不動産査定を複数社に依頼、何社ぐらいがベスト?利点と欠点も解説
不動産査定は複数社に依頼するのが一般的ですが、具体的に何社まで依頼すればよいのでしょうか。その基準や、多数の不動産会社に査定を依頼するメリットとデメリットをわかりやすく解説します。
もくじ
【前提】不動産査定は複数社に依頼する人が多い!何社くらいがベスト?
不動産の査定は比較によってよりよい条件の不動産会社を見つけられるため、複数社に依頼するのが一般的です。
以下では、何社に依頼するのがもっとも有効か解説します。
2社の見積もりがおすすめの人
2社がおすすめの人は、主に次のような人です。
- 査定価格よりも時間を大切にしたい人
- 早く売却したい人
査定価格よりも時間を大切にしたい人
査定してほしい不動産の情報を不動産会社に正確に伝えるのは、簡単なことではありません。
また、査定依頼の作業、物件の調査や現地見学の対応など、やらなければならないことは山ほどあります。そのため、不動産の査定を何社にも依頼するのは、多くの手間と時間がかかります。
日々の会社勤めや忙しい家事をこなしている方にとっては、査定に多くの時間を費やすわけにはいきません。
査定を2社に限定すれば、多数の不動産会社間での交渉や比較に要する時間を減らせるため、効率的です。
不動産の査定を依頼するのが2社だけなら、それぞれの査定価格や売却条件を十分に理解しやすいでしょう。
早く売却したい人
相続で不動産を引き継いだ場合など、売却に関して査定価格よりも、銀行口座に売却代金が振り込まれるまでの時間を重要視する方もいるでしょう。
たとえば相続税の納税期限が迫っている状況や、すでに不動産売却で得るお金の使い道を決めてしまっている場合などです。また、お金よりも早く不動産を手放して、めんどうごとを終わらせてしまいたい方もいるでしょう。
とはいえ、1社のみに査定を依頼するのは避けるべきです。売却額をそれほど気にしないといっても、まったく気にしない人は少ないでしょう。
万が一にも悪徳の不動産会社に依頼してしまい、不当に安い価格で手放すような事態になったら後悔します。
不動産査定を2社に限定すれば、比較と選定をスムーズに行い、早期に売却に向けた手続きを進められるうえ、不当な価格での売却を避けやすいメリットがあります。
売却で得られる金銭よりも売却のスピードを重視する場合は、1社のみに依頼したり、反対に多くの不動産会社に依頼したりするよりも、厳選した2社に絞ったほうが合理的といえるでしょう。
3社の見積もりがおすすめの人
3社がおすすめの人は、主に次のような人です。
- 早く、高値で売却したい人
- 異なる形態の不動産会社に査定してもらいたい人
早く、高値で売却したい人
不動産査定を多くの会社に依頼してしまうと、選択肢が多くなりすぎて決定を下すのが難しくなることもあります。そのため、売却はスムーズに行いたいが、不当に低い価格での売却は避けたいと考える人は、3社に査定を依頼することをおすすめします。
3社という限定された数なら、依頼先の選択肢をスムーズに絞り込みやすいでしょう。
また、査定の依頼時、別に複数の不動産会社に査定を依頼していることを伝えれば、不当に安い査定結果を提示してくる会社もなくなります。
前述した2社に比べれば、査定を依頼する手間や時間は少し増えますが、3社への依頼はより良い条件を提示してくれる不動産会社を見つけるために、合理的な判断といえるでしょう。
異なる形態の不動産会社に査定してもらいたい人
不動産の売却を検討する際には、異なるタイプの不動産会社に依頼することで、さまざまな視点からの評価を得られます。
たとえば、以下のような形態の異なる不動産会社に査定するとよいでしょう。
- 人気のテレビ番組でCM(シーエム)を頻繁に流し、全国規模で事業を展開している知名度の高い大手不動産会社
- 地域に根差した活動を行う地元の大きな不動産会社(地方都市の私鉄が親会社になっている会社など)
- 規模は小さいながらも、売却を検討している不動産の近くで営業を行う不動産会社
これら3社の不動産会社に査定を依頼できれば、それぞれの特色を生かした査定結果を得られるでしょう。
全国規模の大手不動産会社からは普通の物件であっても、長年に渡り地元に密着した不動産事業を展開してきた企業から見たら、お宝物件かもしれません。
それぞれ異なる3タイプの不動産会社に依頼することで、思いもよらない価値に気づくきっかけになるでしょう。
4社以上の見積もりがおすすめの人
4社がおすすめの人は、主に次のような人です。
- 時間がかかっても、不動産価格の相場を見極めたい人
- 不動産の価値がよくわからない人
時間がかかっても、不動産価格の相場を見極めたい人
不動産を売却する予定でもすぐに売る必要はない場合は、4社以上から査定を受けることをおすすめします。
急ぐ必要がないため複数の査定結果をじっくり比較し、時間を気にせず高い価格での売却を目指せるからです。
多くの不動産会社が提示する査定価格の情報を知っておくことは、いますぐ売却せずとも、将来的な売却計画を立てるうえでの重要な基準となるでしょう。
より多くの査定を受けて所有する不動産の評価や価格設定を理解し、物件の魅力を最大限に評価してくれる不動産会社を選ぶことが大切です。
また、多くの査定結果を比較すると、不動産の相場を見極められます。
不動産の価値がよくわからない人
タワーマンションの高層階やデザイナーズマンションの査定のように、特別な特徴を持つマンションの売却額を、不動産知識のない人が予測するのは難しいでしょう。そのような場合も、4社以上の不動産会社に査定を依頼することをおすすめします。
特殊な不動産は一般的な市場価格に収まらない独自の価値があるため、さまざまな視点からの評価が必要です。
たとえば、ある不動産会社がタワーマンションのような特殊な物件を求める顧客を持っていた場合、より高い査定価格を提示する可能性があります。あくまで極端な例ですが、ほかより高く売れる見込みがあるなら、それに合わせて査定価格は上昇します。
査定では、立地や不動産の状態などのさまざま要素を考慮しますが、すべての不動産会社に共通の査定評価はありません。
ある会社からすれば取るに足らない普通の物件でも、ほかの会社からすれば実は思いもよらない評価ポイントがあるかもしれません。不動産そのものにユニークな特性がなかったとしても、立地や周辺環境の変化が不動産価格を押し上げる可能性もあるでしょう。
4社以上の不動産会社の見解を集めると、その不動産固有の価値を見落とさずに、公正かつ正確な価格を提示してもらえます。うまくいけば、思いもよらない高額な査定を得られるかもしれません。
不動産査定を複数社に依頼するメリット
不動産査定を複数社に依頼する主なメリットは、次のとおりです。
- 高く売却できる可能性が高い
- 不当に低い査定を回避できる
- 売却額の交渉時に有利になる
高く売却できる可能性が高い
複数の不動産会社に査定を依頼すると、多くの選択肢から有利な条件を取捨選択できます。そのため、少しでも高値で不動産を売却したい場合に、効果的な手段です。
異なる不動産会社の査定価格を比較して、もっとも有利な条件を提示した不動産会社を選べるため、最良の売却条件を選択する機会が得られるでしょう。
不当に低い査定を回避できる
複数の不動産会社から査定を受けることで、不動産の市場価値についてより正確な理解を得られます。
また、複数の評価を比較することにより、不当に低い価格での売却を防げるでしょう。不動産売却についての深い知識がなくとも、おおよその市場価格を把握できるため、売却時の重要な判断基準となります。
売却額の交渉時に有利になる
不動産の売却額の交渉は複数の査定結果が出たあと、もっとも高い査定価格を基準に行われます。
多くの不動産会社に査定を依頼すればするほど、最高額も増える確率が高いため、最初から少し有利な立場で売却額の交渉に挑めるのです。金額的に有利な立場での交渉は心の余裕にもつながり、希望の売却額も提示しやすくなるでしょう。
また、もっとも高い査定価格を提示した不動産会社が、あまり信用できない取引相手だと感じでも、その査定価格をもとに別の信頼できそうな会社に交渉を持ちかけられます。
不動産の売却は最低でも数百万円の大金が動く、人生で最大の売買契約です。そのため、査定価格以外の条件も考慮すると、複数の不動産会社への査定依頼は必須です。ぜひ、高額かつ納得できる売却条件を獲得してください。
不動産査定を複数社に依頼するデメリット
不動産査定を複数社に依頼する主なデメリットは、次のとおりです。
- 査定を依頼する際に、時間と労力がかかる
- 売却先を決めるのに時間がかかる
- 個人情報がもれる懸念が増す
査定を依頼する際に、時間と労力がかかる
複数の不動産会社に査定を依頼する際には、それぞれの会社との連絡や調整に手間がかかります。
日々の会社勤めや忙しい家事の合間にこなすには、少し大変かもしれません。インターネット経由での一括査定サービスを利用して、手間を減らすこともできますが、店頭や電話でのやり取りには、かなりの時間を取られます。
売却先を決めるのに時間がかかる
より最適な不動産会社と売却先を選ぶには、複数社への査定依頼が必須ですが、選択肢が多すぎて、決めきれないというデメリットもあります。
むやみやたらに依頼するのも考えものでしょう。
個人情報がもれる懸念が増す
査定を依頼する際は、複数社に個人情報を提供する必要があります。情報漏洩のリスクを最小限に抑えるには、信頼できる会社の選定が重要です。
できれば、個人情報の扱いについて徹底している「プライバシーマーク」を取得している会社に依頼しましょう。プライバシーマークは、審査員により個人情報の取り扱いについて適正だと認められた事業者にのみ付与されます。
複数社への依頼なら不動産の一括査定サイト「リビンマッチ」へ
リビンマッチの運営会社は、プライバシーマークを取得しており、厳重な個人情報の取り扱いをしています。もちろん、情報が漏洩したことは過去に一度もありません。
一括査定サイトから、身に覚えのない会社に情報を横流しされる心配は無用です。サイトに加盟している不動産会社もスタッフと信用機関からの事前審査を通過しているため、下調べが不十分で「よくわからない会社に依頼してしまった」といった後悔はしないでしょう。
効率性や信頼性を重視するのであれば、第三者からも評価された複数社に査定依頼ができる「リビンマッチ」のような一括査定サイトを利用するのも一案です。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)
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