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マンションが売れない、放棄もできない…。処分に困ったときの解決策とは?

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マンションが売れない、放棄もできない…。処分に困ったときの解決策とは?

誰も住んでいないマンションを所有していると、管理費や固定資産税など、維持するためのコストがかかり続けます。

不要だから売りたいと思っても、築年数が古かったり、立地条件がよくなかったりすると、買主を見つけるのは困難です。また、日本の法律では、マンションを放棄することも簡単にはできません。

では、売ることも難しく、かといって放棄することもできないマンションは、一体どのように処分すればよいのでしょうか。ここでは、そのような悩みを抱えているマンションオーナーの方々に向けて、具体的な解決策をご紹介します。

マンションを放棄できない理由

マンションを含めた不動産には、常に所有者が存在しています。所有者不明のマンションが増えてしまうと、以下のような問題が生じるおそれがあるためです。

  • 管理が行き届かず、老朽化や安全性の低下を招く
  • 管理費や修繕積立金、固定資産税などが徴収できない
  • 建て替えや修繕ができない

こうした事態を防ぐため、日本の法律ではマンションの所有権を放棄することは原則として認められていません。したがって、マンションを手放す場合、所有権を別の人や組織に移転する必要があるのです。

手放すには所有権を移転するしかない

不動産を所有するということは、土地・戸建・マンションなど種別に関わらず維持・管理の責任が伴います。マンションの所有者には、マンションを健全に維持していくための、管理費や修繕積立金といった資金を支払う義務が区分所有法によって定められています。

マンションの所有者が所有権を放棄して、これらのお金が徴収できなくなると、マンションの健全な管理や修繕ができなくなってしまうのです。

【区分所有法第19条】

各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分 の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する。

引用:e-GOV法令検索「建物の区分所有等に関する法律」

また、マンションの所有者には固定資産税・都市計画税が課税されます。固定資産税・都市計画税は地方自治体の貴重な財源です。「住む予定がないから」といって簡単に放棄できたら、財政が成り立たなくなってしまいます。

したがって、売却または贈与などによって所有権を次の所有者に移転しない限り、不動産の所有権を放棄することはできません。

売れないマンションを放置するリスク

「マンションを手放したいがなかなか売れないので放置している」という方もいるかもしれません。実際、駅からの距離が遠かったり、築年数の古いマンションや管理状態の悪いマンションは価格を下げてもなかなか売れず、長期間売れ残っているということはよくあります。

しかし、売れないからといって放置していると、さまざまなデメリットがあります。
具体的にどのようなデメリットがあるのかみていきましょう。

時間が経つごとに処分が難しくなる

マンションの価値は、立地条件と建物の築年数で決まります。駅に近かったり、大型商業施設に近かったり、教育環境がよかったりと、立地条件がよければ多少築年数が古くても買い手がつくことはあります。

しかし、なかなか売れないマンションというのは利便性や環境面で立地条件がよくないことが多く、その場合は築年数が経過するごとにさらに買い手がつきにくくなります。手放したいと思っても、年々処分は難しくなっていくため、住む予定がないのであれば一刻も早く何らかの手を打つ必要があります

放置をするとクレームを受ける場合もある

マンションを手放せないからといって放置していると、周辺の住民からクレームを受けることがあります。

マンションの所有者には、居住の有無に関わらず、建物を適切に維持管理するための管理費や修繕積立金の支払いが義務付けられています。滞納をすれば、管理組合から支払いを求められるでしょう。

また、居住していないマンションでは、排水トラップの水が蒸発して、そこから悪臭や虫が侵入しやすくなります。近隣に広がれば、周辺住民からのクレームにつながりかねません。

そのため、居住していなくても、定期的な換気や水回りの点検を行い、建物の適切な管理に努める必要があります。

預貯金や給与などが差し押さえられる可能性がある

マンションが売れないからといって、管理費や修繕積立金の支払いを滞納し続けていると、管理組合から法的措置を取られるリスクがあります。

その際、「マンションを差し押さえてくれれば、支払い義務から解放される」と考える人がいるかもしれません。

しかし、管理組合が強制執行の手続きを行う際、まず所有者の預貯金や給与から差し押さえを行うのが一般的です。つまり、マンションを放置していると、所有者の資産から滞納額が回収されてしまうのです。

マンション自体が差し押さえの対象となるのは、「預貯金等の資産がなく、支払う意思はあるが支払えない」というケースに限られます。そこまでいくと、差し押さえられたマンションは競売にかけられ、売却されるので所有権が移転されます。

したがって、マンションが売れないからといって管理費等の支払いを滞納することは、所有者の資産に対するリスクを高めるだけでなく、最悪の場合、債務を増やすことにもつながりかねません。

売れないマンションはどうやったら手放せるのか?

では、価格を下げてもなかなか売れない不動産はどのようにしたら手放せるでしょうか。下記の3つの方法について解説します。

  • 仲介ではなく買取で売却する
  • 無償で譲渡する
  • 売却を依頼している不動産会社を変えてみる

では、早速具体的にみていきましょう。

仲介ではなく買取で売却する

まずは、仲介ではなく買取を利用するという方法があります。買取とは、不動産会社が買主に物件を紹介するのではなく、直接買い取ることを指します。

不動産会社は自社のリフォーム部門などで物件をリニューアルし、売主としてマンションを再販します。仲介と比較すると成約価格が安くなる傾向がありますが、査定価格ではなく買取価格を掲示されるため、金額に納得さえすればスピーディに現金化できるというメリットがあります。

マンションを仲介で売る場合、購入希望者が室内を確認します。そのため、内装の経年劣化で第一印象が悪くなり、成約に至りづらいというデメリットがあります。

一方、買取はリフォームなどの知識がある不動産会社の担当者が見て判断します。躯体や構造部分などに問題がなければ、リフォーム費用もその場である程度概算を弾き出せます。

中古マンションの需要が上がっている今なら売りやすい

近年は新築マンションの分譲価格が高騰していることもあり、リフォーム済みの中古マンションは非常に人気が高くなっています。

一般個人が中古マンションを購入する場合、住宅ローン+リフォームローンを組むことになります。リフォームローンの金利は高いため、結果的に毎月の支払額が高くなってしまうというデメリットがあります。

一方、不動産会社が販売するリフォーム済みの中古マンションであれば全額住宅ローンの金利で借り入れができます。つまり、新築同様の内装の物件であっても、毎月の支払額を低く抑えることができるのです

そのような事情もあり、内装が経年劣化している古い物件の場合は仲介よりも不動産買取の方が高く売れる可能性もあります。

無償で譲渡する

マンションがなかなか売れない場合、国や地方自治体、法人などにマンションを寄付するか、あるいは個人に無料で譲渡できます。しかし、これはあまり現実的な解決策ではありません。

まず、国や自治体は土地を引き取ることはあっても、管理費や修繕積立金の支払い義務のあるマンションを引き取ることは稀と考えた方がよいでしょう。

次に、国や自治体が難しいならば個人に無償で譲渡すればいいという考えもあるかもしれません。しかし、それは通常の売却以上にハードルが高くなります。

通常の売却であれば、依頼した不動産会社がホームページやポータルサイトに広告を出して、自社の顧客に物件を紹介して買い手を探します。金銭の介在する売買契約であれば仲介手数料が発生するため、不動産会社がそれらを業務として行うのです。

しかし、一般個人同士の無償譲渡となれば、不動産会社の仲介を利用することはできません

つまり、マンションの貰い手を探す作業も全て所有者が行わなければならないのです。
さらに、不動産譲渡の契約書の作成や引き渡しの手続きには法的な専門知識が必要になります。

不動産会社が仲介する売買であれば、引き渡し後のトラブルを防ぐために宅地建物取引士による「重要事項の説明」が義務付けられています。個人間の譲渡ではそうした説明もないため、引き渡し後のトラブルが起こりやすくなります。

そのため、「無償譲渡」は、専門知識のない一般個人にとって、非常に負担の大きいものになるでしょう。

売却を依頼している不動産会社を変えてみる

マンションがなかなか売れない理由の一つとして、売却を依頼している不動産会社があっていない可能性があります。不動産会社によって、得意とするエリアや物件の種類が異なるため、特定のエリアでのマンション売却に強い会社に切り替えることで、売却の可能性が広がるかもしれません。

もし、売却活動を始める際に、十分な検討をせずに親戚や友人に紹介された不動産会社に依頼してしまったり、1社のみの査定で決めてしまったりした場合は、まず複数の不動産会社に改めて査定を依頼してみましょう。

不動産会社選びの際は、マンションと同じエリアや同種の物件での売却実績が豊富かどうかを確認することが大切です。得意分野が合致している不動産会社ほど、効果的な販売戦略を提案してくれる可能性が高まります。

また、複数の会社に査定を依頼することで、各社の査定価格を比較し、適正な売却価格を判断することもできます。

不動産会社を探すなら一括査定サイトが便利

不動産を売却する際、適正な売却価格を知るために、まずは不動産会社に査定を依頼するのが一般的です。しかし、1社ずつ不動産会社を探して査定依頼をするのは、時間も手間もかかります。

その際に利用したいのが、一括査定サイトリビンマッチです。リビンマッチなら、物件情報を入力するだけで、一度に最大6社の不動産会社の査定結果を受け取れます。

各社の査定価格とその根拠、提案される販売戦略やサービス内容などを比較することで、自分に合った不動産会社を選びやすくなります。納得のいく売却活動を行うためにも、ぜひリビンマッチをご活用ください。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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