リフォームした家の価値は上がる?資産価値を高めるコツとは
築年数の経過などで劣化したり傷みが目立ったりしており、売却する前に家のリフォームを検討する方もいます。リフォームには、ただ家をきれいにするだけでなく、資産価値が向上する場合があります。
本記事では家をリフォームするメリット・デメリット、リフォームと固定資産税の関係、家の資産価値を高めるポイントなどについて解説します。売却する家のリフォームを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
- 複数の不動産会社で査定したい
- 早く売却して、ローンに充てたい
- 遠方にある物件なので地元の不動産会社に依頼したい
- いまの物件価値を知りたい
- どの不動産会社に相談していいのかわからない
もくじ
リフォームした家の価値は上がるのか
家のリフォームを行うことで、基本的には資産価値が向上します。なぜなら古くなった箇所や傷んだ箇所をリフォームすることで、生活が快適になったり便利になったりするためです。
たとえば、屋根や外壁の塗り替えや張り替え工事を行うと、家の耐久性が向上します。耐久性の向上により家の寿命は延びるため、資産価値の向上につながるのです。また浴室やキッチンを新しくすれば利便性が向上し、資産価値も向上するでしょう。
またリフォームは家を売却する際、見た目がきれいになるため、購入希望者の印象がよくなるケースもあります。しかし場合によってはリフォーム内容が購入希望者の好みに合わず、売却がうまく進まない可能性もあるため注意が必要です。
家をリフォームするメリット
ここからは家をリフォームするメリットについて詳細を解説します。家のリフォームには、資産価値の向上以外にもさまざまなメリットがあります。実際にリフォームを行うかどうかの判断材料にしてください。
劣化が激しい箇所をきれいにできる
家のリフォームをするメリットとして特に大きいのは、劣化が激しい箇所をきれいにできる点です。外装や水回りなどは、家の中でも消耗が激しく、他の箇所に比べて劣化が進みやすい部分です。劣化が激しい箇所をリフォームすれば、新築同様にきれいに、そして快適に過ごせるようになるでしょう。
間取りなどの変更も可能
間取りを変更できることも、リフォームの大きなメリットです。古い家の場合、建築当初の間取りと現状のライフスタイルが一致しないケースがあります。そのため、リフォームによって現代の生活に合わせた間取りに変更が可能です。生活や家事がしやすい間取りに変えることによって、売却時にも有利になる場合もあります。
買主の印象がよくなる
リフォームを行うメリットのひとつに、買主の印象がよくなる点が挙げられます。家の見た目が新しくきれいになるため、購入を検討している方にはよい印象を与えられます。内覧時には明るさや清潔感のある室内を購入希望者に見てもらうので、購入の後押しになる場合もあります。
購入後、買主がすぐに住める
家のリフォームを行えば、買主が購入後にすぐに生活できる点も大きなメリットです。また外装や設備が新しければ、購入後すぐに快適な生活ができる点は、売却時のアピールポイントにもなります。
家をリフォームするデメリット
続いては、家をリフォームするデメリットについて解説します。家をリフォームすることはメリットだけではありません。リフォームによって生じるデメリットまでしっかり把握して、実際にリフォームを実施するかを検討しましょう。
まとまった費用がかかる
家のリフォームにはまとまった費用がかかる点が、デメリットのひとつです。リフォームする箇所や状況によっても異なりますが、外装や水回りなどをリフォームする場合、100万円単位でお金がかかるケースが多いでしょう。間取りの変更や大規模なリフォームでは、さらに高額な費用がかかることが一般的です。
なお、家を売却する際は、売り出し価格にリフォーム費用を上乗せしてしまうと、売却相場よりも価格が高くなり、買主が見つかりにくくなってしまいます。そのことも考慮してリフォームを行うかを検討してください。
時間と手間がかかる
時間と手間がかかる点も、リフォームのデメリットです。リフォーム工事は検討に時間と手間がかかり、工事自体も時間が必要です。
家を売却する場合、リフォーム工事中は販売ができないため、時間がかかるリフォームほど売却が遅くなります。売却を急ぐ場合は、リフォームしないという選択肢もあるでしょう。
買主の好みに合わない可能性がある
リフォーム後に家を売却しようとしても、リフォームの内容が買主の好みに合わないと逆にデメリットになる場合もあります。中古の家を購入しようと考えている人の中にはなるべく安い価格で購入し、購入後に自分好みにDIYやリフォームをしたいという方も大勢いるため、すでにリフォームされた家は魅力的に映りません。リフォームをする際には、リフォーム内容を不動産会社などとしっかり検討した上で行ってください。
固定資産税が上がるおそれがある
リフォームによって固定資産税が上がるおそれがある点も、デメリットのひとつです。リフォームによって家の資産価値が向上すれば、その分固定資産税が上がる可能性があります。ただし、壁紙の交換程度であれば基本的には問題ありません。
たとえば床面積を大きく増やしたり、壁や床の半分以上をリフォームしたりする場合は、固定資産税が上がる可能性が高くなります。固定資産税が上がるリフォームを行っても、家の売却ができなければ、売れない期間の固定資産税を納めるのは売主の負担になる点を認識しておきましょう。
事前にどのようなリフォームだと固定資産税が上がるのかを把握してから、リフォームを進めるようにしてください。
固定資産税が上がるリフォーム、下がるリフォーム
前述したとおり、家のリフォームによって固定資産税が上がる可能性があります。ここからは、どのようなリフォームで固定資産税が上がるのか、そして下がるのかを解説します。
固定資産税が上がるリフォーム
まずは固定資産税が上がるリフォームの詳細について解説します。建築確認申請が必要な工事では、固定資産税が上がる可能性が高くなりやすいです。具体的にどのような工事の場合、固定資産税が上がるのかを確認していきましょう。
主要構造部のリフォーム
屋根や壁、柱や梁に床・階段といった家の主要構造部をリフォームする場合、固定資産税が上がる傾向にあります。なぜなら主要構造部のリフォームは、機能性や耐久性の向上が見込まれるためです。
機能性や耐久性の向上により資産価値が上がり、合わせて固定資産税も上がります。ただし工事の規模が小さい場合、固定資産税に影響しない場合もあるため、リフォーム前に詳細を確認しておくようにしましょう。
床面積を増やすリフォーム
家の床面積を増やすリフォームも、固定資産税が上がる可能性があります。固定資産税の税額は、床面積を基準に算出するためです。
リフォームによって平屋を2階建てにしたり、部屋を増築したりする場合は、固定資産税が上がる可能性が非常に高くなることを考慮しましょう。
使用目的を変更するリフォーム
建物の使用目的を変更するリフォームを行う場合は、固定資産税が上がる傾向にあります。
たとえば、もともと事務所や店舗として使用していた建物をリフォームし、住まいに変更する場合は固定資産税が上がる可能性が高くなります。リフォームによって建物の使用目的を変更する場合は注意が必要です。
固定資産税が下がるリフォーム
続いては、固定資産税が下がるリフォームについて解説します。特定のリフォームを行うことで、固定資産税の納付額が下がるケースもあるのです。詳細をみていきましょう。
耐震性を上げるリフォーム
リフォームによって家の耐震性を向上させると、固定資産税が下がる可能性があります。ただし耐震性の向上によって固定資産税が減税されるのは、リフォームの工事が完了した翌年のみであり、永続的なものではありません。(※)減税額は2分の1なので、工事翌年の固定資産税が半分になると考えてください。また、対象となる家は1982年以前からある建物に限られます。そのため、1983年以降に建築された家は減税の対象外となるため、注意が必要です。
※参考:国税庁「No.1222 耐震改修工事をした場合(住宅耐震改修特別控除)」
省エネに関するリフォーム
省エネに関するリフォームを行うと、固定資産税が下がる場合があります。省エネに関するリフォームでは、工事が完了した翌年の固定資産税が3分の1、減税されます。対象となるリフォーム内容は、窓の断熱改修と太陽光発電設備の設置などです。(※)
また、省エネに関するリフォームで固定資産税が減税されるには、以下に挙げる要件に当てはまる必要があります。
- 賃貸物件ではない
- 2014年4月1日以前から家が存在する
- 床面積が50m²以上280m²未満である
※参考:国土交通省「令和4年 省エネリフォーム税制(固定資産税)」
バリアフリーに関するリフォーム
家のバリアフリー化をするリフォームをした場合、所得税が控除される場合があります。バリアフリーに関するリフォームによる減税では、工事翌年の固定資産税が3分の1下がります。(※)
対象となる工事は、浴室やトイレのバリアフリー化やドアの改修工事などです。バリアフリー化を伴うリフォームで、固定資産税を下げるためには細かい要件を満たす必要があります。バリアフリー化による減税を検討する方は、事前に要件を確認しておきましょう。
※参考:国税庁「No.1220 バリアフリー改修工事をした場合(住宅特定改修特別税額控除)」
家の資産価値を決める要素とは
ここからは、リフォーム以外で家の資産価値を決める要素について、解説します。主に以下に挙げる3つの要素が家の資産価値を左右します。
- 立地条件
- 築年数
- 管理状態
それぞれの要素について詳しくみていきましょう。
立地条件
立地条件のよい家ほど、資産価値は高く評価されます。なぜなら立地条件がよいほど、生活の利便性が向上するためです。立地条件がよい家は、売却時も高く売却できる可能性が高まります。
では、具体的にどのような家であれば立地条件がよいされているのでしょうか。主に以下に挙げるような交通機関や施設が近くにあれば、立地条件はよい傾向にあります。
- 駅・バスの停留所
- 病院・小規模医院
- 金融機関
- 学校や塾などの教育機関
- ショッピングセンター
- 総合スーパー
上記に挙げたような交通機関や施設は一例ですが、当てはまっている家では子育てがしやすく、足腰が弱くなった老後であっても住みやすいでしょう。そのため、購入希望者からの人気が落ちにくい特徴があります。
また売却を検討している家の立地条件がよい場合、大きなリフォームをしなくても売却できる可能性があります。
築年数
家の資産価値を決める上では築年数も重要です。日本では、特に新築に近い家ほど高い人気があります。そのため築浅の場合は、リフォームをしていなくても、売却しやすいことが一般的です。
逆に築年数が経過した家は、買主が見つかりにくい傾向があります。特に築年数20年以上経つと家の資産価値はほぼゼロになり、売却価格も下がる傾向です。
ただし前述したとおり、古い家を安い価格で購入し、買主自らが自由にリフォームをするという需要も増えています。そういった場合には、大幅にリフォームされている家は購入されにくいでしょう。築年数が古い家の場合、必要最低限のリフォームだけを行い、売り出すことを検討してみてください。
管理状態
家の管理状態も資産価値を左右する要素です。どのように家が管理されてきたかによって、劣化の度合いが大きく変わるためです。家の管理状態を確認するために、購入前に修繕履歴やマンションの管理規約を確認する購入希望者も一定数もいます。
一戸建ての場合、定期的に屋根や外壁を塗装したり張り替えたりしていれば問題ありません。定期的な点検と修繕を欠かさないように心がけましょう。
マンションの場合、自分では管理できない共有部分がしっかり管理されているかという点も確認する必要があります。マンションの売却を検討している方は管理組合などに修繕状況を聞いておきましょう。
家の資産価値を上げるリフォームのポイント
リフォームによって家の資産価値を上げるためには、いくつかの意識すべきポイントがあります。詳細をみていきましょう。
ニーズのある間取りにする
リフォームで家の資産価値を上げるために、ニーズのある間取りにしましょう。特に家の売却を検討している場合、家族構成や年齢にかかわらず生活しやすい間取りにすることで、売却価格を上げられます。
リフォームの際には実際に生活する際の具体的なイメージをしてから、間取りの変更をしてください。リフォーム後に生活する上で不便がないかをプロの建築士などと相談し、検討しましょう。
なお、近年では広いリビングダイニングや対面式キッチンの需要が高いため、間取りに取り入れると売却しやすくなります。売却を検討している方は、どのような方でも快適に過ごせる空間を意識してリフォームを行いましょう。
日当たりを意識する
リフォームの際に、日当たりを意識した改修を行うことで家の資産価値が向上する可能性があります。日当たりは家の周辺環境によっても左右されます。しかし、設備や設計などを工夫することで日光を効率的に取り入れることは可能です。
たとえば壁紙や床材を白くしたり、カーテンの代わりにシェードや障子を使ったりするだけでも、日光を取り入れやすくなります。また大きな窓に変更したり窓の数を増やしたりすれば、日当たりはもちろん、風通しもよくなるでしょう。日当たりや風通しがよくなるとカビが発生しづらくなるため、家の劣化防止にもつながります。
採光に関するリフォーム方法については、プロに相談するとよいアイデアをもらえます。資産価値の向上と家の状態維持のためにも、日当たりを意識してみましょう。
質のよさを大切にする
家の資産価値を向上させるためには、リフォームの際に使用する建材の質のよさにもこだわりましょう。クロスや床材は比較的容易に変更できるため、資産価値への影響は少ないといわれます。しかし自然素材を使うと、資産価値の向上につなげることが可能です。
たとえば床に無垢材を使用すれば、経年により味のある色合いを楽しめます。経年による味わいの変化は新築や築浅の家では楽しめません。また壁を塗り壁にすることで、長期間よい状態を保てる上に、修繕も容易にできます。
また床や壁以外にも水回りを中心に高機能な設備を導入したり、防犯対策の高い窓やインターフォンを採用したりすれば、生活の住みやすさが向上します。そして、より資産価値の高い家にできるでしょう。
リフォームして価値を上げた家を売却する流れ
リフォームで資産価値が向上した家を売りたいと考えても、どうすればよいかが分からない方もいます。せっかくリフォームしたとしても、売却に失敗してしまえば意味がありません。ここからはリフォームにより価値が上がった家を売却する大まかな流れについて、以下の順番で解説していきます。
- 売却相場を調べる
- 不動産会社と媒介契約を結ぶ
- 販売活動をスタートする
- 売買契約を結ぶ
- 家を引き渡す準備をする
- 決済・引き渡しする
- 確定申告する
流れ1:売却相場を調べる
家を売却する際は、まずは売却相場を調べましょう。インターネットを利用すれば、自分自身で大まかな売却相場を調べられます。しかし、売却したい家が具体的にいくらで売れるかは不動産会社の査定を受けなければなりません。査定を依頼する際には、複数の不動産会社に依頼をするようにしましょう。複数の不動産会社から査定価格を提示されることである程度の売却相場を把握できる上に、各不動産会社の比較・検討ができます。自身の条件によりマッチしており、信頼できる不動産会社に依頼をするようにしてください。
- 複数の不動産会社で査定したい
- 早く売却して、ローンに充てたい
- 遠方にある物件なので地元の不動産会社に依頼したい
- いまの物件価値を知りたい
- どの不動産会社に相談していいのかわからない
流れ2:不動産会社と媒介契約を結ぶ
依頼をする不動産会社を決めたら、媒介契約を結びましょう。媒介契約を結ぶと、不動産会社が売主に代わって販売活動を行ってくれます。具体的には不動産会社の店頭で購入希望者にアピールしたりWebサイトやチラシに家の情報を掲載したりして、売り出します。
媒介契約は種類によって特徴が異なるため、自身に適した契約形態を選ばなくてはなりません。媒介契約には、以下3種類があります。
- 一般媒介契約
- 専任媒介契約
- 専属専任媒介契約
ここからはそれぞれの媒介契約について、詳しく解説していきます。
一般媒介契約
一般媒介契約は、複数の不動産会社と締結できる媒介契約です。複数の不動産会社が家の販売活動を行うため、さまざまなルートで買主を見つけられるのが一般媒介契約のメリットです。
しかし一般媒介契約は他の媒介契約とは異なり、不動産会社から売主への状況報告の義務がありません。そのため、売主自身で積極的に確認しない限り、進捗状況を把握しにくいでしょう。また、複数の不動産会社とやりとりしなければならないため、手間が増えます。
専任媒介契約
専任媒介契約は、一社の不動産会社とだけ締結をする媒介契約です。一般媒介契約とは異なり、2週間に1回、不動産会社から売主へ販売状況の報告義務があるため、定期的に進捗を確認可能です。また、一般媒介契約よりも不動産会社が積極的に営業してくれる傾向にあります。ただし、一社の不動産会社としか契約を結べないため、一般媒介契約と比べると、販売ルートが狭くなる点には注意しましょう。
専属専任媒介契約
専属専任媒介契約は、専任媒介契約と同様に不動産会社一社のみと締結する媒介契約です。専属専任媒介契約の場合、他の媒介契約とは異なり、売主自身で買主を見つけることはできません。そのため売り出している家が売却できるかは、契約している不動産会社の力量に左右されやすいです。専属専任媒介契約を結ぶ場合は、契約する不動産会社の見極めが非常に重要です。
なお、その一方で専属専任媒介契約を結ぶと、不動産会社は特に熱心に販売活動を行ってくれます。また不動産会社からの販売状況の報告が1週間に1回になるため、進捗をより詳しく把握可能です。
流れ3:販売活動をスタートする
不動産会社と媒介契約を結んだら、いよいよ販売活動のスタートです。家の売却にあたって、売り出し価格を設定しましょう。売り出し価格は売主自身で決められますが、売却相場よりも高すぎる価格を設定すると売れ残る可能性があります。反対に安すぎる価格を設定しても損をしてしまうため、不動産会社と相談の上、売却相場より1割増の売り出し価格にするのがおすすめです。
販売活動をスタートする際は家の写真を撮影し、アピールポイントをまとめておきましょう。写真やアピールポイントが魅力的であれば、購入に前向きになってもらいやすいです。
流れ4:売買契約を結ぶ
家の販売活動を始めて内覧や条件交渉などを経て買主が現れたら、売買契約を結びましょう。売買契約は、引き渡し日の1〜3カ月前に締結することが一般的です。売買契約は売主と買主、そして双方の不動産会社担当者が立ち会うケースが多いです。
売買契約では、売買契約書の内容確認や重要事項の説明、手付金の受け取りなどを行います。特に、このタイミングで売主が買主に告知すべき重要事項を説明しない場合、賠償請求をされる場合があるため注意しましょう。売買契約全体で問題がなければ、売主と買主双方が署名・押印して完了です。
またこのタイミングで、基本的には不動産会社へ仲介手数料の半分を支払います。あらかじめ不動産会社に仲介手数料を確認しておきましょう。
流れ5:家を引き渡す準備をする
売買契約を結んだら、引き渡し日に向けて家の引き渡し準備を行いましょう。売却する家に住んでいる場合は、新しい住まいへ引っ越し、室内を清掃してください。また引っ越しの準備と並行して、引き渡しに必要な書類を準備しておきましょう。
また家を売却する際は、登記手続きが必須です。登記手続きは司法書士に依頼する必要がありますが、多くのケースでは不動産会社が司法書士に依頼をしてくれます。そのため、売主自身が登記手続きを行うことはほとんどありません。
家の売買では高額の費用がかかるため、後々トラブルになる場合もあります。引き渡しの前に売却の残代金や税金、火災保険料などの精算に関する確認を行っておきましょう。
流れ6:決済・引き渡しする
引き渡しの当日は、鍵や必要書類の受け渡しと残代金の支払いを行います。また固定資産税や火災保険料、管理費などの精算も引き渡し日に行うケースがあります。そういった精算を完了させて、引き渡しを行いましょう。
鍵の受け渡しが終わったら、不動産会社に仲介手数料の残額を支払います。支払い方法は事前に不動産会社に確認しましょう。仲介手数料の支払いが完了すると、家の売却手続きは完了です。引き渡し当日は時間がかかる場合もあるため、他の予定を入れないようにしましょう。
流れ7:確定申告する
家の売却が無事に完了したら、翌年に確定申告を行いましょう。特に家の売却により利益が発生した場合は、必ず確定申告を行わなければなりません。確定申告によって、固定資産税の控除を受けることも可能です。また売却によって損失が出たとしても、確定申告を行えば特例により損失の軽減措置を受けられます。
なお、家を売却して利益が出たのにもかかわらず確定申告を行わない場合、脱税とみなされてペナルティを受けます。ペナルティを受けると納付すべき税額が加算されるため、必ず指定の期間内に確定申告をしてください。
家の価値が下がるリフォームとは
ここまでリフォームをすることで家の資産価値が上がる可能性があるとお伝えしましたが、中には家の資産価値が下がってしまうリフォームもあります。たとえば法令で定められた建築基準を満たしていない増築は違法建築であり、家の資産価値が大幅に下がることは避けられません。リフォームする際は資産価値が下がる改修は避けて、信頼できる企業にリフォームを依頼することが重要です。
また中古の家を購入しようと考えている人の中には、自分でリフォームしたいと考える人も大勢います。そういった方に配慮したとしても、ハウスクリーニングや最低限の修繕は行っておくようにしましょう。
一括査定サービスを活用すると便利
リフォームした家の売却を検討する際は、一括査定サービスを活用しましょう。一括査定サービスを利用すれば、Webサイト上で一度情報や条件を入力するだけで複数の不動産会社に査定を依頼できます。ここからは、一括査定サービスのメリットと、利用する際の注意点について紹介していきます。
メリット
一括査定サービスを利用すると次のようなメリットがあります。
- 複数の不動産会社に一括で査定依頼を行える
- 不動産売却のプロに相談できる
- 家の売却相場をある程度把握できる
一般的に査定依頼をする際には不動産会社それぞれに問い合わせをして、条件などを伝える必要があります。しかし一括査定サービスを利用すれば、一度の入力だけで複数の不動産会社に査定を依頼可能です。インターネット環境さえあれば、24時間いつでも査定依頼を行えるので、昼間は仕事や家事などで忙しい方にも便利です。
また複数の不動産会社に査定依頼をできるため、多くの不動産売却のプロに相談が可能です。複数の視点から売却を検討している家についてのアドバイスや意見をもらえるでしょう。
複数の査定結果を確認できるので、売却を検討している家の売却相場もある程度把握できるにも一括査定サービスを利用するメリットです。
利用する際の注意点
一括査定サービスにはメリットもありますが、利用する際には注意点もあります。一括査定サービスを利用する際の注意点は、以下のとおりです。
- 地域特化の不動産会社が出てこない可能性がある
- 匿名利用できない場合が多い
一括査定サービスには多くの不動産会社が登録していますが、すべての不動産会社が登録しているわけではありません。一括査定サービスによっては、地域特化型の小規模な不動産会社からは査定を受けられない可能性があります。
また一括査定サービスを利用する際は、個人情報や売却したい家の詳細を入力しなければなりません。そのため、匿名では利用できないサービスが多いです。個人情報の取り扱いが徹底しているサービスを選ぶようにしましょう。
まとめ
家を売却する前にリフォームをすると、多くの場合は家の価値が上がります。しかし売却を検討している家のリフォームにはさまざまなデメリットもあります。家の状態によっては、リフォームをしなくてもスムーズに売却できるケースもあるため、家の売却前にリフォームするかは不動産会社と慎重に検討してください。
不動産の価格比較のポータルサイト「リビンマッチ」では、全国の不動産会社の中から最大6社に査定依頼を行えます。大手不動産会社から地元の不動産会社まで、さまざまな不動産会社が参加しているので、自分に合った不動産会社を見つけやすいです。
また、リビンマッチを運営するリビン・テクノロジーズ株式会社ではプライバシーマークを取得しており、個人情報の保護を徹底しています。リビンマッチを利用したとしても、個人情報や家の情報が許可なくインターネットなどに公開されることはありません。無料でお気軽に利用可能です。リノベーションの相談先を探すこともできるため、家のリフォームと売却を検討している方は、ぜひご利用ください。
- 複数の不動産会社で査定したい
- 早く売却して、ローンに充てたい
- 遠方にある物件なので地元の不動産会社に依頼したい
- いまの物件価値を知りたい
- どの不動産会社に相談していいのかわからない
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