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マンション売却の平均期間は3カ月!短期間で高く売るのは難しい?

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マンション売却の平均期間は3カ月!短期間で高く売るのは難しい?

マンションの売却を検討するオーナーであれば、なるべく早く、高く売りたいと考えるのが普通です。しかし、短期間で高く売ることは難しいとされています。

土地や戸建てに比べて、比較的売却しやすいといわれるマンションですが、売却の注意点や特徴はあるのでしょうか。今回はマンションの売却期間と売却時のコツを紹介します。

マンション売却の販売期間は約3カ月

マンションは販売開始から成約まで、約3カ月の期間を要します。平均的な販売期間を知っておくことで、適切な売却計画を立てられるでしょう。

ここでは公益財団法人東日本不動産流通機構が公開している「首都圏不動産流通市場の動向(2021年)」のデータをもとにマンションの売却期間を解説します。

中古マンションは土地や中古戸建てに比べて販売期間は短い

2021年のデータによると、不動産がレインズに登録されてから、成約となった日数は次のとおりです。レインズとは、物件情報サイトのことです。レインズに売り物件を登録することで全国の不動産会社がその物件を顧客に紹介できます。つまり、レインズに登録=「市場に売り出した」と理解しておけば問題ありません。

  • 中古マンション:74.7日
  • 中古戸建て:101.2日
  • 土地:106.3日

上記のとおり、マンションは戸建てや土地に比べて、販売期間が1カ月程度短いことがわかります。

売却期間=販売期間ではない

レインズに登録してから成約に至るまでは販売期間とされていますが、実際に売却にかかる期間は販売期間よりも長いです。

仲介会社を決める期間や販売するための準備など、販売開始をする前に時間を要するケースがほとんどです。つまり、販売期間と売却期間は同じではないことを把握しておく必要があります。

また仲介会社を選定したあと、レインズに登録されるまでは最長7日間かかります。そのため、オーナーが売却準備を完了させ仲介会社に依頼したとしても、すぐに物件が公開されるとは限りません。

マンションの平均販売期間が約74日ですが、売却準備を含めて約3カ月みておくとよいでしょう。

成約後に対応が必要なケースもある

成約したからといって、売却活動がすべて終わったわけではありません。たとえば住み替えのように、所有権移転後すぐに引き渡さず「引き渡し猶予」を数日間使って引っ越すというケースもあります。引き渡し猶予とは、物件の引き渡し期間を猶予してもらうことです。

また、タイミングによっては所有権移転登記後に固定資産税の納付書が届き、支払い義務が発生することもあります。

このように、成約したあとでも対応が必要なケースが起こり得るため、引き渡し条件はあらかじめ仲介会社に確認し、抜けがないようにしておきましょう。

短期間で高く売るのは難しい?

マンションは比較的売却しやすい不動産ですが、短期間で高く売るのは難しいです。その理由について解説します。

マンションは「お手頃価格」が最大の購入メリット

マンションの購入希望者は、マンションの価格がお手頃という点にメリットを感じています。そのため、相場よりも高く設定された物件は反響数が減り、内覧件数も増えません。

その結果、高く売り出そうとしたマンションは、販売期間が長くなってしまう傾向にあります。

早期売却と高値売却は両立しにくい

マンションを早く売るためには、ほかの物件と差別化をはかる必要があります。立地がよいなど、マンション自体がもともと持っているプラスポイントがあれば別ですが、通常のマンションであれば価格か販売条件にメリットを加えるしかありません。

そして、買主にとってもっとも大きなメリットは、価格が安いという点です。このように、早く売るためには価格を安くする必要があり、高く売りたいなら販売期間を長く見積もる必要があります。

販売前に売却計画を立案することが重要

早期売却狙いか、高値売却狙いかを販売がスタートする前に決めておくことは、マンションを売却するうえで非常に重要です。なぜなら、不動産は一度下げた価格を再度上げることは購入希望者の不信感につながり、無駄に販売期間が長期化してしまうリスクがあるからです。

そのため、「いつまでに最低いくらで売るのか」という方針を立て、そのためにはどのような販売戦略が有効なのかを仲介会社から提案してもらいましょう。

チラシや画像の見せ方、どのようなコメントを選択するのかでもマンションの印象は大きく変わります。失敗しない不動産売却にするためにも、まずは売却計画を立てることをおすすめします。

安くてもいいから短期間で売る方法とは

「維持費がかかる」「売却益を使用する目的がある」などといった理由から、マンションを安くてもいいから短期間で売却したいというオーナーは比較的多いです。マンションを早期売却するための代表的な方法について解説します。

相場より安く価格設定する

早期売却にもっとも効果的な方法は、価格を相場よりも下げることです。エリアや周辺状況によって変わりますが、おおむね相場の10%以上下げることで購入希望者の興味を引けるでしょう。

ただし、あまりにも安い価格だと「訳あり物件じゃないか」と購入希望者が不審に思うため、適切な価格帯に留めるようにしましょう。

家具付きで販売する

買主の必要資金には物件代金以外にも、多くの諸費用があります。さらには新しい家電や家具を用意する必要があるため、買主はなるべく費用を抑えたいと考えます。

そこで、家具付き物件として販売することをおすすめします。ダイニングテーブルやソファ、テレビが常設している物件は数十万円の費用を抑えられます。

家具付きで売却する際には、買主に片づけてほしいといわれた家具は片づけるという条件をつけるのを忘れないようにしましょう。たとえば、買主がテレビを自分で用意したいとき、テレビは引き渡しまでに売主が処分するといったようなケースです。

リフォーム物件として販売する

マンションの購入希望者は、リフォームも合わせて検討します。たとえば、80m2の3LDKをフルリフォームした場合、約300〜400万円の費用が発生することが一般的です。

そのため、リフォームをオーナーの負担で行い、リフォーム済み物件として販売されている物件は人気が高く、早期売却できる可能性が高いです。あらかじめ買主の費用と負担をオーナー側が請け負うことで、購入しやすい状況をつくりだせます。

価格交渉を容認する

購入希望者から購入申込書を提示された際には、価格交渉を受けることが多いです。購入後にさまざまな費用が発生する買主からすると、なるべく安く物件を買いたいと考えるのは通常です。

そのため、価格交渉を受けることはごく自然なことだと覚えておきましょう。価格交渉を容認した場合、その時点で契約合意に向かって準備が進みます。そのため、許容範囲の価格交渉であれば駆け引きせず、素直に容認することが早期売却のコツです。

不動産買取を検討する

もっとも早く売却する方法を選択したい場合は、不動産会社に不動産買取を依頼しましょう。不動産買取は不動産会社が直接物件を購入するため、買主を探す手間が省けます。

数日で契約合意の判断ができ、条件が整っていれば数週間で売却を完了できます。スピーディーな売却が可能な不動産買取ですが、価格が市場で売るよりも安くなってしまうというデメリットがあるため、注意が必要です。

売却期間が長期化してしまった場合の対処方法

売却計画をしっかりと立て、準備万端でスタートしたとしてもうまくいかないケースはあります。たとえば、販売物件のエリアにマンションの販売が多い時期であったり、社会情勢の影響で購入希望者が一時的に減少していたりする場合などです。

このような影響を受け、売却期間が長期化してしまうケースはあります。販売が長期化してしまった場合の対処方法について解説します。

価格改定する

価格改定することで、不動産ポータルサイトの上位検索に表示されるようになります。そのため、少額の価格改定をするだけで購入希望者の目に留まりやすくなるでしょう。

また、価格改定後の価格はポータルサイトを意識した価格にしましょう。たとえばSUUMOでは、2,000万円、2,500万円、3,000万円、3,500万円という刻みで価格を検索できます。つまり、2,510万円の物件は2,500万円に近い価格ですが、3,000万円以下の検索条件でなければ表示されません。

このように、購入希望者が検索しやすい価格にしておくことも重要です。

買主に不利な条件を解除する

契約不適合責任の免責や引き渡し日が契約後半年以降など、買主にとって不利な条件で販売するケースもあります。オーナーにとってどうしても必要な条件であればともかく、不動産会社から「こうしたほうが得ですよ」という理由で条件設定することはおすすめできません。

とくに契約不適合責任を免責にした場合、購入後にどのような事態が起きても買主はすべて自己負担しなければなりません。そのため、非常にリスクの高い不動産購入になってしまいます。

このように、買主にとって不利な条件は販売が長期化する大きな要因です。買主にとって、不動産の購入は決して安い買い物ではなく、人生の一大イベントです。そういった買主の不安をくみ取り、安心して購入できる条件を整えておくことでスムーズな売却につながります。

仲介会社を変える

販売を開始しても反響がない場合は、売却計画自体が間違っている可能性があります。その場合は、仲介会社を変えることも検討しましょう。

売却のスタート前にはしっかりとした売却計画を立てる必要があります。それにも関わらず売却が長期化した場合、予測不能な事態でなければ計画が間違っていたか、仲介会社の活動に問題があるケースがほとんどです。

そのため、まずはほかの仲介会社に相談し、販売方法が間違っていないか相談しましょう。どうしても依頼している仲介会社への依頼を変えたくない場合は、媒介契約を一般媒介に切り替え、複数社に同時依頼することをおすすめします。

マンション売却がスムーズに進行し、納得のいく内容で売却が完了させるためにも、パートナーである仲介会社選びは非常に重要です。販売が長期化した時点で販売計画や価格を見直し、それでも解決しない場合は仲介会社を選定し直すようにしましょう。


この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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