リビン・テクノロジーズが20周年 リビン・テクノロジーズが20周年
東証上場 リビン・テクノロジーズ株式会社(東証グロース上場)が運営するサービスです  証券コード:4445
通話・相談無料:9時~18時(年末年始を除く)tel:0120-139-179

人口減少なのに不動産価格が上がる理由とは?地価との相関関係も解説

更新日:
人口減少なのに不動産価格が上がる理由とは?地価との相関関係も解説

人口は減少しているが、不動産価格は上昇している」この事実に対し、日本の人口が減れば住む人も減るのだから、不動産価格が上がるのはおかしい、という考えがありますが、それはシンプルな考えです。

実際、人口の増減がまったく不動産価格の上昇に起因しないとはいいきれませんが、不動産価格の上昇は多くの要因が重なった結果です。土地の供給量や高齢化、不動産投資、金利の上下、外国人投資家の資金流入など、挙げればきりがありません。

本記事では、人口が減少しているのに、不動産価格が上昇している代表的な理由3つを解説します。不動産を安値で購入しやすい時期、高値で売却しやすい時期についても解説しますので、将来持ち家の売買を検討されている方はぜひ参考にしてください。

前提!人口は減少しているが不動産価格は上昇傾向

総務省統計局によると、2011年11月から2022年10月まで日本の総人口は減り続けています。

2011年11月~2022年10月における、日本の総人口推移

2011年11月~2022年10月における、日本の総人口推移

画像引用:総務省統計局「人口推計(令和4年(2022年)10月確定値、令和5年(2023年)3月概算値)

このように日本の総人口は減り続けていますが、国土交通省が公表しているデータによると2022年の住宅用不動産指数は、2010年よりも上昇しています。

不動産価格指数とは、毎年の不動産取引価格情報から不動産価格の動向を指数化したデータです。基本的に住宅に関する指数で、住宅市場の変動を把握するために使用します。

そのため、事業用不動産はデータに反映されていません。不動産価格指数の対象が住宅市場における、住宅の売買価格だからです。

2022年の住宅用不動産指数

2022年の住宅用不動産指数

画像引用:国土交通省「不動産価格指数(令和4年4月・令和4年第1四半期分)

上記のグラフを2010年と比較すると、下記すべての区分で日本の人口減少と関係なく、不動産価格が上昇し続けていることがわかります。

  • 住宅総合
  • 住宅地
  • 戸建住宅
  • マンション(区分所有)

人口減少下でも不動産価格が上昇し続けている理由

人口減少下でも不動産価格が上昇し続けている主な理由は、次のとおりです。

  • ひとりや少人数で住む人の増加
  • 住宅の解体件数の増加
  • 外国人投資家の資金流入

不動産価格が上昇する理由は、ひとつではありません。あらゆる要素が複雑に絡み合って、不動産価格の上昇要因となっています。

ひとりや少人数で住む人の増加

総務省の「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(令和4年1月1日現在)」によると、日本の世帯数は以下のように変化しています。

日本に住む「日本人住民のみの世帯」と「日本人と外国人住民の混合世帯数」の統計推移
西暦(年) 世帯数(世帯) 一世帯あたり平均構成人員(人)
1968 2,711万5,293 3.76
1978 3,485万8,696 3.28
1988 4,002万5,087 3.04
1998 4,615万6,796 2.72
2008 5,232万4,877 2.43
2018 5,661万3,999 2.21
2019 5,699万6,515 2.19
2020 5,738万526 2.17
2021 5,785万4,887 2.14
2022 5,822万6,982 2.12

参考:総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数(令和4年1月1日現在)」第30-2表 世帯数等の推移【日本人住民・複数国籍】

1968年以降日本の人口が減少し続けている一方で、世帯数は増加し続けています。これは、一世帯あたりの平均構成人数が減り続けているためです。

1968年には一世帯あたりの構成人数は平均3.76人でしたが、2022年には2.12人まで減少しています。一世帯あたりの平均構成人数が減り続けている理由は、次のとおりです。

  • ひとり暮らしの「単身世帯」の増加
  • 核家族」(夫婦のみ、夫婦とその子ども、父または母とその未婚の子どもで構成された世帯)の増加

少子高齢化が進む中、高齢者世帯や単身世帯が増加しています。また、核家族化が進んでいるのも、若年層の結婚率の低下や晩婚化が影響しているとされています。

住宅は世帯数の数だけ必要です。つまり、毎年増加した世帯数だけ住宅が必要なことから住宅需要が増えた結果、不動産価格が上昇し続けているといえます。

住宅の解体件数の増加

住宅の解体件数が増加していることも不動産価格が上昇する要因です。環境省の資料によると、鉄骨造・鉄筋コンクリート造の民間建築物の解体件数は、2028年まで右肩上がりで増加すると予想されています。

鉄骨造・鉄筋コンクリート造の民間建築物の解体件数

鉄骨造・鉄筋コンクリート造の民間建築物の解体件数

画像引用:環境省「事前調査の信頼性の確保(関係情報の整理)

すべての建物には耐用年数が存在します。住宅用の鉄筋コンクリート造であれば、耐用年数は47年です。

耐用年数は実際に建物が使えなくなる年数ではなく、減価償却のために国が定めた年数です。減価償却とは、モノの価値は使用されるほど減少するという考えのもと、その価値の減少を徐々に経費として計上する方法です。

耐用年数が過ぎて、減価償却で計上できる経費がなくなると、そのぶん支払う税金が増えてしまいます。

毎年世帯数は増えていますが、解体によって住宅の数は減っていきます。つまり、供給が少ない住宅に対して購入希望者が多く集まるため、不動産価格が上昇しているといえます。

また、近年は資金が潤沢な大手デベロッパーを中心に、マンションの供給量を絞る傾向にあります。供給量を絞ることで、マンションの価格を維持し高値で売却するのが狙いです。

住宅の解体数が増えても、供給量が増えなければ少ない住宅に購入者が殺到するため、不動産価格は下がらないと予想されます。

外国人投資家の資金流入

国税庁の「令和3年分 申告所得税標本調査」によると、2011~2021年までの10年間、不動産所得を得ている人の数は一貫して100万人台を維持しています。

人口が減少しているのに不動産投資家の数が減少していない理由のひとつとして、海外からの不動産投資家が増加していることが挙げられます。

特に最近は円安が進んでいるため、外国人投資家から見ると日本の不動産市場は割安です。安価で購入できると利回りが高まるため、投資先を探している外国人富裕層からすると、日本の不動産市場は魅力的に映ります。

日本はインフレーションが起きているといっても、海外と比べるとまだまだ物価の上昇度合いである「インフレ率」は低いです。そのため、日本の不動産市場は一部の外国人投資家から買い場と捉えられています。

※インフレーション
お金の価値より物の価値のほうが高い状態のこと

以上の理由から、日本が海外並みのインフレ率にならない限り、外国人投資家が日本の不動産市場から手を引く可能性は低いでしょう。


今後はどうなる?人口と建物価格、地価の相関関係

今後の不動産価格がどうなるのかを下記の観点から解説します。

  • 人口と建物価格
  • 人口と地価

人口と建物価格に関連性はなし

人口と建物価格には関連性がありません。たとえば、中古マンションの価格は、2012年から2022年まで右肩上がりで上昇し続けています。

2012~2022年の中古マンションの成約価格

2012~2022年の中古マンションの成約価格

画像引用:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2022年)

上記のデータから今後日本の人口が予測どおり減少し続けたとしても、建物価格も下落するとは限りません。

また、中古戸建住宅の成約価格は2021年以降上昇しています。

2012~2022年の中古戸建住宅の成約価格

2012~2022年の中古戸建住宅の成約価格

画像引用:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2022年)

中古戸建の成約価格の平均は2012年には3,000万円未満でしたが、2022年には3,500万円を超えています。

さらには、新築戸建て住宅の成約価格も2021年以降上昇しています。

2012~2022年の新築戸建住宅の成約価格

2012~2022年の新築戸建住宅の成約価格

画像引用:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2022年)

新築戸建の成約価格は2012年には3,500万円未満でしたが、2022年には4,000万円を超えています。

中古マンションと中古・新築戸建ての成約価格の推移を見てわかるように、人口減少と建物価格には、相関性はありません。

そのため、今後予想通り人口減少が進んだとしても、現在の住宅が高値で売れる可能性は残されています

人口と地価も関連性はなし

地価とは土地の価格のことです。人口と土地価格も関連性はありません。下記のグラフは、首都圏土地(100〜200m2)の成約価格の推移を示しています。

2012~2022年の新築戸建住宅の首都圏土地(100〜200平方メートル)の成約価格の推移

2012~2022年の新築戸建住宅の首都圏土地(100〜200平方メートル)の成約価格の推移

画像引用:公益財団法人東日本不動産流通機構「首都圏不動産流通市場の動向(2022年)

2012〜2020年までの成約価格推移は横ばいです。しかし、2021年以降は、2年連続で地価が上昇しています。

先述したように2011年11月から2022年10月まで総人口は減り続けています。人口と地価の関連性はないため、人口が減少し続けても地価が上がり続けるとは限りません

人口減少下のいま家は買うべき?売るべき?

人口減少の日本で家を買うべき時期と売るべき時期を解説します。

  • 安値で購入しやすい時期
  • 高値で売却しやすい時期

安値で購入しやすい時期

不動産価格が下落している時期は、安値で不動産を購入できます。

不動産価格が下落した時期とは、直近ではリーマンショック後の2009年が該当します。前出の東日本不動産流通機構のデータをもとに、首都圏中古マンションの平均成約価格を2012年と2022年で比較してみました。

首都圏中古マンションの平均成約価格
西暦 平均成約価格(円)
2012年 2,500万
2022年 4,300万

2012年時点の平均成約価格は約2,500万円なのに対し、2022年の首都圏中古マンションの成約価格は約4,300万円でした。

このことから、同じような物件であっても購入する時期が異なるだけで、購入価格に約2,000万円の差が付くことがわかります。

不動産を安価に購入したい方は、不動産価格が下落している時期を狙いましょう。

高値で売却しやすい時期

不動産が高値で売れやすい時期は、不動産市況がよいときです。たとえば、2023年現在は不動産市況がよいといえます。

先述したように、中古マンションの成約価格は2012年から現在まで右肩上がりで上昇を続けています。また、中古戸建て住宅の成約価格も2021年から右肩上がりで上昇中です。

そのため、家の売却を考えている方にとって、いまは絶好の売却チャンスである可能性が高いです。

また、家の売却を考えるならば、金利が上昇する前に売却しましょう。金利が上昇すると、家の購入希望者が金融機関から受けられる融資額が下がってしまうため、併せて売却価格も下落するおそれがあるためです。

不動産を高値で売却したい方は「不動産の一括査定サイト」へ

不動産の査定価格は、依頼する不動産会社によって大きく異なります。そのため、できるだけ高値で売却するには、複数の不動産会社に見積もり依頼しましょう。

多くの不動産会社に見積もり依頼することで、売却の適正な売り出し価格を確認できます。

しかし、1社1社どの不動産会社に依頼しようか調べたり、1社ずつ各社に依頼したりするのは手間です。手間をかけずに見積もり依頼するなら、不動産の一括査定サイトリビンマッチの利用がおすすめです。

リビンマッチは、1度情報を入力するだけで最大6社の不動産会社に査定依頼できます。依頼先はプロによる信用チェックに合格した会社のみですので、ぜひ信頼してご利用ください。

複数の不動産会社とやりとりを行う中で、高値売却について親身に相談に乗ってくれる会社が見つかるでしょう。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
誤字脱字や事実誤認などございましたら、ぜひともご指摘ください。

コンテンツの引用ルール

運営会社:リビン・テクノロジーズ株式会社(東京証券取引所グロース市場)

カテゴリー
不動産売却コラム
タグ

リビンマッチコラムを引用される際のルール

当サイトのコンテンツはどなたでも引用できます。 引用にあたって事前連絡などは不要です。 コンテンツを引用される際は、引用元が「リビンマッチ」であることを必ず明記してください。

引用ルールについて

カテゴリー一覧

Copyright © Living Technologies Inc. All rights reserved.
トップへ