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不動産の資産価値は土地・一戸建て・マンションでどう変わる?今度の動向は?

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不動産の資産価値は土地・一戸建て・マンションでどう変わる?今度の動向は?

不動産の資産価値は、一戸建て住宅やマンション、土地など物件の種類によって決まり方が異なります。特に土地の場合は経済状況に影響を受けるため、変動に注目すべきです。

資産価値を決める要素や価値が低下しにくい不動産の特徴を詳しく紹介します。また、日本における今後の動向を長期的・短期的な視点から予測してみましょう。

不動産の資産価値とは

資産価値」とは、所有している「モノ」が「売れる金額」と捉えてよいでしょう。

たとえば、3年前に300万円で購入した車に100万円の価格が付けば、その車の資産価値は100万円といえます。

不動産も同様であり、土地あるいは建物を売ろうとした場合の価格が「資産価値」です。

資産価値とは

資産価値とは

売るときの価格は査定によって調べられますが、ほかにも資産価値を知るための指標があります。たとえば、固定資産税評価額は、時価の約7割に相当するといわれており、固定資産税評価額から資産価値の目安を知ることができます。

不動産の資産価値は何で決まる?

不動産の資産価値はどのようにして決まるのでしょうか。

土地と建物では、評価の手法が異なります。また、同じ建物でも一戸建て住宅かマンションかで評価に違いが生まれるものです。

資産価値を決定づける要素について解説します。

土地の資産価値は経済状況とエリア次第?

土地の価格(地価)は経済状況の影響を受け、景気がよいと上昇しやすく、景気が悪いと下落する傾向があります。そのため、国や地方公共団体は全国に基準地を決めて、毎年地価の変動を調査しています。

その結果は「公示価格」「路線価」「基準地価」として公表されており、実際の売買価格を決定する際の参考にしたり、固定資産税評価額や相続税・贈与税の課税価格に反映されたりしています。

つまり、土地の資産価値は経済状況の影響によって変動すると認識しておきましょう。

また、以下のような個別の条件も、土地の資産価値を判断するうえで大切な要素です。

土地の資産価値を左右する要素

土地の資産価値を左右する要素

土地の資産価値を左右する要素
  資産価値が高い 資産価値が低い
方位 南向き 北向き
前面道路 広い 狭い
間口と奥行き バランスがよい形 間口が狭くて奥行きが長い
高低差 平たん 高低差がある
地盤 強い 軟弱

地価は、南向き、つまり南側が道路に接している土地のほうが北向きの土地よりも高くなります。また、前面道路の道幅が狭い土地は、広い土地に比べて低くなるでしょう。

土地の形状は、間口が狭くて奥行きがあるより、正方形や長方形などバランスのよい形のほうが使いやすく、高低差がなく平たんな土地のほうが地価は高いです。

地盤の強さも地価に影響します。軟弱な地盤に建物を建てるときは、地盤改良工事が必要になり、余分なコストがかかるため、強い地盤の土地であれば売却時のアピールポイントになります。

このように、土地の資産価値は所在するエリアによって決まり、さらに個別の条件によっても上下します。

一戸建ての資産価値は土地と建物で決まる

一戸建て住宅の資産価値は、敷地となっている土地の価格とその上に建つ建物の価格を合計して決まります

建物については、耐久性が資産価値に影響を与えるため、新築したときから時間が経過するにしたがい価値は下がります。冒頭で紹介した、300万円の車が3年後に100万円になるように、新築したときの価値がそのまま維持されることはありません。

資産価値がどのように減少していくのかを知るには、法定耐用年数がひとつの目安になります。

住宅の法定耐用年数
建物の構造 法定耐用年数(年)
木造 22
軽量鉄骨造 27
鉄筋コンクリート造 47

上記は法定耐用年数ですが、住宅の売却時において取得費を計算する際に使用される耐用年数は以下のようになります。

住宅の売却で取得費の計算に使われる耐用年数
建物の構造 法定耐用年数(年)
木造 33
軽量鉄骨造 40
鉄筋コンクリート造 70

上記の耐用年数から、たとえば木造住宅の場合は「築33年が経過すると建物の資産価値はゼロ」と考えられます。

一方、敷地となっている土地の価格は、前述したとおり経済状況によって変動します。

マンションの資産価値、一戸建てと違い地価の影響は小さい?

マンションの資産価値は、一戸建て住宅と同様に、敷地となっている土地と建物の価値を合計して決まります。ただし、一戸建て住宅よりも地価の影響を受けません。なぜなら、資産に含まれる土地の割合が一戸建て住宅よりも少ないためです。

たとえば、100坪の敷地に建つマンションを考えてみましょう。

土地の容積率が600%であれば、延床面積が600坪のマンションが建ちます。1戸あたり30坪とすると20戸のマンションです。坪単価50万円とすると、土地の価格は5,000万円であり、1戸あたり250万円です。

100坪の敷地に建つマンション

例:100坪の敷地に建つマンション

次に、同じ地域に建つ一戸建て住宅の場合を仮定してみましょう。土地の面積は一般的に約50坪のため、坪単価50万円だと土地代だけで2,500万円になります。

つまりこの例の場合、資産に含まれる土地の価格を計算すると、マンションは一戸建ての10分の1になるわけです。

このようにマンションの資産価値に含まれる地価の割合は、あまり大きくありません。

一方、マンションの資産価値は、以下のような要素が生み出しているといえるでしょう。

  • 利便性を主とした立地条件
  • マンションに備えられた仕様や設備
  • デザインやグレード

また、マンションも建物である以上、一戸建て住宅と同じように築年数に応じて価値は少しずつ低下していきます。しかし、立地条件がよくグレードが高いマンションは、建物の耐用年数による低下分よりも投資による収益性が評価されるため、資産価値が下がらないケースも少なくありません。

資産価値が下がりにくい不動産の特徴

資産価値が下がりにくい不動産の特徴は、以下の3つです。

  • メンテナンスしやすい
  • 耐久性が高い
  • 値上がりを見込めるエリアにある

メンテナンスしやすい

メンテナンスしやすい不動産とは、建物の外部や設備など経年劣化が生じやすい部位について、将来的な修繕工事がしやすく考慮された建物です。

たとえば、乾式タイル張りの外壁は「メンテナンスフリー」といわれ、ほとんどメンテナンスが不要です。

素材や工法によってメンテナンスが不要な資材があり、そのような資材を用いた建物は資産価値を維持できる可能性が高いといえるでしょう。

また、土地についてもメンテナンスが必要な場合があり、高低差がある土地では擁壁ようへき※1法面のりめん※2の修繕や維持管理がしやすい土地のほうが価値が下がりにくいです。

耐久性が高い

一般的に、建物を耐久性が高い構造の順に並べると、以下のようになります。

鉄筋コンクリート造>鉄骨造>木造

ただし、最近では木造住宅の工法も進化しているため、耐久性が高い建物を造ることができます。さらに耐火性能も向上しており、木造でありながら耐火構造を持たせることが可能となっているのです。

マンションはほとんどが鉄筋コンクリート造であり、耐火性能に不安がない資産価値の高い建物を造れます。

値上がりを見込めるエリアにある

値上がりが見込めるということは、値下がりしにくい立地条件ともいえます。最寄り駅徒歩圏や利便施設が近いなど、一般的に利便性の高いエリアにある不動産は、値下がりしにくいといえます。

しかし駅前であっても、シャッター街となった商店街に悩む地方都市もあり、時間の経過によって変化する可能性もあります。将来的な発展や成長性あるいは人口減少や都市構造の変化などにより地価が大きく変動し、資産価値が上下することもあるでしょう。

マンションの場合は、さまざまな観点から以下のように判断できるのであれば、資産価値が低下しにくいといえるでしょう。

  • 数十年は周辺環境が変化しないエリア
  • 再開発などにより活性化が期待できるエリア

また、将来の転売計画を理想的に進められる可能性が高いです。

一戸建て住宅の場合、大きな人口減少が予想されるエリアは将来地価が下落するおそれがあります。

利便性のよいエリアや都市中心部にできるだけ近いエリアのほうが人口減少スピードは遅いため、資産価値を維持でき、条件によっては高くなる期待を持てるでしょう。

今後、日本における不動産の資産価値は上がる?下がる?

日本における不動産の資産価値は今後どのように変動するのでしょう。

今後の変動について予測するうえで抑えておきたいポイントを紹介します。

資産価値は経済状況によって変動する

前述したとおり、不動産の資産価値は経済状況の影響を受けます。

下のグラフは、1974年からの地価を全国平均で表したものです。

地価の推移

地価の推移

引用:国土交通省「土地白書

そして、1955年からの日本の実質GDP(国内総生産)と経済成長率を表したのが下のグラフです。

実質GDP、実質経済成長率の推移

実質GDP、実質経済成長率の推移

引用:国土交通省「第1節 若者を取り巻く社会経済状況の変化

1957年ころから高度経済成長に突入した日本は、1973年の第1次オイルショックまで高い経済成長を遂げました。その後安定成長期に入り、1991年のバブル崩壊まで低いながらも経済成長を果たしました。

その間、地価は上昇を続け、ピーク時には1950年ころの3倍です。しかし、バブル経済崩壊により経済成長は止まり、以後「失われた30年」という経済低迷期に入りました。

地価もバブル崩壊と同じく下落し低迷を続けていますが、2022年、2023年の公示価格や路線価に現れたように、ようやく上昇する傾向がみられます

不動産の資産価値は地価のみで決まるわけではありませんが、地価の変動は資産価値の変動に影響を与えています。そしてその地価を大きく変動させるのが経済状況です。

短期的視点:投資市場の影響で資産価値が上昇する

世界における投資市場の動きも資産価値の変動に影響します。

中国における不動産バブルの崩壊が危惧されており、中国国内から投資資金が流出しているといわれています。その資金の一部は日本の不動産への投資として流入しており、特に東京への投資は円安と金利安の影響もあって活発だといえるでしょう。

投資対象となる不動産は需要が多いため、値上がりします。実際、ここ数年の東京圏での新築マンション、特にグレードの高い物件は投資対象として値上がり率の高さが話題になっています。

資産価値は投資行動による値上がりの影響も受けるため、短期的には資産価値が上昇するでしょう。

長期的視点:資産価値の上昇はまだ期待できない

長期的な見通しとしては、日本の経済がどのように推移するかが大きな要素となるでしょう。

国全体のGDPは中国に次ぎ第3位とはいえ、1人あたりGDPは最新のデータで第31位と、けっして豊かとはいえません。失われた30年が失われた40年にならないよう、経済政策は待ったなしという状況です。

あらゆる産業界で進んでいるDXの成果が景気にどのような結果を生むのか期待したいところでしょう。

また、すでに日本は人口減少が進んでおり、2023年には世帯数の減少が始まるといわれています。人口減少は経済縮小の原因となり、世帯数の減少は住宅需要が減少する原因ともなります。

外国人の受け入れや少子化対策など、人口面での政策も経済成長に影響します。しかし、残念ながら現時点では全国的な経済成長を期待できる局面とはいえません

2022年、2023年と地価の回復傾向が見られましたが、東京圏のマンションを除いてまだまだ大きな資産価値上昇が期待できる状況とはいえないでしょう

不動産の資産価値の調べ方

不動産の資産価値上昇は、すぐには期待できないとはいえ、32年間の低迷状態を脱したとはいえます。今後の経済成長をにらみながら不動産価格の動きに関心を持つことが重要です。

全体の状況に関心を持つことはもちろんですが、所有する不動産が現在どれくらいの資産価値があるかを常に把握しておきましょう

具体的な手段としては、一括査定サイトの「リビンマッチ」を活用するのが最適です。

通常、資産価値を確認するには、専門家である不動産会社に査定を依頼します。しかし、会社によって査定の細かな方法が異なり、結果に差が生まれます。

そのため、複数の不動産会社に依頼をして比較することで相場を把握するのがよいでしょう。リビンマッチなら、1社ずつ訪問したり問い合わせたりする手間がかからず、最短45秒の入力で複数社による査定結果を確認できます。

将来的に手放す可能性も考えると、早い段階からリビンマッチを利用するのがおすすめです。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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