駅から遠い家だから売れない?メリットをアピールして売却につなげる方法
一般的に駅から遠い家とは、駅から徒歩15~20分以上かかる家を指します。確かに通勤や通学に駅を利用する人、普段から徒歩移動する人にとっては、このような駅から遠い家はストレスで住みたがらないかもしれません。
しかし、駅から近い家にも騒音などのデメリットがあるように、駅から遠い家にもメリットはあります。
本記事では、駅から遠い戸建て住宅が売れずに困っている方へ、「駅から遠い」以外で家が売れない原因7つとその対策8つを紹介します。
駅から遠い家だから売れない?駅からの距離だけが原因じゃないかも
確かに駅から遠い家は、駅近の家に比べて売れにくいですが、駅からの距離だけが売れない原因とも限りません。価格設定が相場より高い、築年数が古いなど、誰から見ても明確な理由を除いて、売れない理由を探すことが大切です。
以下では、「駅から遠い」以外で売却し難い原因となるポイントを7つ紹介します。
- 周辺に競合物件が多い
- 買主のターゲット層を絞れていない
- 不動産ポータルサイトで、下のほうに掲載されている
- 周辺にスーパーやドラッグストアなどの商業施設が少ない
- 学区内の小学校や中学校、役所や郵便局などの公共施設が遠い
- 駅からのバス便が充実していない
- 営業担当者が売却に積極的でない
周辺に競合物件が多い
家の周辺で同時期に競合する物件が多い場合、物件が売れない可能性があります。
特に、自分の家よりも築年数が浅い物件や道路付けの関係で日当たりがよい物件など、条件面に優れた競合物件があるとどうしても比較されてしまいます。
売却を検討する際は、自宅の近くで売りに出されている物件を事前にピックアップし、比較されたときのアピールポイントを考えておくことも大切です。
買主のターゲット層を絞れていない
売却先となる買主のターゲット層を絞れていないことが原因で、売却に苦戦するケースもあります。
たとえば、建物の状態がよい築浅物件を希望する方に、築年数が20年以上の築古物件を提案しても売却は難しいです。
築年数の古い家を売却する場合は、築年数をあまり気にしない外国人や自分でフルリノベーションしたい方など、需要があるターゲット層に向けて売却活動をしましょう。
不動産ポータルサイトで、下のほうに掲載されている
SUUMO(スーモ)やアットホームなど、不動産ポータルサイトに掲載されていても、検索でしたのほうに表示される物件は、購入希望者の目にとまりにくいです。
家を購入する際、最近は不動産会社に行くより先にポータルサイトを確認する人が多いため、検索をかけて上部に掲載されるほうが家を売るうえで有利に働くことがほとんどです。
売り出した家がポータルサイトに載ってからも、まめにチェックし、掲載順位が下がってきたときには、仲介を依頼した不動産会社に相談してみましょう。
周辺にスーパーやドラッグストアなどの商業施設が少ない
売れない原因のひとつは、周辺にスーパーやドラッグストアなどの商業施設が少なく、生活用品の購入に不便なことが考えられます。
マイホームを検討する際、周辺に買い物できる場所があるかどうかは、必ず確認するものです。仮に、車を所有していたとしても徒歩10分圏内にスーパーやコンビニエンスストアなど、何かしら日用品を購入できる場所が欲しいところです。
駅から遠い家を売る際は、スーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストアなど、自宅の周辺にある商業施設をまとめておきましょう。
学区内の小学校や中学校、役所や郵便局などの公共施設が遠い
戸建を購入するのは子育て世帯の割合が多いため、学区内の小学校や中学校が遠くに離れているのは、マイナス要因です。購入者の考え方次第ですが、通学に時間がかかることを不安に感じる方もいるでしょう。
売りに出している家と学校が離れている場合は、通学に利用できるバスの有無や自転車通学ができる学校であるかなど、補填できる点を探しておきましょう。
また、役所や郵便局などの公共施設が離れていることもマイナスポイントです。スーパーやコンビニエンスストアなどに比べると利用頻度は低いですが、近くにないと不便さを感じるでしょう。
役所や郵便局が近くにない場合は、自宅からの最短ルートや利用できる交通機関、コンビニエンスストアでも可能な手続きなどをまとめておくとよいでしょう。
駅からのバス便が充実していない
駅から遠い物件でバスが利用できないと不便なため、売れない原因になりやすいです。都心部のように電車並みの本数があれば問題ありませんが、そうではない場合、通勤や通学に交通機関を利用する世帯には、好んで選ばれないでしょう。
バス便が充実していないエリアの家を売りたい場合は、車の利用頻度が多い世帯をターゲットにするなど、ユーザー選びに工夫が必要です。
営業担当者が売却に積極的でない
不動産会社の営業担当が、売却に積極的でないことが理由で売れないこともあります。不動産は高額であり、日用品のように店頭に並べておくだけで売れる商品ではないため、営業担当者のやる気やスキル次第で売却活動に大きな差が出ます。
「プロなのだから売却してくれるだろう」と任せきりにしてしまうと、ずっと売れない事態になりかねません。駅から遠い家を積極的に売ってくれる不動産会社、営業担当者を見つけることが売却を成功させるうえで、最も大切なポイントです。
駅から遠い家が売れずに悩んでいる方は、この際売却活動を依頼している不動産会社の変更も考えましょう。
駅から遠い家を購入するメリットをうまくアピールして売る方法
駅から遠い家にも駅近物件にはないメリットが多くあります。
そもそもなぜ、いまの家を購入しようと思ったのか、また両親がその場所に家を建てたのか考えてみましょう。その場所に住むメリットがなければ、その当時、そこで家を購入しなかったはずです。
ここでは、駅から遠い家ならではのメリットをうまくアピールして売却につなげる方法を紹介します。すべてに当てはまるケースは少ないですが、当てはまる可能性が高い要素を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
- 騒がしい駅周辺にはない、落ち着いた雰囲気をアピール
- 治安のよさをアピール
- 駅周辺よりも車通りが少なく安全な点をアピール
- 道路が広く車の利用に便利な点をアピール
- 子育て世帯に嬉しい、公園が豊富な点をアピール
- 自然が豊かでのびのび生活できる点をアピール
- 駅近物件よりも土地面積が広い点をアピール
- 中古戸建の売却に強い不動産会社を利用する
騒がしい駅周辺にはない、落ち着いた雰囲気をアピール
まず、駅から離れた住宅地ならではの落ち着いた雰囲気をアピールしましょう。戸建物件を購入するのは、子育て世帯が大半を占めており、多少駅から離れても落ち着いた環境を好むケースが多いためです。
たとえば、駅周辺に飲食店が立ち並ぶ繁華街の場合、下記のような理由で駅近物件でも子育て世帯から敬遠されやすいです。
- 夜や夜中も騒がしい
- 街中にゴミが散乱している
しかし、駅から離れたエリアは駅周辺の騒々しさが少なく、落ち着いた雰囲気があるため、子育て世帯から好かれやすいです。
治安のよさをアピール
駅から離れたエリアは、基本的に飲食店や娯楽施設が少ないため、治安のよさをアピールできます。先述したように戸建需要は、子育て世帯に多く、治安を気にする顧客がほとんどであるためです。
駅から離れた住宅地であれば、駅周辺のように飲食店や娯楽施設はほとんどないため、治安を気にする子育て世帯、ファミリー世帯のニーズに適しています。
駅から遠い家を売るには、駅から近い物件のデメリットに気づき、比較することが大切です。総じて駅から近い家のデメリット=駅から遠い家のメリットであることが大半です。
駅周辺よりも車通りが少なく安全な点をアピール
駅周辺と比べると、駅から遠い住宅地は車通りが少なく、安全な場所が多いです。特に子どもがまだ小さい世帯にとっては、車が多い場所は危険なため避けたい方も多いです。
また、自宅周辺の車通りが多いと、ストレスを感じることもあります。駅から離れていても、大通りに面しているなど車が多い場所もありますが、売却する家の周辺で車通りが少ない場合は、魅力的なアピールポイントになります。
道路が広く車の利用に便利な点をアピール
駅から離れると駅周辺のエリアと比較して道路が広い場合が多く、車の移動や駐車に便利な点もアピールできます。
あまり気にしていない方が多いかもしれませんが、戸建物件を見る際、物件が面している道路の広さ(幅員)は大切なポイントです。道路幅が狭いと車の出し入れや車同士のすれ違いが難しく、不便であり危険につながるケースがあります。
エリアにもよりますが、駅から離れた地域は、道路が広く整備されているケースが多いです。売却する家に面した道路の幅員が広い場合は、アピールポイントとして不動産会社に訴求しましょう。
子育て世帯に嬉しい、公園が豊富な点をアピール
駅から遠い地域は、駅周辺よりも公園が豊富にあることが多いので、利用頻度の多い子育て世帯にアピールできます。
子育て世帯にとって公園は、安全に子どもを遊ばせられる貴重な場所であるため、多ければ多いほど喜ばれやすいです。売却する家の周辺にある公園は、大きなものから小さなものまですべてまとめておき、買主にアピールしましょう。
自然が豊かでのびのび生活できる点をアピール
公園と同じく、駅から離れたエリアは自然豊かな場所が多く、のびのびした生活が希望の世帯にアピールできます。
特に、都市部で駅周辺に自然を感じられる場所が少ないエリアの場合、自然豊かな場所を求めるニーズは、一定数の割合で必ず存在します。
自然に囲まれた環境に慣れ親しんできた人にとっては当たり前かもしれませんが、そうでない人にとっては魅力的な点です。売却する家の周辺に自然が多い場合は、この点を積極的にアピールしましょう。
駅近物件よりも土地面積が広い点をアピール
物件によりますが、駅周辺の家と比較して駅から離れた家は、土地面積にゆとりがある物件が多く、広い家に住みたい買主にアピールできます。
また、子育て世帯や将来的に車を複数台所有したい世帯にとって駅近物件は、選択肢が限られている傾向があります。そのため、売却する家の土地面積が駅周辺と比較してある程度広い場合は、探している層に向けてしっかりアピールしましょう。
中古戸建の売却に強い不動産会社を利用する
駅から遠い戸建て住宅を売却したい方は、その家の魅力を最大限アピールしてくれる不動産会社を利用することが大切です。
いま売却を依頼している会社が以下のような特徴に当てはまる場合は、その家の魅力をうまくアピールできずに売れないおそれがあります。
- 熱心に売却してくれない
- マンション売却の割合が多い
- 売るための対策方法を積極的に提案してくれない
そこでおすすめしたいのが、不動産の一括査定サイトの利用です。一括査定サイトでは、駅から遠い戸建て住宅の売却に適した会社を簡単に見つけられます。インターネット上からすぐに利用できるので、駅から遠い家が売れずに悩んでいる方は、ぜひ別の不動産会社に売却を依頼することも考えてみてください。
不動産の一括査定サイトリビンマッチでは、全国各地の優良会社のみが加盟しており、最大6社の売却活動に積極的な会社を見つけられます。
駅から遠い家が売れずに悩んでいる方は、ひとりで悩まずリビンマッチを利用して優良会社に協力してもらいましょう。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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