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相続不動産の査定で失敗しない方法!トラブルを避けて遺産分割するには?

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相続不動産の査定で失敗しない方法!トラブルを避けて遺産分割するには?

遺産相続をするときに問題となるのが、相続人同士のトラブルです。特に不動産は、現金のように平等な相続が難しい財産になります。遺産のなかでも大きな割合を占めることが多いため、相続の際にもめてしまうケースが少なくありません。

不動産の相続を円滑に進めるために必要なのが、正確な査定です。ここでは、相続する不動産の査定方法と相続トラブルを回避する遺産分割の方法について解説します。

相続する不動産の査定方法

複数の相続人で不動産を相続するときは、正確な価値を算出する必要があります。不動産の価値があいまいなまま相続を行うと、相続人同士でトラブルに発展するおそれがあるためです。

不動産の価値は、一般的に次の3つの方法で調べます。

  • 不動産鑑定
  • 不動産査定
  • 自分で調べる

それぞれの方法について詳しく解説します。

不動産鑑定

不動産鑑定とは、国家資格を保有する不動産鑑定士が、土地や建物の適正な価値を判断する方法です。鑑定結果は、不動産鑑定書として残ります。

不動産鑑定書は、国家資格に合格した不動産鑑定士だけが作成を認められている書類です。公的な証明書として有効になるため、公示地価や固定資産税、競売価格、金融機関の担保評価の算定などに用いられます。

また、裁判の際は、不動産の価値を証明する証拠として認められるため、相続争いが起きた際に効果を発揮します。不動産鑑定は、不動産の現状の価値を査定するため、不動産を現物のまま相続する際に有効です。

不動産を売却するときはあまり役に立たない

相続する不動産を売却するときは、不動産鑑定があまり役に立たない可能性があります。不動産の売却価格は、経済情勢や周辺環境、売主と買主との交渉で決まるためです。

不動産鑑定で正確な価値を算出できたとしても、買主との価格交渉の結果、実際の売却価格と大きな差が生まれる可能性があります。なお、不動産鑑定には、約20万~60万円の費用が必要です。

不動産査定

不動産査定は、土地や建物などを売却する際に、不動産会社が物件の価値を見積もることをいいます。査定額は、過去の売却実績や現在の市況を不動産会社が調査して算出します。

不動産査定は、現在の不動産価値を反映しているため、実勢価格に近いといえます。そのため、相続する不動産の売却を検討している場合には、不動産査定が有効です。

なお不動産査定は、不動産会社の営業活動のひとつとして行うため、基本的に無料です。

不動産査定は「机上(簡易)査定」と「訪問査定」の2種類がある

不動産査定には、書類や電話ヒアリングのみで完結する「机上(簡易)査定」と、不動産会社の担当者が実際に不動産を確認して査定を行う「訪問査定」の2種類があります。

訪問査定は、立ち会いが必要になるため、机上(簡易)査定よりも手間がかかりますが、精度が高くなります。査定結果は、売り出し価格の設定や価格交渉をするときの基準となります。そのため、訪問査定を受けておくようにしましょう。

査定額が高すぎる不動産会社に注意する

訪問査定の結果は、不動産会社によって変わりますが、査定額が高すぎる不動産会社には注意しましょう。不動産会社が売却の仲介を行うための媒介契約を得ようとして、相場価格より高めに設定している可能性があるためです。不動産の売却は、買主がいて初めて成立します。査定額が相場価格より高かったとしても、購入者が現れなければ売れません。

そのため、最終的に相続税の申告に間に合わせるために値引きを行い、相場価格やそれ以下に売られることもあるのです。

相続する不動産の価値は自分でも調べられる

相続する不動産の価値は、以下のような方法で自分でも調べられます。

  • 不動産ポータルサイトを利用する
  • レインズマーケットインフォメーションや土地情報システムを利用する
  • 公示価格を利用する

ただし、不動産鑑定や不動産査定と比較すると精度が下がるため、あくまで目安として確認しましょう。

不動産ポータルサイトを利用する

不動産ポータルサイトは、複数の不動産会社が掲載している物件情報を確認できるWebサイトです。不動産売買の取引履歴を調べられるため、相続する不動産と近い地域や間取りを検索することで売却価格の目安を確認できます。

ただし不動産サイトの価格は売り出し価格であり、実際に売れた金額である実勢価格ではありません。売り出し価格は実勢価格よりも高い傾向があるため、確認するときは注意が必要です。

レインズマーケットインフォメーションや土地情報システムを利用する

相続する不動産に近い条件の物件の実勢価格は、不動産流通機構が運営する「レインズマーケットインフォメーション」や、国土交通省の「土地総合情報システム」で確認できます。

それぞれのWebサイトでは、地域、間取り、築年数といった条件を入力することで、条件に近い物件がいくらで売れたかを確認できます。検索できる物件が一部異なる場合があるため、2つのWebサイトを併用することで、相続する不動産に近い物件の実勢価格を調べられる可能性があります。

公示価格を利用する

大まかな不動産価格は、公示価格でもつかめます。公示価格は毎年1月1日を評価時点として、不動産鑑定士が鑑定し、国土交通省や都道府県が審査して決める土地の価格です。実勢価格は、公示価格の1.1~1.2倍が目安です。ただし、「旗竿地」や道路との工程差の大きい土地など、土地の形がよくない場合は、実勢価格は公示価格よりは通常低くなるでしょう。


相続する不動産の分割方法

不動産の価値が把握できたら、次に相続人で不動産を分ける必要があります。

不動産を含めた遺産の分割方法は、次の4つです。

  • 現物分割
  • 等価分割
  • 代償分割
  • 共有分割

それぞれのメリットとデメリットを把握して、トラブルを起こすことなく分割しましょう。

現物分割:不動産のまま分割する

現物分割とは、遺産を現物のまま相続人数で分ける方法です。

たとえば長男は不動産、長女は預貯金、次男は有価証券預貯金をというように、財産ごとに相続する人を決めます。遺産の形を変えずに相続するため、ひとつの不動産を複数の相続人で分割する必要はありません。そのため、不動産の相続トラブルを回避できます

ただし、相続財産のうち不動産が占める割合が多いケースでは、不動産以外の遺産を相続した人から不満がでる可能性が高くなります。

換価分割:不動産を現金化して分割する

換価分割は、遺産を現金に換えてから相続人に分割する方法です。不動産など分けにくい遺産を分けるときに用いられます。

不動産は、現物のまま分割するとトラブルにつながりやすくなりますが、現金化することで平等な分割が可能です。ただし、換価分割を行った場合、不動産は売却してしまうため手元に残りません。相続が終わった後も誰かが住み続ける場合は、他の分散方法を行った方がよいでしょう。

また、不動産の売却には、不動産会社へ支払う仲介手数料や登記費用などが必要です。さらに所得が発生した場合は、所得税や住民税がかかるため、相続遺産が減ってしまうことがあります。

代償分割:不動産の相続人が代償金を支払う

代償分割は、相続人のひとりが遺産を相続して、ほかの相続人に代償金を支払う分割方法です。

たとえば、3人の相続人で一戸建てを代償分割する場合、相続人のひとりが一戸建てを相続して、残りの2人に対して代償金を支払います。親が遺した不動産に相続人のひとりが住み続けるケースでは有効な分割方法です。

ただし、遺産を相続する人は、ほかの相続人に代償金を支払わなければならないため、資金力が必要です。

共有分割:相続人全員で不動産を相続する

共有分割は、相続人全員で遺産を共有取得する分割方法です。

たとえば、評価額3,000万円のマンションを2人の相続人で共有分割する場合、1,500万円分の所有権をそれぞれ相続します。

不動産を共有分割すると、遺産をそのまま残せるだけでなく、相続人が価値も平等に取得できます。そのため、相続トラブルなく安全に分割できる方法に思えます。しかし実際は、相続トラブルが多いため、できる限り避けなければいけない分割方法なのです。

不動産を売るときは所有者全員の合意が必要

共有取得した不動産を売却する際には、各相続人の合意が必要です。不動産の所有権は相続されるため、仮に相続人のひとりが死亡した場合、配偶者や子どもに相続されます。

さらに相続が行われると、所有権を持つ人が増えてしまい、全員の合意を得ることが難しくなります。そのため、共有分割は一時的な方法として捉え、早く解消したほうが無難でしょう。

不動産を相続する流れ

不動産を相続は下記の手順で進めていきます。

  1. 遺言を確認する
  2. 財産と相続人を確定する
  3. 相続人同士で協議して相続の方法を決める
  4. 相続税の申告と納税を行う

不動産の査定が必要になるのは「2.財産と相続人を確定する」の部分です。

なお、各手順で抜けがあった場合、最初からやり直しになるおそれがあるため、注意が必要です。

1.遺言を確認する

相続が発生したときに、最初に行うのが遺言書の確認です。遺言書があれば、その内容にしたがって相続が行われるためです。

遺言書は、「自筆証書遺言」「公正証書遺言」「秘密証書遺言」の3つがあります。3つの遺言書を簡単にまとめると、下表のようになります。

遺言書の種類
自筆証書遺言 公正証書遺言 秘密証書遺言
作成者 本人が全文作成 公証人が作成し本人が証明捺印 本文は誰が作成してもよい
保管方法 自宅または法務局 公証役場 自宅など
検認 法務局に保管する場合は不要 不要 必要
メリット 費用がかからない 無効になりにくい 内容が第三者に知られない
デメリット 無効になりやすい 承認2名が必要 検認が必要

遺言書が自筆遺言書や秘密遺言書に該当する場合、検認が必要です。検認とは、家庭裁判所が相続人の立ち会いの下で遺言書を開封して内容を確認する手続きです。

遺言書がない場合は、後述する遺産分割協議を行って遺産を分配する必要があります。

2.財産と相続人を確定する

遺言書を確認したあとは、相続財産と相続人を確定します。

財産の確定

被相続人の遺産は、相続財産調査を行い確定します。相続する財産にもれがあるとやり直しが起きることがあるため、慎重な対応が必要です。

遺産に不動産が含まれる場合は、地方公共団体から送られてくる固定資産税納税通知書や、自宅に保管されている登記識別情報通知書(権利証)で確認します。市町村役所には、特定の人が所有する不動産が一覧で記載されている「名寄せ帳」があり、それを見れば把握できます。ただし、自信で価値を調べる自信がない場合は不動産会社に査定を依頼しましょう。

なお、プラスの財産より債務のほうが多いときは、相続の開始を知った日から3カ月以内であれば相続放棄が可能です。

相続人の確定

遺言書がないケースでは、相続人調査を行い相続人を確定します。相続人は、被相続人が誕生してから亡くなるまでの戸籍謄本を取得して確認します。

被相続人に離婚歴があり、前配偶者との間に子どもがいる場合は、その子どもも相続人になります。このように相続人をもれなく探すのは手間がかかります。しかし、万が一もれが発生した場合、新たな相続人を交えて相続をやり直す必要があります。相続のやり直しは手間や時間がかかるため、慎重な調査が必要です。

財産を分配したのちに、新たな相続人が見つかった場合には、再度分割協議を行わなければなりません。したがって相続人は早めに調べ、間違いないように確定する必要があります。

3.相続人同士で協議して相続の方法を決める

遺産と相続人が確定したら、遺産分割協議を行います。遺産分割協議は、相続人全員で遺産の分け方を決める話し合いです。遺言がある場合は、その内容に沿った相続が行われます。

遺産分割協議は、相続人全員の参加が必須です。相続人がひとりでも参加しないと、相続協議は無効です。

遺産を分割する方法が決まったら「遺産分割協議書」を作り、協議を行った日を記入し相続人全員が署名押印します。遺産分割の期限はありませんが、相続税の申告期限は定められているため、早めに協議を始めるのがよいでしょう。不動産の相続人が確定したら、法務局に相続登記の申請を行って名義変更を行います。相続登記は、令和6年から義務化されるため、忘れずに行いましょう。

4.相続税の申告と納税を行う

相続税の申告および納付期限は、相続の開始を知った翌日から10カ月以内に行わなければなりません。相続税は、下記の基礎控除額を超えると納税する必要があります。

基礎控除額=3,000万円+(600万円 × 法定相続人の数)

納付期限日を超えると、延滞税や加算税を課されることもあるため、早めに手続きしましょう。

相続する不動産を高く売るならリビンマッチ

「遺産の不動産を換価分割したい」「誰も住まない不動産を相続した」といったケースでは、高く売ることが大切です。売却価格が高ければ、より多くの遺産を受け取れます。

不動産を高く売るために重要なのが、複数の不動産会社に査定を依頼することです。査定結果を比較すれば、高く売れる不動産会社が見つかる可能性があります。

ただし、複数の不動産会社に査定を依頼するのは、手間や時間がかかります。こうした状況で頼りになるのが、一括査定サイト「リビンマッチ」です。リビンマッチは最大6社の不動産会社に一括で査定を依頼できるサービスです。利用するのに費用は一切かかりません。現在の不動産価値を簡単かつ迅速に知るだけでなく、査定結果を比較して高く売れる不動産会社を選べます。

査定結果をもとに、相続人全員で円滑な話し合いを進め、遺産を有利に分割する手助けとなるでしょう。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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