不動産査定後の断り方!角が立たないNOの伝え方で快適な不動産売却を
不動産売却では、複数の不動産会社に査定依頼するのが一般的です。しかし、査定を受けたあと、どの不動産会社に売却を依頼するか取捨選択する必要があります。そのとき、選ばなかった不動産会社にはお断りの連絡をしますが、これが意外と難しいものです。
断り方が悪いと相手に不快な思いをさせたり、今後の売却活動に影響が出たりするおそれがあります。
この記事では、不動産査定の断り方の例文や注意点などをわかりやすく解説します。
もくじ
【前提】不動産会社は断られることに慣れている
せっかく査定を出してもらった不動産会社に対してNOと言うのは気が引けるかもしれませんが、不動産会社からしたらまったく問題ありません。不動産会社は、断られることに慣れています。
査定を出しても、その後の売却活動まで任せてもらえるかは売主次第です。断られても仕方がないことは、不動産会社が一番わかっています。
以下では、不動産会社が断られることに慣れている理由を解説します。断ることに不安がある方は、その解消のための参考にしてください。
理由1:複数社への査定依頼が当たり前になっている
インターネットが普及している昨今、不動産の一括査定サイトなどの利用により、複数社への査定依頼が当たり前になっています。
一括査定サイトは、インターネット上から査定サイトを介して複数の不動産会社に査定依頼ができるサービスです。査定の結果、売却を依頼する不動産会社を選ぶのは売主です。
不動産会社としても売却依頼を受けたい気持ちはあるものの、査定を出したからといって、売主から選ばれるかわからない、という事実は百も承知です。
一括査定サイトでない場合でも、インターネット上から不動産会社の問い合わせ先は簡単に調べられるため、複数社に対して電話やメールで簡単に査定依頼ができます。
複数社への査定依頼が当たり前になっている昨今、競合他社の存在があることは不動産会社もわかっているため、売主側が断ることを不安に感じる必要はありません。
理由2:断られる割合のほうが多い
複数社への査定依頼が当たり前になっている状況もあり、売主から断られる割合は高めです。
個々のエリアで認知度が高い不動産会社やできる営業担当者であれば、成約率が高まる場合もありますが、全体的に見ると断られる割合のほうが圧倒的に多くなります。
不動産会社側も売却の依頼を受けることは簡単でない、と身をもってわかっているため、基本的に案件ごとに執着することもありません。
理由3:査定だけが目的の場合も多い
不動産仲介会社には毎月、百~千件単位で査定の相談が来ますが、売却する気がない査定依頼も多く含まれます。
インターネットからの査定依頼が当たり前になった昨今は、自宅にいながら簡単に査定ができるため、単純にいまの家の価値を知りたいだけの査定依頼も増えています。
競合他社に負けるだけでなく、そもそも売却する気がない査定相談だと売却に進むケースはほとんどありません。
競合他社の存在だけでなく売却に進まない査定も多くあり、全体で売却依頼を受ける割合はごく少数でしょう。不動産会社が断られることに慣れるのもある意味当然といえます。
不動産査定の断り方!メールでも可能?
不動産査定を断りたいとき、しつこく引き止められそうという理由から電話でなくメールで断りたい場合もあるでしょう。
結論、不動産査定を断る場合、メールでも問題ありません。以下では、具体的にメールでどのように断るのかを状況別に説明するため、参考にしてください。
売却を考え直したい場合
査定結果を受けて売却を考え直したい場合、基本的には以下の3点をメールに盛り込めば問題ありません。
- 多忙な中、対応してくれたことに対する感謝の気持ち
- 査定を出してもらったのに売却を考え直すことのお詫びの気持ち
- また売却を検討する際には相談する旨
また、過度に長文で書く必要もありません。
以下は、売却を考え直したいときのメールでの断り方事例です。
〇〇不動産 △△様
大変お世話になっております。
先日はお忙しい中、依頼した不動産の査定をしていただき、ありがとうございました。
結論から申し上げますと、今回は売却を考え直すことにいたしました。
査定いただいたにもかかわらず、ご期待に沿った回答ができず申し訳ございません。また、売却を検討する際には、ご相談いたします。
何卒よろしくお願いいたします。
上記のほか、理由が明確にある場合は理由を、電話での連絡を控えてほしい場合は、その旨をはっきり記載しましょう。
他社で依頼したい場合
他社で依頼したい場合、基本的には以下の5点をメールに盛り込めば問題ありません。
- 多忙な中、対応してくれたことに対する感謝の気持ち
- 他社に売却の依頼をする旨
- 確定事項であるため、今後の営業は控えてほしい旨
- 査定を出してもらったのに他社に依頼することのお詫びの気持ち
- また困りごとがあれば相談する旨
以下は、他社で依頼したいときのメールでの断り方事例です
〇〇不動産 △△様
先日はお忙しい中、依頼した不動産の査定をしていただき、ありがとうございました。
結論から申し上げますと、今回は他の会社様へ売却の依頼をすることに決めました。確定事項であるため、今後の営業は控えてくださいますよう、お願い申し上げます。
この度は、査定いただいたにもかかわらず、ご期待に沿った回答ができず申し訳ございません。
また、他の機会で不動産について困りごとなどありましたら、ご相談いたします。
何卒よろしくお願いいたします。
なお、依頼を決めた会社名は、伝えてしまうことには問題ありませんが、基本的に記載しなくてOKです。
電話で不動産会社へ断るには?角が立たない方法
ここでは、メールでは難しかった場合やメールが面倒な方に向けて、電話で不動産会社へ断る際の角が立たない方法を解説します。
理由は正直に説明する
理由を正直に説明することで、不動産会社側にミスマッチだった部分を明確に知ってもらえます。
また、査定額が低かったことや売却の条件が合わないなどであれば、場合によっては不動産会社のほうで、問題解決してくれる可能性もあります。
うその理由を話すことは、売主側にも不動産会社側にもメリットがありません。断る理由は正直に説明しましょう。
お互いのために、できるだけ早く断る
査定依頼をした以上、不動産会社側に見込み客とみなされている可能性があるため、できるだけ早めに断りましょう。
断りにくいからと放置するほど、タイミングが難しくなり、電話での断りがしづらくなってしまいます。場合によっては、不動産会社側も売却に向けて着々と準備を進めているかもしれません。
断る場合は、お互いのためにできるだけ早く断りの電話を入れましょう。
感謝の気持ちを添える
基本的なことですが、感謝の気持ちは必ず添えましょう。売却依頼を断るにしても、今後、何かしらの機会でお世話になる可能性もゼロではありません。
たとえば、売却依頼を他社に任せる場合、買主側の仲介に入る場合も往々にしてあります。
何かの縁で出会えたわけですので、断る場合でも関係性は良好にしておきましょう。そのために、感謝の気持ちは必ず伝えることが大切です。
電話で不動産査定を断るときの例文
ここでは、電話で不動産査定を断るときの例文や注意点を解説します。
電話でうまく話せるか不安な方は、自分なりにアレンジして印刷し、電話をする際に活用してください。
主な注意点は以下の5点です。
- 長電話にせず手短に切る
- はじめに確定事項であることを伝える
- 感謝とお詫びの気持ちを伝える
- 理由を聞かれたら正直に答える
- しつこい場合は断りを入れて切っても問題ない
〇〇不動産 △△様
大変お世話になっております。
先日はお忙しい中、不動産の査定をしていただきありがとうございました。結論から申し上げますと、今回はお断りさせていただくことに決めました。
確定事項ですので、ご了承いただきたいと思います。せっかく査定いただいたのに、ご期待に沿えず申し訳ございません。
また、他の機会でお世話になるかもしれませんので、今後ともよろしくお願いいたします。それでは、失礼いたします。
査定をしただけであれば、基本的にこの程度の会話で終わります。しかし、なかには、しつこい不動産会社もあります。
以下では、断ってもしつこい不動産会社への対処法を解説します。
断ってもしつこい不動産会社への対処法
断ってもしつこい不動産会社への対処法は、あくまで確定事項であり、交渉の余地がないことをはっきり伝えることです。
交渉の余地があると感じさせてしまうと、しつこい不動産会社は営業をかけ続けてきます。
相手の口調が強い場合でも、こちらはあくまで冷静に落ち着いて対応しましょう。あまりにしつこい場合は、「もう時間がないので失礼します」と、切電してしまって問題ありません。
なお、リビンマッチのように事前調査を実施している不動産の一括査定サイト経由であれば、このようなケースは基本的にないので安心してください。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
誤字脱字や事実誤認などございましたら、ぜひともご指摘ください。
運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)
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