との付き合いが面倒だから
新興住宅地は辺り一面、同じ不動産会社が開発した戸建住宅が立ち並んでおり、隣地との距離感が近いため、隣人関係が面倒と毛嫌いされることもあります。
家のなか以外は隣人から丸見え状態であるため、プライベートの空間が少なく、日々顔を合わせることから、隣人との関係性が悪いと毎日の生活は苦痛です。
実際、新興住宅地に住んだものの途中から隣人関係が悪くなり、引っ越しを余儀なくされた、というケースもあります。
引っ越し先さがしても、売りに出てるの新興住宅地ばっかり
隣人は選べない以上、こんな家と家がぎゅうぎゅう建てられたところに住みたくない
既存住宅地の今でさえ隣人が非常識すぎて困ってるというのに— 安西(仮名) (@susGzr6LtYM3Vst) July 18, 2022
新興住宅地の戸建てでも似たような事を経験したよ。
道路族の子供に厳しめに注意→ヤバい奴(私)がいる!とその区画のママ友同士で私の行動をチェックして情報共有→道路族の迷惑行為も止まらないまま→我が家が引っ越し
夫は今でも私を近所と馴染めないコミュ障扱いするけど、全然気にしてない。 https://t.co/lCDzWywIGs— あんころ (@umasukitmoperao) February 5, 2024
コミュニティができあがっているから
新興住宅地はコミュニティができあがっているイメージから、中古物件が売れにくくなるケースもあります。
新築時から住人が入れ替わっていない新興住宅地は、住人同士のコミュニティが強い傾向にあり、新しい住人が入りにくい場合も少なくありません。
すべての新興住宅地が同じわけではありませんが、一般的なイメージから新参者が受け入れられにくい、と思っている人は多いでしょう。
新興住宅地の家を売るための9つの戦略
次に新興住宅地の家を売却する場合に取るべき、9つの戦略について解説します。
一般的に売れにくいイメージがある新興住宅地ですが、エリアの強みを理解し、戦略的に行動すれば売却は可能です。
以下では新興住宅地を売却する際に大切な戦略を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- ファミリー層をターゲットにする
- 移住者をターゲットにする
- 立地より住環境をアピールする
- 街並みの新しさをアピールする
- 地盤の強さやインフラ整備の充実度をアピールする
- 隣人関係を良好にしておく
- 資産価値が上がる要素を探す
- 周辺にある生活施設をまとめておく
- 実績が豊富な不動産会社に依頼する
ファミリー層をターゲットにする
交通利便性がよくない新興住宅地の場合は、単身や夫婦だけのDINKs(ディンクス)世帯からは基本的に選ばれにくい傾向にあります。
よって子育て環境を意識する世帯をターゲットに売却活動することが、早く売るための大切なポイントです。
子育て世帯のなかにも、交通利便性より生活環境のよさを求める世帯が存在するので、子どもがいるファミリー層をターゲットに売却を進めましょう。
移住者をターゲットにする
郊外にある新興住宅地の場合、都市部をはじめ、ほかの地域からの移住者をターゲットにしたほうが、早く売却できる場合もあります。
特に地方移住を希望して都市部から流入してきた人の場合、郊外の自然豊かな環境が好まれる可能性は高いです。
土地勘がない移住者であれば偏った先入観がないため、地元民への売却が難しい場合は、移住者をターゲットにするのもひとつの選択肢です。
立地より住環境をアピールする
お世辞にも利便性のよくないエリアなら、アピールすべきは立地でなく住環境のよさです。
住宅を購入する人のなかには、立地重視で物件を選ぶ人もいれば多少、立地面は不便でも住環境がよい場所を好む人もいます。
特に住環境のよい場所でのびのび子育てがしたい世帯であれば、自然が豊かな新興住宅地を選ぶ可能性は高いです。
街並みの新しさをアピールする
新興住宅地は新しく開発分譲された土地であるため、街並みがきれいであることは大きなアピールポイントです。
広大な土地を開発した物件であれば、辺り一面きれいな街並みが広がっているため、見栄えのよさも魅力的でしょう。
また新興住宅地は区画整理によって整形地の土地が多いため、上空から見た街並みのきれいさもアピールポイントです。
地盤の強さやインフラ整備の充実度をアピールする
新興住宅地は広大な土地一帯を開発して造られた住宅地であるため、地盤が強く、インフラの整備が充実している魅力もあります。
地盤が悪くインフラ整備が進んでいない土地は、将来に亘ってさまざまなリスクが伴いますが、新興住宅地にその心配はありません。
災害が多い日本で大雨や地震に強い地盤造りがされていることは、大きな強みになるので、買い手への説明時にアピールすることが大切です。
隣人関係を良好にしておく
新興住宅地は、隣人関係が懸念され売れにくいといわれることもあります。そのため、買い手に聞かれることを想定し、隣人関係は良好にしておきましょう。
中古物件を購入する際、隣人がどんな人か事前に確認する購入者は非常に多いです。
買い手によっては購入前に隣人あいさつを希望する場合もあるので、隣人関係の良し悪しは売却に大きく影響します。
過去にトラブルがあった場合など、隣人との関係性がよくない場合は、売却を検討するタイミングできれいに払拭しておくことが大切です。
資産価値が上がる要素を探す
郊外にある新興住宅地の場合、将来的な資産価値の下落が懸念になって売れにくくなる場合もあります。
よって自宅周辺の資産価値が上がる要素を探しておくことで、買い手の不安を解消でき、売却の後押しが可能です。
たとえば、大型ショッピングモールの建設やマンション開発、道路整備が進んでいるなど、周辺エリアの価値が上がる要素があれば、事前にまとめておきましょう。
物件自体を気に入っていても、将来的な資産価値に不安がある場合、売却できなくなるリスクから購入に踏み切れない場合もあります。
売却時のアピールポイントになるだけでなく、買い手の不安要素を減らすためにも資産価値が上がる要素を探すことは大切なポイントです。
周辺にある生活施設をまとめておく
新興住宅地は立地面が懸念となる場合が多いため、周辺の生活施設も事前にまとめておき、買い手にアピールしましょう。
最寄り駅までの距離が遠い土地でも、商業施設や公共施設などの生活施設がそろっていれば、立地面をカバーできます。
スーパーやコンビニエンスストアなどの商業施設をはじめ、学校や役所、公園など近くにある生活施設はすべてチェックし、まとめておくことが大切です。
実績が豊富な不動産会社に依頼する
新興住宅地でも、実績豊富な不動産会社に依頼すれば売却できる可能性が高まります。その主な理由は以下のとおりです。
- 不動産会社は個人だけでなく、投資家など幅広い顧客層を抱えている
- 売却のプロなのでウェブサイトやSNS、チラシなど多角的に広告してもらいやすい
- 豊富な売買実績から市場価格を正しく算出し、過剰に高い価格設定をしない
知名度が低く、周辺に生活インフラが少なくとも、不動産会社の実力次第で新興住宅地の家でも売れる可能性は大いにあります。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
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