豪邸を売却する人は増加傾向に!その理由や高値で売るコツ、手順紹介
敷地が広い。建物が大きい。高品質の素材を使っている。このような、いわゆる豪邸を売却する人が増加しています。その理由をはじめ、不動産仲介会社の勤務経験をもとに一般的な中古住宅とは異なる豪邸の売却ポイントや売却手順を解説します。
特に豪邸をなるべく高値で売りたい方は、参考にしてください。
芸能人も!豪邸を売却する人が増加傾向の理由
かつては持ち家といえば「終の棲家」という印象が強く、それが豪邸ともなればなおさらでした。
しかし現在は、豪邸を売却する人が増加している傾向がみられます。そこには、住まいに対する価値観の多様化が影響しているといえるでしょう。
高齢になり暮らしやすい家が変化
暮らしやすい家は、年齢やライフステージによって大きく変わります。自分自身の希望をすべてかなえて建てた家であっても、暮らしやすさが永遠に続くわけではありません。
「家族が独立して必要な部屋数が減った」「高齢になって階段がつらくなり、1階しか使わなくなった」など、家に対する希望や条件そのものが変わっていくためです。
また、食事や医療、介護などのサービスが受けられるマンションなど、さまざまな付加価値を備えた住宅が提供されるようになったことも影響しているでしょう。
住まいに対する希望条件が年齢とともに変化することに加え、新たな選択肢が増加していることも、豪邸を売却する人が増加傾向にある理由といえます。
高額な納税負担を減らすため
不動産を所有していると、固定資産税や都市計画税などの税負担が生じます。これらは土地や建物の評価額に応じて課税されるため、豪邸であれば毎年の税負担も大きくなります。
ライフステージの変化によって必要以上の広さとなってしまった豪邸では、無駄ともいえる支出が続いてしまいます。このような事情も、豪邸の売却を決断する要因のひとつとなっているようです。
相続トラブルのリスクを減らすため
不動産は現金のように簡単に分割できないため、複数の相続人同士でのトラブルを招く要因になるおそれがあります。しかし、豪邸を売却して現金化しておけば相続時に円滑な遺産分割ができます。
また豪邸であれば、相続時の評価額も高いでしょう。つまり、相続税も高額になる可能性があるのです。法律により相続開始から10カ月以内に納税をする必要があるため、相続が発生してから売却を始めるのでは時間的な猶予がありません。
豪邸を現金化しておくことで、相続人の負担を軽減できるでしょう。
一般の中古住宅とは異なる!豪邸を高値で売るコツ
「大金」をかけて購入した豪邸ですから、売却するならできるだけ高値で売りたいことでしょう。
しかし、豪邸を売却する際は、一般的な中古住宅とは異なる豪邸の特性を理解しておく必要があります。以下でその特性について、一緒にみておきましょう。
流動性の低さがネックとなる
新築分譲や中古物件などの選択肢が多い一般的な広さ・価格帯の物件と比較して、豪邸は絶対数が少なく希少性が高いといえるでしょう。
希少性の高さは価格の評価ではプラスに作用する反面、購入できる人が限られるデメリットが生じます。つまり、一般的な住宅よりも流動性が低いのです。
そのため、物件に合った販売活動のできる不動産会社を探すことが、一般の中古住宅の売却よりも重要になるといえます。
一般の住宅ローンが利用できないことも
豪邸であれば、取引金額も高額になることが予想されます。数億円という単位となることもあるでしょう。
しかし多くの住宅ローンは、融資額の上限が1億円程度に設定されています。購入者が利用できるローンの選択肢が少ないことも、流動性を低下させる一因です。
また、ローンを利用した不動産の売買では「融資が承認されなければ白紙解約する」という融資特約を付けるケースが多いでしょう。契約前に行う事前審査などで承認の可能性を確認できない場合は、融資特約の取り扱いにも注意しましょう。
査定の根拠や販売戦略がポイントに
不動産の価格を決める要素は広さや立地条件、建物の品質など多岐にわたります。
人気のエリアで市場のニーズに合った物件を販売するのであれば、どのような不動産会社で売却しても大きな差は出ないかもしれません。しかし豪邸ともなれば、一般的な中古住宅よりも想定される購買層の範囲は狭くなりがちです。
査定を受けた際には、単に査定価格をチェックするだけでなく、価格を算出した根拠や想定している販売戦略などに着目して考えましょう。
豪邸を高値で売却する手順
豪邸をできるだけ早く、できるだけ高値で売却するには、不動産会社の選択が重要なポイントです。
物件の立地や状態に則した販売戦略を立てられる不動産会社を見つけることが、成功の鍵を握るといっても過言ではありません。まずは「豪邸を高値で売却する手順」を確認しておきましょう。
- 売却を依頼する不動産会社を選ぶ
- 「買取」と「仲介」の査定価格の違いを把握
- 査定を受ける
- 売り出し価格を決める
- 媒介契約を締結する
- 買い手を探す
- 豪邸の引き渡しと決済手続き
1.売却を依頼する不動産会社を選ぶ
不動産を売却する際には、どの不動産会社に依頼するかが成約価格や売却に要する期間に大きな影響を及ぼします。そのため不動産会社を決める際には、できるだけ多くの選択肢の中から選ぶのがおすすめです。
しかし、「近隣にある」「名前を知っている」という不動産会社は限られるかもしれません。自分に合った、物件に合った不動産会社を探すためには、不動産の一括査定サイトを利用するのがよいでしょう。
物件情報を1度入力するだけで複数の会社から提案を受けられるため、流動性が低いというデメリットを持つ豪邸の売却では特に有効といえます。
2.「買取」と「仲介」の査定価格の違いを把握
不動産の査定価格は、自動車の査定のように「その場で現金と引き換えてくれる」価格ではありません。
不動産の売却査定には「不動産会社が仲介して市場で販売する価格」と「不動産会社が自社で買い取る場合の価格」の2通りがあり、通常提示されるのは前者の「市場で販売する価格」です。不動産会社が買い取る場合は、その不動産を売るまで所有するため、負担やリスクを考慮して仲介より査定価格が低くなるのが一般的です。そのため、まずは仲介の査定価格を確認することが大切です。
買取の場合は、買取価格が提示された時点で、その金額で不動産を手放せるため、価格を重視して不動産会社を選択できます。
逆に、不動産買取ではなく不動産仲介の場合は以下のように価格以外の面を重視して選択したほうが、よい結果につながることがあります。
- 査定の根拠がわかりやすい
- 販売戦略が具体的
- 営業担当者の印象がよい
売れるまでの時間が長いと、費用もかかるため、売主が損をしてしまいます。
3.査定を受ける
不動産の査定を受ける場合には、1社だけでなく複数社に依頼するのがおすすめです。一口に査定といっても、用いる手法は不動産会社によって異なります。
代表的な手法だけでも、近隣の取引事例や相続税路線価・固定資産税路線価などを参考にして算出する方法、建物の再調達に必要な金額を算出して減価償却分を差し引く方法、不動産が生み出す収益に着目する方法などさまざまです。
どのような査定手法で算出するか、どの点を重視するかによっても査定価格は変わるのです。まずは立地や広さ、築年数などで簡易的な「机上査定」を受け、そのうえで現地を確認して行う「訪問査定」を受けるのがよいでしょう。
4.売り出し価格を決める
「できるだけ高値で売りたいから、高額な査定を提示した会社に依頼したほうがよいのではないか」そう考える場合もあるでしょう。
しかし、仲介で販売するのであれば、最終的な売り出し価格を決めるのは売主であるあなたです。つまり、不動産会社が提示した価格よりも高値で売り出すことも自由なのです。
ただし、不動産会社は専門知識や相応の根拠に基づいて査定をしています。その根拠に納得して依頼するのであれば、査定価格と大きくかけ離れた高値で売り出すのはおすすめできません。
5.媒介契約を締結する
依頼する不動産会社が決まったら、その会社と媒介契約を締結します。
媒介契約には一般媒介契約・専任媒介契約・専属専任媒介契約の3種類あり、それぞれに一長一短があります。それぞれの特徴を理解しておきましょう。
一般媒介契約
販売を依頼する会社を1社に絞らず、複数社と契約を結べます。各社の競合となるため、「間違った不動産会社選びをした」という失敗リスクを防げる反面、販売窓口が複数あることから内覧などの調整が煩雑になるほか、価格変更等の込み入った相談がしにくくなります。
不動産会社によっては、自社だけで預かる専任媒介などに比べて、広告などにかけられる経費が制限されるケースも少なくありません。
専任媒介契約
特定の不動産会社を決めて、1社だけに販売を依頼するのが専任媒介契約です。一般売買契約だと、他社で成約されてしまった場合、不動産会社は販売に要した経費を回収できなくなるリスクを負います。
しかし、専任媒介契約では経費が回収できなくなる心配がありません。そのため、積極的な広告・販売活動をしてくれるのがメリットです。デメリットは、1社だけに窓口を限定するため、依頼した会社の力量に左右されるおそれがあることです。
そのため専任媒介契約では、契約期間は3カ月までに制限される(更新は可能)ほか、不動産会社にはレインズ(不動産会社が共有する不動産情報システム)への登録や、2週間に1回以上の売主に対する報告が義務付けられています。
専任といっても、あくまで「売主側の窓口が限定されるだけ」と考えればよいでしょう。全国の不動産会社がレインズを閲覧して顧客に紹介できますから、デメリットはさほど気にしなくてよいかもしれません。
専属専任媒介契約
専任媒介契約の条件に加え、自己発見取引も制限されるのが専属専任媒介契約です。
たとえば親戚や知り合いなどが「買いたい」と言った場合、つまり売主自身の人脈で購入希望者を見つけたとしても、契約を結んでいる不動産会社の仲介を通さなければなりません。もちろん仲介手数料も発生します。
専任媒介契約よりも売主の制約が厳しくなるため、報告義務の頻度が上がり1週間に1回以上と定められています。
6.買い手を探す
媒介契約を結んだ不動産会社は、不動産ポータルサイトや自社ホームページなどのインターネット媒体、近隣へのチラシ配布、既存顧客への紹介などさまざまな手法を使って買い手を探します。
レインズに物件情報が登録されれば、全国の不動産会社が条件に合致する顧客に対してアプローチするのが通例です。ただし、市場で多く流通している平均的な大きさ・価格帯の不動産に比べて流動性の低い豪邸では、販売開始から半年、1年という期間を要するケースも少なくありません。
できるだけ早く、できるだけ高値で売るためには、物件の強みを的確に把握して販売戦略を立てる不動産会社を選ぶことが重要です。
7.豪邸の引き渡しと決済手続き
購入希望者が現れ、売買の条件などがまとまれば晴れて契約になります。
契約から決済・引き渡しまでの期間は1カ月程度が目安とされますが、これは一般的な住宅ローンを利用する場合で、かつ物件がすぐに引き渡せる状態であることを想定しています。購入希望者の資金調達の方法などによって、大きく異なることを覚えておきましょう。
もちろん売主の引っ越しが必要な場合などは、それに要する期間も考慮しなければなりません。このような事情を加味して、契約時に決済・引き渡し期日を定めます。
高値売却の鍵は不動産会社選び
中古物件だけでなく、新築分譲などの選択肢もある広さや価格帯の物件と比較して、希少性が高い豪邸は流動性が低くなりがちです。
つまり一般的な住宅を売却するよりも、さらに不動産会社選びが重要になるといえます。
不動産の一括査定サイトを利用して、自分に合った、物件に合った不動産会社を探すことが成功の秘訣といえるでしょう。なお、不動産の一括査定サイトリビンマッチは、豪邸の査定から成約まで完全無料で利用できるサービスです。信用調査を突破した優良な会社の査定価格が最大6社分確認できるので、ぜひご活用ください。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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