老後の生活はミニ戸建てがおすすめ!快適に暮らせる間取りのアイデア
これまで住んでいた家は、老後の生活の場としてあまり適さないことが多いです。家によって異なりますが、次の理由が一般的です。
- 子どもが独立して部屋が余る
- 使用しない設備がある
- 段差が多くてつまずきやすい
- 広すぎて日常的な清掃が大変
- 老朽化して修繕の必要な箇所が多い
不便なままでもがまんすれば暮らすこともできるでしょうが、これから数十年も続くと考えると、あまりおすすめはできません。
いっそ住まいを一新して、老後に適したミニ戸建てを建ててはいかがでしょうか。老後に合わせて家を建てることで、快適に暮らせます。老後を快適に過ごせるミニ戸建てについて解説します。
もくじ
老後に暮らすならミニ戸建てが快適
老後に暮らすなら、コンパクトサイズのミニ戸建てが快適です。ミニ戸建てに明確な定義はありませんが、一般的には狭い土地に建てられた一戸建てのことを指します。
なかでも階段がなくてワンフロアで生活できる「平屋」が、シニア世代に支持されています。敷地面積は20〜25坪程度が目安で、ローコストでの建築が可能です。
老後の住まいにミニ戸建てが適している理由には、次の5つがあります。
- マンション暮らしにはデメリットもある
- 土地が狭いため維持費が安い
- ワンフロアの生活で家事が行いやすい
- メンテナンス費用を抑えられる
- バリアフリーにしやすい
それぞれの理由について、詳しく解説します。
マンション暮らしにはデメリットもある
マンションはエレベーターやエントランスなどの共用部分のメンテナンスを管理会社が行うため、自分で管理する必要がほとんどありません。物件によっては管理人が常駐しているため、戸建てに比べるとセキュリティ面でも安心です。
しかし、マンションの場合は地域住民との接触が少ないため、環境に馴染めず孤立したり外出が億劫になったりします。毎月の管理費、修繕積立金の支払いがネックになる場合もあるため、金銭面の悩みを抱える方も少なくありません。
土地が狭いため維持費が安い
ミニ戸建ては狭い土地に家を建てるため、土地にかかる固定資産税や都市計画税などの税金が安くなります。できるだけ費用を節約したい老後には、税負担の軽いミニ戸建てはぴったりです。
また、土地の200㎡以下の部分は、小規模住宅用地の特例が適用されて固定資産税と都市計画税の軽減措置が受けられます。ミニ戸建てであれば、土地のすべてが対象になるでしょう。
住宅1戸当たり200平方メートル以下の住宅用地(200平方メートルを超える場合は200平方メートルまでの部分)をいいます。
大阪市「住宅用地の課税標準の特例措置」
ワンフロアの生活で家事が行いやすい
ミニ戸建ては狭い土地に建てられた家のため、室内もそれなりにコンパクトです。平屋であればワンフロアに生活スペースが収まるため、どの部屋に行くにも移動がスムーズで、掃除や洗濯などの家事が行いやすくなります。ちょうどいい広さで動線がシンプルなのもミニ戸建てのメリットです。
メンテナンス費用を抑えられる
戸建てだと築10〜20年ほどで、外壁や屋根の塗装といったメンテナンスが必要になります。メンテナンスで高額になりやすい外壁は、平屋のミニ戸建てであれば2階部分がないため材料の費用を抑えられ、コストカットが可能です。
また、足場を組まなくてもハシゴで屋根に上がれるため、足場代も節約できます。
バリアフリーにしやすい
平屋のミニ戸建ての場合、バリアフリーにしやすいのも魅力です。バリアフリーとは、高齢者や身体的な障害を持つ方が、生活するうえで障壁となるものを取り除くことです。
具体的には、段差をなくしたり、手すりをつけたりすることが挙げられます。また、平屋だと1階しかないため階段の上り下りがなく、けがのリスクを軽減できるでしょう。
老後の住まいで気をつけるべきポイント
高齢者は日常生活で気をつけるべきことが多々あります。老後の住まいで気をつけるべきポイントとして、次の4つが挙げられます。
- 温度差をなくしてヒートショックを防ぐ
- 転倒に備えて段差や床材の対策をする
- 緊急通報装置を利用する
- トイレは寝室の近くに配置する
温度差をなくしてヒートショックを防ぐ
老後の住まいで気をつけるべきポイントは、ヒートショックを防ぐことです。ヒートショックとは、気温の変化によって血圧が上下し、心臓や血管に大きな負担がかかることをいいます。湯船から浴室の急激な温度差は身体への負担が大きく、高齢者の死因のひとつとして問題になっています。
ヒートショックを防ぐために、屋内の温度差をなくす対策をしましょう。浴室、洗面所、トイレなど、温度差の生じやすい場所に暖房器具を設置したり、室温を一定に保つために家の断熱性を高めたりといった方法があります。
転倒に備えて段差や床材の対策をする
老後の住まいで気をつけるべきポイントは、段差や床材です。老後は足腰が弱くなるため、段差で転ぶと骨折するリスクが高まります。
特に玄関から室内への段差で転んだり、浴室や洗面所などの床で滑ったりして骨折するおそれもあります。そういった事態を防ぐために、段差のある場所には手すりを設置し、水回りには滑りにくい床材を使用しましょう。
緊急通報装置を利用する
老後の住まいは、万が一に備えて緊急通報装置を利用しましょう。高齢者が暮らす家では、急病や転倒などの緊急事態が発生することがあります。緊急通報装置のボタンを押すだけで、登録した連絡先に電話やメッセージが届くため、老後も安心して暮らせます。
また、サービスによっては救急センターに直接つながり、駆けつけ対応をしてくれるものもあるため、十分に検討してから利用しましょう。
トイレは寝室の近くに配置する
老後の住まいで気をつけるべきポイントに、トイレの位置があります。年齢を重ねると尿意を感じてからトイレに向かっても、動作が遅くて間に合わないケースが多いです。
特に眠っているときは、尿意を感じてからトイレに行くまで時間がかかります。そのため、できるだけ寝室の近くにトイレを設置するのがおすすめです。
持ち家の価格を知るならリビンマッチ
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老後のミニ戸建てを快適にする間取りのアイデア
広い土地を使用した戸建てや2階建てと異なり、ミニ戸建ては間取りの自由度は決して高くはありません。しかし、間取りの自由度より、高齢者の暮らしやすさがミニ戸建ての最重要ポイントです。
ミニ戸建てを建てるときは、老後を快適に暮らせる工夫をしましょう。老後のみに戸建てを快適にする、間取りのアイデアを6つ紹介します。
- 完全バリアフリーで車いすに対応
- 安心して暮らせる防犯対策
- 移動しやすい家事動線を意識した間取り
- 日光を取り入れるサンルーム
- ふたりで作業のできるスペース
- 人が集まれる縁側
完全バリアフリーで車いすに対応
いまは元気でも、老後は急に病気をしたりけがをしたりすることがあります。場合によっては、車いすが必要な生活になることだってあり得ます。
車いすが必要な生活になったとしても、移動しやすい完全バリアフリーであれば快適に過ごせるでしょう。基本的に屋内の段差をなくし、玄関にスロープや手すりを設置すると安心です。また、車いすが通れるだけの幅を意識した家具の設置や、ドアを引き戸にすることも重要です。
こういったバリアフリー設計であれば、車いすでなくても足腰が弱くなってからの生活がしやすいでしょう。
安心して暮らせる防犯対策
老後を暮らす家は、防犯対策も重要です。高齢者は侵入する犯罪者に対抗できる腕力がないため、狙われやすいと考えて万全の備えをしておきましょう。ミニ戸建てでも平屋の場合は、室内の様子や人の動きが外から窺いやすいのです。
被害に遭わないためには、侵入を防ぐ防犯ガラスを導入したり、防犯カメラを設置したりとできるかぎりの対策をしてください。ほかにも格子戸やセンサーライトなどの防犯設備があります。月々の費用負担はありますが、セキュリティサービスへの加入を検討するのもよいでしょう。
移動しやすい家事動線を意識した間取り
歳を取って足腰が弱くなると、ちょっとした移動も負担になります。高齢者の負担をできるだけ減らすには、家事動線を意識した間取りの設計が重要です。
キッチンとダイニングを近づければ、料理をこぼさずに運ぶストレスを軽減できます。夫婦ふたりで暮らすのであれば、コンパクトなダイニングキッチンが現実的です。冷蔵庫や食器棚の設置場所も近づけて、あまり移動することなく調理できるようにしましょう。
洗濯機と物干しスペースを近づけるのも、おすすめです。重い洗濯ものを持って移動する距離を短くできるので負担を軽減できるでしょう。
ふだんは気にしていなかった家事動線を思い浮かべ、どうすれば効率化できるか考えてみましょう。
日光を取り入れるサンルーム
サンルームとはガラス窓に囲まれたスペースのことです。外気に触れることなく自然光による明るさと開放感を得られます。
サンルームがあれば雨が降っているときでも洗濯ものを干せるほか、リビングの延長として利用したり、ガーデニングを楽しんだりできます。また、外に出るのが面倒なときでも、外出せずに太陽の光を浴びてリフレッシュできるのもサンルームの魅力です。
ふたりで作業のできるスペース
ミニ戸建てだからといってすべてをコンパクトにまとめてしまうと、生活が窮屈になってしまいます。老後は定年を迎えた配偶者が家にいる時間が増えます。せっかく夫婦がふたりでいる時間が長くなるのですから、共通の趣味を持つのはいかがでしょうか。
趣味を楽しめるスペースをつくったり、ふたりで料理ができるようにキッチンを広めにしたりするのもおすすめです。共同作業ができる環境をつくり、夫婦ふたりの生活を快適なものにしましょう。
人が集まれる縁側
親戚づき合いや交友関係の多い方、子どもや孫と会う機会の多い方は、縁側を設置して人が集まりやすい家をつくるのもよいでしょう。ミニ戸建ては夫婦ふたりの生活に合わせてつくるため、多くの人が集まるのにはあまり向いていません。しかし縁側があれば、そこをコミュニケーションの場として利用できます。
また、四季の変化を感じられる、のんびり過ごすスペースとしても縁側はおすすめです。
自宅の売却代金をミニ戸建ての資金に
ミニ戸建てを建てる資金は、自宅を売却してつくるのもよいでしょう。いま住んでいる家のある土地に建て替えることもできますが、ミニ戸建ては広い土地を必要としません。土地を持て余してしまうより、家を売却してミニ戸建てに適した土地の購入費用にあててはいかがでしょうか。
自宅を売却するときは、できるだけ多くの不動産会社から査定を受けてください。相場に合った査定価格かどうかを知るには、複数の不動産会社から査定を受けるのが手っ取り早く、そして確実な方法です。
不動産会社へ査定を依頼するときは、複数社へまとめて査定を依頼できる一括査定サイトの「リビンマッチ」をご利用ください。不動産売却を得意としている不動産会社へ一括して依頼できるサービスです。
査定価格をもとに、どのようなミニ戸建てを建てるのかイメージするのも楽しいでしょう。
リビンマッチで住まいの査定を依頼する
自宅がいくらで売れるのかを知るには、不動産会社の査定が一番の近道です。リビンマッチなら一度の入力で、複数の不動産会社へ査定を依頼できます。
リビンマッチのご利用方法
- 物件種別・都道府県を選択して「査定を依頼する」をクリック
- 自宅の所在地、広さ、連絡先などを入力
- 査定を依頼する不動産会社を選択
- 不動産会社から査定の連絡が届く
できるだけ早く自宅を売却するのであれば、仲介ではなく不動産会社へ売却する不動産買取のサービスも用意しています。不動産買取は不動産会社が直接自宅を買い取るため、買主を探す手間なく売却できます。
買取価格は仲介よりも安くなってしまうのですが、早く売却できることと仲介手数料がかからないのがメリットです。査定価格を比較するだけで、買取価格がもっとも高い不動産会社を見つけられるのもメリットです。
快適で理想的な老後生活を送るため、まずは自宅がいくらで売却できるのか調べてみましょう。
ミニ戸建てにかんするよくある疑問
- ミニ戸建てとは何ですか?
- 明確な定義はないのですが、一般的には狭い土地に建てられた一戸建てのことをいいます。敷地面積は20~25坪程度です。シニア世代には平屋が人気です。
- 老後にミニ戸建てに住むメリットは?
- 土地が狭いので維持費が安く、メンテナンスの費用も抑えられます。生活のしやすさ、バリアフリーのしやすさもメリットといえるでしょう。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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