不動産査定の流れをわかりやすく解説!依頼方法や準備などのポイントも紹介

不動産売却には、査定が欠かせません。査定を受けなければ、不動産をいくらで売り出せばよいのか見当もつかないためです。しかし、実際に不動産を売却したことのない人にとって、査定を依頼することに、敷居の高さを感じる人もいるでしょう。そんな人のために、不動産の査定がどのように行われているのか、その流れについて解説します。不動産の知識のない人でもわかるよう、基本的なことから解説するのでぜひ参考にしてください。
不動産査定の基礎知識を解説!
不動産査定とは、売却する不動産の価値がどれくらいか、いくらぐらいで売れそうかを調査し、売却できそうな価格を算出することです。査定をもとに売却を依頼する不動産会社を選び、売りに出す価格を設定します。不動産の査定について、基礎知識をわかりやすく解説します。
机上査定(簡易査定)と訪問査定の違い

不動産査定には、机上査定と訪問査定の2種類があります。机上査定は簡易査定ともいい、物件の情報などをもとにして大まかな価格を導き出す査定のことです。査定の依頼を受けた不動産会社は不動産の立地や面積などの情報と、近隣の類似物件の取引事例などをもとに、不動産市場の状況を考慮したうえで査定価格を算出します。
訪問査定は不動産会社の担当者が実際に現地を訪問し、調査したうえで価格を算出する査定のことです。建物や設備の状態、周辺環境などを詳細に調査するため、精度の高い査定方法といえるでしょう。
査定を依頼する方法
売却する不動産の査定を依頼する方法は、電話やインターネットが一般的です。机上査定であれば、住所や物件情報、連絡先を伝えればそれだけで査定を行うことが可能です。一括査定サイトを利用すれば、依頼する不動産会社を探す手間も省けます。訪問査定でも依頼そのものは電話やインターネットでできますが、査定を行うには不動産会社の担当者と面談などが必要です。
査定にかかる時間
机上査定は不動産会社のWebサイト、電話、メール、一括査定サイトなどから依頼できます。査定結果が出るまでは、数日かかると見ておいてください。早ければ当日中に査定結果を教えてもらえることもありますが、依頼したときの曜日や不動産会社の状況によっては時間がかかります。
訪問査定は不動産会社の担当者が現地へ訪問する必要があるため、査定する日程の調整も必要です。訪問査定を受けてから結果が出るまでは、1〜2週間ほどかかります。
おおよその価格なら匿名査定でもわかる!
不動産の査定を受けるときは、個人情報を不動産会社に伝える必要があり、強引な営業などに不安を感じる人も少なくないでしょう。おおよその価格を知ってから、売却を検討するのなら、匿名で依頼できる方法がおすすめです。リビンマッチの「家の査定シミュレーション」なら個人情報を入力することなく、おおよその価格を調べられます。
もっと正確な価格が知りたくなったら、リビンマッチの一括査定をご利用ください。
不動産の査定の流れ

不動産の査定は実際に査定を受けてから、最終的に媒介契約を締結するまでが基本的な流れになります。
最初に依頼する査定は、机上査定と訪問査定のどちらでも構いません。机上査定は数日程度で査定価格がわかるというメリットがあるものの、最終的に不動産を売り出すには精度の高い訪問査定が必要になるため、それだけ手間が増えるともいえます。その代わり、複数の不動産会社に査定を依頼しやすいため、市場価格の目安を知ったり不動産会社の対応を比較したりするのに役立ちます。
机上査定と訪問査定、それぞれの流れは以降に解説します。
机上査定の流れ
机上査定はもっとも手軽に依頼できる、不動産の査定方法です。現地調査なしでおおよその査定価格がわかるため、相場感を把握するのに役立ちます。ここでは、机上査定の基本的な流れを紹介します。
- 必要情報を入力して査定を依頼する
- 査定結果を受け取る
- 必要に応じて訪問査定を依頼する
① 必要情報を入力して査定を依頼する
最初に不動産会社のWebサイトや一括査定サイトで物件情報を入力します。入力が必要な情報は次のとおりです。
- 所在地
- 土地・建物の面積
- 間取り
- 築年数
- 構造(木造・鉄骨造など)
- 接道状況など
また、所有者の名前や売却希望時期、現在の利用状況(空き家・賃貸中など)を記入する項目もあります。不動産会社はこれらの情報をもとに、過去の取引事例や市場データを参照して査定価格を算出します。正確な情報でなくても依頼することは可能ですが、情報が正確で詳細であるほど、信頼性の高い査定結果が得られます。
② 査定結果を受け取る
情報を送信すると、早ければ当日中、遅くとも1週間以内に査定結果が届きます。届く内容は査定価格だけでなく、査定価格の根拠や現在の需要など、不動産会社からの市場分析やコメントも含まれています。複数の不動産会社から査定を受け取ることで、相場の幅や各社の特徴を知ることができるでしょう。査定価格に大きな差がある場合は、その根拠を確認して、説明が明確で納得できる不動産会社を候補に残しておきましょう。
③ 必要に応じて訪問査定を依頼する
机上査定だけでは正確な価格がわからないため、売却を具体的に進める場合は訪問査定を受けることが一般的です。実際に現地で建物の状態や周辺環境を確認することで、より精度の高い査定価格が提示されます。まずは机上査定でおおよその市場価格を把握し、信頼できる不動産会社の訪問査定へ段階を進めることで、スムーズで納得のできる不動産売却へと近づきます。
不訪問査定の流れ
訪問査定では不動産会社の担当者が現地調査を行い、建物の状態、周辺環境などをもとにより正確な査定を行います。机上査定を経ずに、いきなり訪問査定を依頼しても問題ありません。訪問査定の基本的な流れは、次のとおりです。
- 訪問査定を依頼して日時を決める
- 訪問査定の準備をする
- 査定を受ける
- 不動産査定書を受け取る
以下、それぞれ詳しく解説します。
① 訪問査定を依頼して日時を決める
不動産会社へ電話やWebサイトなどで訪問査定を依頼し、訪問日時の調整をします。希望の日時を伝え、不動産会社の担当者の予定とすり合わせをして、日時を決定します。このとき、訪問査定で必要なものを聞いておきましょう。訪問査定の前に複数の不動産会社へ机上査定を依頼しておき、訪問査定を依頼する会社を1~3社に絞る方法がおすすめです。
査定を依頼する不動産会社が1社だけだと査定価格が市場に合っているかわかりませんし、相性のよくない会社に当たってしまうかもしれません。複数社に査定を依頼することで市場価格がわかるだけでなく、売却を依頼する不動産会社選びにも役立ちます。
② 訪問査定の準備をする
訪問査定の日時が決まったら、必要書類を準備します。次のような書類があると不動産会社は査定がしやすくなります。
- 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)
- 登記識別情報(権利証)
- 固定資産税の納税通知書
- 住宅ローンの残高がわかる書類(住宅ローンの残債がある場合)
- 購入時のパンフレット、図面(マンションの場合)
- 測量図(戸建ての場合)
- リフォーム履歴がわかる書類
訪問査定を受けるにあたって、部屋を清掃するなどの対応は必要ありません。人が見てまわれる程度に片づいていれば、問題なく査定を行えます。屋内外の本格的な片づけや清掃などは、実際に不動産を売り出すときに行いましょう。
③ 査定を受ける
訪問査定にかかる時間は、30分〜1時間です。訪問査定の際には、現状での設備の不具合や修理した箇所があれば必ず伝えましょう。のちのちトラブルになるおそれがあるため、隠さず伝えることをおすすめします。また、ハウスクリーニングやリフォームをしたほうがよいかなど、質問や疑問があれば遠慮なく相談しましょう。
④ 不動産査定書を受け取る
不動産会社が作成する不動産査定書とは、利用目的が売却に限られたものです。不動産査定書には、決まったフォーマットがなく、不動産会社により書式は異なります。査定価格のほか、不動産のセールスポイントや売り出し価格の提案が記載されているものもあります。
不動産の査定書を受け取ったら
査定書を受け取ったあとは、売却に進むかどうかを決める大切な段階です。しかし、査定価格だけで決めてしまうと、あとから「もっと高く売れたかも」「別の会社にお願いすればよかった」と後悔することもあります。ここでは、査定結果を受け取ったあとに確認しておくポイントを解説します。
自分で価格の相場を調べておく
最初に行っておきたいのが、自分自身でも価格の相場を調べることです。不動産会社から提示された査定価格が相場と比べて高いのか低いのかを知ることで、適正な価格かどうかを見極めやすくなります。不動産ポータルサイトでは、周辺地域の類似物件がいくらで売りに出されているかを検索できます。築年数、間取り、立地など条件が近い物件を複数チェックして、価格を把握しておきましょう。
あわせて「REINS Market Information」や「不動産情報ライブラリ」など、公的なデータベースも活用すれば、より正確な相場がわかるでしょう。相場を把握しておけば、不動産会社から高すぎる査定価格を提示されても「なぜこの価格なのか?」と冷静に質問できるようになります。
査定価格や理由を比較する
複数社から査定を受けた場合、ただ「金額」だけを比較するのではなく、「その金額になった理由」まで確認することが重要です。たとえば、価格の根拠が具体的に説明されているかどうかをチェックしましょう。逆に根拠が不明確だったり、相場より明らかに高すぎる査定価格を提示してくる不動産会社には注意が必要です。査定価格はあくまで「予想価格」で、実際の売却価格とは異なります。根拠のしっかりした査定が、信頼できる会社の証といえます。
住宅ローンを返済できるか確認する
査定価格を受け取ったら、売却後に住宅ローンを完済できるかどうかを必ず確認しましょう。抵当権が設定された不動産を売却するには、住宅ローンの完済と抵当権抹消が前提となるためです。金融機関に「ローン残高証明書」を発行してもらい、査定価格と比較してみましょう。もし査定価格より住宅ローン残債のほうが多い(オーバーローン)場合は、自己資金を充当するか、任意売却を検討する必要があります。
営業担当者の比較も行う
査定価格や不動産会社の規模だけで判断するのではなく、実際に対応してくれた営業担当者の印象も非常に重要です。売却活動を任せるのは会社そのものではなく、担当者だからです。質問に対する受け答えがていねいか、専門的なことをわかりやすく説明してくれるか、こちらの状況や希望をしっかりヒアリングしてくれたかなど、担当者の対応をしっかり観察しておきましょう。
同じ会社でも、担当者によって提案力や対応力に差があることは珍しくありません。「この人に任せたい」と思える営業担当者がいるかどうかは、会社選びにおいて見逃せないポイントです。
不動産会社への断り方
複数の会社に査定を依頼すると、当然ながら依頼しない会社にお断りの連絡を入れる必要が出てきます。このとき、気まずさを感じる人もいると思いますが、無理に理由を説明する必要はありません。
「今回は他社にお願いすることにしました」「ご提案ありがとうございました」といった、簡潔かつていねいな言い回しで十分です。返答を避けて放置するよりも、きちんと断ることで、後味の悪さを残さずに済みます。
また、不動産は一度売却したら終わりではありません。将来的に別の物件でまた相談したいと思うこともあるかもしれません。礼儀をもって断ることが、長い目で見てよい関係を築くことにもつながります。
不動産査定の依頼はリビンマッチ
不動産会社へ査定を依頼するときは、一括査定サイトの「リビンマッチ」が便利です。不動産会社を探して連絡する手間がかからず、一度の入力で複数社へ査定の依頼ができます。
売却したい物件の情報と連絡先などを入力すれば、査定を依頼できる不動産会社の候補が表示されます。不動産会社を選んだら、連絡が来るのを待つだけです。
わからないことがあれば不動産会社へ相談できますので、売却を思い立ったらぜひご利用ください。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
誤字脱字や事実誤認などございましたら、ぜひともご指摘ください。
運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)
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