2LDKのマンションは売れない?理由や売れる条件・売却するためのコツなど詳しく解説
「2LDKのマンションは売れない」という噂を聞いて、本当なのかどうか気になっている方もいるのではないでしょうか。確かに2LDKのマンションには買主を見つけにくいといわれる理由があります。しかし売却するコツを押さえておけば、2LDKのマンションでも売却は可能です。
本記事では、2LDKのマンションが売れにくい理由や売却するためのコツなどを紹介します。また、2LDKのマンションであっても売れやすい条件についても解説するので、所有するマンションが条件に当てはまるかどうかチェックしてみてください。
もくじ
2LDKのマンションが売れない理由とは?
一般的に2LDKのマンションは売れにくいといわれています。なぜなら、以下のような理由があるからです。
- 4人以上の家族が暮らすには狭い
- 一人暮らしには広い
それぞれ詳しく解説します。
4人以上の家族が暮らすには狭い
夫婦とは別に子どもが2人以上いる家族にとって、2LDKは不便に感じやすいです。2LDKは独立した部屋が2つしかないため、夫婦の寝室と子ども部屋を分ける場合はひとつの部屋を兄弟で共有しなくてはなりません。子どもにそれぞれ自分の部屋が必要と考える場合は、必然的に2LDKはマンション購入時の検討対象から外されるでしょう。
また新婚夫婦で将来的に子どもを望む場合も、3LDK以上のマンションから購入物件を探す傾向にあります。子どもの人数によっては2LDKでは部屋が足りなくなる可能性があると考えるからです。
一人暮らしには広い
4人以上の家族には狭い2LDKの間取りですが、一人暮らしにとっては逆に広く感じるケースが多いでしょう。一人で住むのであれば1LDKで十分であり、高い費用を支払ってまで2LDKのマンションに住むメリットは少ないと考えるケースが多いからです。
また一人暮らしに人気のワンルームでは賃貸マンションが多い一方で、2LDK以上では分譲マンションが多い傾向があります。したがって、一人暮らしでマンションを購入する人が限られることも2LDKが売れないといわれる理由のひとつです。
ただし、最近増えているテレワークなどの在宅勤務で「マンションの一室を仕事部屋として使いたい」と考える場合には2LDKが適しているケースもあります。プライベートな空間と仕事をする場所をしっかり分けられるため、一人暮らしであってもそういった方からの需要は高いでしょう。
2LDKのマンションの購入を考えるケース
2LDKのマンションは売れにくいといわれているものの、以下のケースでは購入される可能性が高まります。
- 夫婦2人で暮らすケース
- 老夫婦で暮らすケース
ここからは詳細について解説します。
夫婦2人で暮らすケース
2LDKは共働きで子どものいない夫婦(DINKs)にとっては丁度よい間取りといえるでしょう。2人だけで暮らすDINKs世帯であれば子ども部屋を用意する必要がないため、2つの部屋で十分と考えられます。
たとえばひとつの部屋を寝室にしてもうひとつの部屋を仕事や趣味に使う部屋にしたり、夫婦それぞれの部屋にしたりするなど、さまざまな使い方が可能です。部屋が3つ以上あると余ってしまう可能性もあるため、夫婦2人暮らしにとっては2LDKが適しているでしょう。
また、共働きの場合はマンションから駅までの距離が近い、勤務先まで乗り換えなしで行けるなど、立地条件がマンション購入に大きく影響するケースが多いです。売りたいマンションの立地条件がよい場合は大きな強みとなるため、積極的にアピールしましょう。
老夫婦で暮らすケース
子育てが終わりセカンドライフを迎える老後の夫婦にも、2LDKのマンションは人気があります。2人で暮らす場合の部屋数は2つで十分であり、適度な広さといえるからです。
また老夫婦の場合、戸建て住宅に住んでいるケースも多いでしょう。しかし、戸建て住宅は階段の上り下りや部屋の掃除、管理・維持費などの関係で、住み続けるには負担が大きいものです。そのような理由からこれまで暮らしていた戸建て住宅を売却し、老後はマンションへの引っ越しを検討するケースも多いです。
老後に夫婦だけで暮らす予定の方にも、2LDKの魅力をうまくアピールできれば購入につながりやすくなるでしょう。老夫婦には以下に挙げた条件が整ったマンションの人気が高いことが多いです。
- 低層である
- 近くに散歩やジョギングができる公園がある
- 周囲が静かな環境である
- 徒歩圏内にスーパーや病院がある
- バリアフリーに対応している
2LDKのマンションでも売れやすくなる条件
2LDKのマンションでも以下に挙げる条件に合う場合には、売れやすくなる可能性が高くなります。
- 面積が広い
- 利便性が高い
- 付加価値がある
- 管理体制が整っている
それぞれについて詳しくみていきましょう。
面積が広い
一般的に2LDKの広さは約50m²といわれていますが、マンションによっては約60m²の2LDKもあります。面積が広ければ子どもがいるファミリー層に選ばれる可能性も高まるため、ターゲットの幅を広げるのに効果的です。
たとえ独立した部屋が2つであっても、各部屋の面積が広ければ圧迫感が少なくなり、ひとつの部屋を兄弟で共有するという選択も可能になるでしょう。今まで3LDK以上のマンションを購入対象としていたファミリー層へもアプローチできます。
また、2LDKのマンションには「2LDK+S」と表示されているものもあります。Sとは、建築基準法で「居室」としての条件をクリアしていない部屋(サービスルーム)のことです。採光や換気が十分ではない部屋ではありますが、子どもが遊ぶためのプレイルームや趣味で集めたコレクションを保管するなど、短時間で使用する部屋として利用できます。利用方法によっては3LDKのように活用できるため、効果的なアピールポイントとなるでしょう。
加えて、ファミリー層は衣類の量が多いため、ウォークインクローゼットがあるとさらに需要は高まります。ウォークインクローゼットは押入れやクローゼットよりも多くの衣料や小物類を収納できるため、その分居住空間を圧迫しないところがメリットです。
利便性が高い
マンションを購入するとき、利便性の高さは重視されやすい条件です。マンションから駅までの距離や買い物のしやすさなどは日々の暮らしに大きく関わるため、世帯にかかわらず優先順位は高いケースが多いです。
前述のとおり、共働きのDINKs世帯は駅から近く、通勤しやすいマンションを選ぶ傾向があります。駅までの距離が徒歩で5分〜7分圏内のマンションは特に人気が高く、売れやすいといわれています。
また老夫婦世帯の場合は、スーパーや病院など暮らしに必要な施設が近くにあるかどうかを重視する傾向です。年齢を重ねると足腰が弱くなるため、遠くまで出かけるのは負担がかかります。スーパーや病院が近くにあるマンションを選べば、日常生活にかかる負担を軽減できるので、老夫婦世帯からの需要は高まるでしょう。
他にも利便性の面で、需要が高まりやすい条件は以下のとおりです。
- 終電が遅い駅の近くにある
- 職場まで乗り換えなしで行ける
- 路線が複数通っている
- 始発駅である
- バス停が近い
- 近くにコンビニやドラッグストアがある
付加価値がある
「安心して暮らせる」「役に立つ機能が備わっており便利」など、総合的に見て住みやすい条件が整っていれば、2LDKのマンションでも需要は高まります。
たとえば、管理人がいたりオートロックや監視カメラがあったりするマンションはセキュリティ面が充実しているため、子どもがいる家庭や老夫婦、一人暮らしの女性などから選ばれやすいでしょう。
他にも、以下に挙げるような付加価値があるマンションは売れる可能性が高いです。
- ベランダが広い
- 敷地内駐車場がある
- 屋根つきの駐輪場がある
- 宅配ボックスがある
- マンションの1階にコンビニ・飲食店がある
管理体制が整っている
管理体制が整っていないマンションは売れにくい傾向があります。共有スペースの清掃や点検が不十分だったり、ゴミ出しなどのルールが整っていなかったりすると、暮らしに支障が出る可能性が高まるからです。マンションの管理体制を整えて穏やかに過ごせることをアピールすれば、2LDKのマンションでも魅力を感じてもらいやすいでしょう。
また、マンションの住民は毎月管理費を支払わなければなりません。管理費はマンションの共用部分を適切に管理するための費用です。管理費に対して管理体制が見合っていることも、売れるかどうかが決まるポイントのひとつです。
2LDKの売れないマンションを売却するためのコツ
2LDKのマンションでは売却したくてもなかなか買主が見つからないケースがあります。ここからは2LDKのマンションを売却する6つのコツを紹介します。
- 一括査定サービスでマンションの売却相場を確認する
- 信頼できる不動産会社を選ぶ
- 不動産買取を検討してみる
- 適切な売り出し価格を設定する
- ターゲットを絞ってアピールする
- 内覧時の印象をよくする
それぞれについて詳細をみていきましょう。
一括査定サービスでマンションの売却相場を確認する
マンションを売却する際には、まずマンションの売却相場を把握するようにしましょう。売却相場を把握することで安すぎる売り出し価格を設定して損したり、反対に高すぎる売り出し価格を設定して売れ残ったりすることを防げます。
売却相場を調べる方法としておすすめなのは、一括査定サービスの利用です。一括査定サービスでは、売却したいマンションの情報をWebサイト内にあるフォームに入力するだけで複数の不動産会社に査定の依頼を出せます。同じエリア内やマンション内で過去に取引があった場合はそこから価格を推測できるため極端に精度が下がる心配はありません。
また、一括査定サービスを利用すれば複数の査定価格を同時に比較検討できるため、より希望にマッチした条件の不動産会社をスムーズに見つけられるでしょう。
信頼できる不動産会社を選ぶ
不動産会社選びはマンションを売却するにあたって重要なポイントです。マンションの販売活動や購入希望者との交渉を行うのは主に不動産会社です。不動産会社が販売活動を怠れば、いつまでも売れない可能性もあります。
また、不動産会社によって得意・不得意があるため、2LDKのマンション売却を得意としていて実績のある不動産会社を選ぶようにしてください。しかし複数の不動産会社をチェックして一社ずつ問い合わせをするのは時間と手間がかかります。なるべくスピーディーに不動産会社を見つけたいなら、前述した一括査定サービスを利用しましょう。
複数の不動産会社の中から査定価格はもちろんのこと、実績や担当者の対応などを比較して、信頼できる不動産会社を絞りやすいです。仕事や家事で忙しい方であっても、効率的に不動産会社選びができます。
なお、マンションが売れるかどうかは不動産会社の力量にかかっているといっても過言ではありません。不動産会社に対して少しでも不安を感じる場合は、他の不動産会社を検討するようにしましょう。
不動産買取を検討してみる
できるだけ早くマンションを手放したい場合は、不動産買取を検討するのもよいでしょう。不動産買取とは、不動産会社が直接買主となる方法です。
マンションの一般的な売却期間は、約3〜6カ月といわれています。売れにくいといわれる2LDKのマンションは、6カ月以上かかることも珍しくありません。不動産買取であれば、基本的には長くても約1カ月で売却できるため、「すぐにでも売却したい」「いつまでも買主が見つからない」というときに有効です。
ただし不動産買取は個人に売却するよりも売却価格が低くなる傾向にあるため、相場よりも下回る可能性が高いでしょう。そのため2LDKのマンションがなかなか売れない場合の方法のひとつとして、メリット・デメリットを考慮した上で不動産買取を検討してみてください。
適切な売り出し価格を設定する
マンションの売り出し価格は、適正に設定することが重要です。売り出し価格が売却相場よりも安い、もしくは高いマンションは売れにくくなります。
「売れにくい2LDKのマンションでも、売却相場よりも安く売りだせば早く売れるのではないか」と思う方もいるでしょう。しかし売却相場よりも明らかに安いマンションは購入希望者から「何か問題があるのではないか」と思われ、警戒される可能性があります。
売り出し価格は不動産会社と相談しながら売主が決めるものであるため、不動産会社が提案してくれる価格が適正かどうか、自身でしっかりと判断するようにしましょう。一括査定サービスでは複数の不動産会社から査定価格を提示してもらえるため、査定価格が売却相場から大幅にずれていないか、適切かどうかなどを確認可能です。
ターゲットを絞ってアピールする
前述したとおり、2LDKマンションの購入希望者となるのは、主にDINKs世帯と老夫婦世帯です。面積が広く利便性の高いマンションであればファミリー層のニーズもありますが、一般的な2LDKの場合は購入してもらえる可能性がより高いターゲットに絞ってアピールするようにしましょう。
DINKs世帯は共働きが多いため、駅に近いことや徒歩圏内にバス停があることなどをアピールするとよいでしょう。老夫婦世帯には静かな環境やバリアフリーなど、暮らしやすさをアピールすると購買意欲を高められます。ターゲットを絞って売り出すことで、より具体的かつ効果的なアピールが可能になるでしょう。
内覧時の印象をよくする
内覧時の印象がよくないと、マンションの購入を踏みとどまる購入希望者も多いです。
たとえば、床や壁が汚れていたり物や衣類が散乱していたりすると、購入希望者からの印象は悪くなりやすいです。「見えないところも汚れているのではないか」「さまざまなところに傷がありそう」といったネガティブな印象を与えてしまうおそれがあります。内覧の前には、部屋の掃除を徹底しておきましょう。
また、ニオイ対策も大事なポイントです。そもそも、ペットやタバコのニオイがする部屋に住みたいと思う人はいないでしょう。内覧前には十分に換気を行い、ニオイが気にならないよう配慮してください。
内覧中は、購入希望者と直接話をするタイミングもあります。質問に対してしっかり答えられ、マンションのアピールポイントについても伝えられれば、好印象を与えられるでしょう。
まとめ
2LDKのマンションは購入希望者となるターゲットが絞られるため、売れにくいといわれています。しかし2人で暮らすには適した間取りではあるため、DINKs世帯や老夫婦世帯からの需要は高いといえるでしょう。2LDKのマンションを売却する予定がある方は、ターゲットを絞った上で効果的にアピールすることが大切です。
なお、マンションを売却する際は不動産会社に販売活動を行ってもらう方法が一般的ですが、依頼をする不動産会社によって査定価格やアピール方法、得意とする分野などが異なります。まずは、自分の希望や条件とマッチしており、信頼して任せられる不動産会社を見つけるようにしましょう。
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この記事の編集者
リビンマッチ編集部
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