マンションを売って賃貸に引っ越す手順と注意点|売りどきならメリット大!
マンションの売却価格が上昇しているため、所有するマンションを売却して賃貸住宅への引っ越しを検討している人もいるでしょう。賃貸住宅へ引っ越すことで、マンションを所有していたときにはできなかった、気軽な移住などの新しい生活が可能になります。マンションを売却して賃貸へ引っ越すときの手順と、注意点を解説します。
マンションを売って賃貸住宅へ引っ越す手順
まず、マンションを売って賃貸住宅に引っ越す手順を紹介します。引っ越しが完了するまでの流れは、次のとおりです。
それぞれの手順を解説します。
①情報収集
マンション売却に関する情報と、賃貸物件に関する情報を集めます。事前の情報収集は、悪徳な不動産会社に引っかからないために重要なステップです。
情報収集のコツ
マンション売却や賃貸住宅の情報を集めるときは、売却相場や家賃相場、引っ越し費用などお金に関することを中心に調べるのがおすすめです。売却から引っ越しにかかる費用を把握することで、資金計画を立てやすくなります。
②不動産会社選び
情報収集ができたら、不動産会社を選びます。不動産会社を選ぶときのポイントは、マンション売却の実績が豊富かどうかです。実績の少ない会社に依頼してしまうと、スムーズに売却できないおそれがあります。
選ぶときのコツ
不動産会社を選ぶときは複数社へ査定を依頼して、売却の相談をしてみましょう。複数社への査定依頼は、一括査定サイトを利用すると手間をかけずにできます。
③査定の依頼
信頼できる不動産会社をいくつか見つけたら、マンションの査定を依頼します。査定は必ず3社以上の不動産会社に依頼しましょう。複数社に依頼することで、査定結果を比較できます。
④媒介契約の締結
査定結果から売却を依頼する不動産会社が決まったら、媒介契約を結びます。媒介契約の種類は「一般媒介契約」「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」の3つです。自分が希望する売却方法に適したものを選びましょう。
媒介契約の種類
媒介契約ごとの特徴は次の表のとおりです。
一般媒介契約 | 専任媒介契約 | 専属専任媒介契約 | |
---|---|---|---|
契約できる不動産会社の数 | 制限なし | 1社のみ | 1社のみ |
自己発見取引 | できる | できる | できない |
活動状況の報告義務 | なし | あり 2週間に1回以上 |
あり 1週間に1回以上 |
レインズへの登録義務 | なし | あり 契約から7日以内 |
あり 契約から5日以内 |
契約期間 | 規定なし ※通常3カ月以内 |
3カ月以内 | 3カ月以内 |
媒介契約の違いは次の記事で詳しく解説しています。媒介契約の種類で困ったら、ぜひ参考にしてください。
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⑤売却活動・内覧対応
媒介契約を締結したら、いよいよ売却活動がはじまります。売却活動中に売主が何かをする必要はありません。担当者からの連絡を待ちましょう。担当者から内覧希望者がいると連絡を受けたら、内覧に対応します。
内覧を成功させるには?
マンションを少しでも早く、高く売却するには、内覧を成功させなくてはなりません。内覧の対応をする際は、次のことに気を配りましょう。
- 室内や水回りの掃除を徹底する
- 換気で室内の空気を清浄にする
- 居住者だからこそわかるアピールポイントを伝える
内覧で購入希望者の立ち入れない部屋があると、なかなか売れないことがあります。内覧の際は、すべての部屋を見られる覚悟で、室内や水回りの掃除を徹底しましょう。室内の換気も必須です。窓を閉め切っていると空気がこもり、相手に不快感を与えてしまうおそれがあります。
また、居住者だからこそわかるアピールポイントを、購入希望者に伝えるのも効果的です。居住者目線で物件のよいところをアピールしましょう。
⑥賃貸物件選び
売却活動が順調に進んだら、住み替え先の賃貸住宅を選びます。事前に収集した情報をもとに条件に合う物件を見つけましょう。
⑦売買契約の締結
買主が見つかったら、売買契約を結びます。契約時に必要なものは、不動産会社の担当者に確認しましょう。
さらに、この段階で住み替え先の賃貸物件も決めておきましょう。売買契約の締結後、引っ越しの見とおしが立っていないと、スムーズに住み替えられないおそれがあります。
ちなみに、賃貸物件は入居申込から約1カ月弱で入居できます。
⑧賃貸住宅へ引っ越し・マンションの引き渡し
売買契約書で決めた引き渡し日までに、賃貸住宅への引っ越しを済ませます。期日が迫って慌てることのないよう、少しずつ荷造りや不用品の処分を進めましょう。
マンション売却に関する手続きや支払いを済ませたら、買主に物件を引き渡して住み替え完了です。
賃貸住宅へ引っ越すメリット・デメリット
分譲マンションから賃貸住宅に引っ越す、メリットとデメリットを紹介します。デメリットも把握してから売却を進めることで、売却後のギャップを感じずに済むでしょう。
賃貸へ引っ越すメリット
分譲マンションから賃貸に引っ越すメリットは、次の4つです。
- 維持費用の支払いがなくなる
- 住宅ローンから解放される
- ライフスタイルの変化によって自由に引っ越せる
- 資産価値を気にせずに生活できる
賃貸に住み替える大きなメリットは、維持費用の支払いがなくなることです。マンションを所有していると固定資産税や都市計画税などの費用が生じますが、売却してしまえば支払う必要はありません。
賃貸へ引っ越すデメリット
賃貸への引っ越しはメリットが多いように感じますが、もちろんデメリットもあります。主なデメリットは次のとおりです。
- 家賃の支払いがある
- 老後の資金不足に陥りやすい
- 自由にリフォームできない
- 資産として手元に残らない
家賃の支払いが一生続くことは、賃貸住宅のデメリットです。さらに、長期間家賃を払っていても手元に資産が残らないため、老後の資金不足に陥りやすいといったデメリットもあります。
分譲マンションから賃貸住宅へ引っ越すときの注意点
分譲マンションから賃貸住宅へ引っ越すときに気をつけるべきことを紹介します。
売却前に注意点を把握して、後悔しない住み替えを叶えましょう。
オーバーローンだと売却できない
住宅ローンの残債が売却価格より上回るオーバーローンの状態では、マンションの抵当権※を外せないため売却できません。
抵当権がついた不動産は買主のリスクが大きいため、外してから売り出すのが一般的です。抵当権を外すには、売却代金または自己資金で住宅ローンを完済して抹消の手続きをしなくてはなりません。しかし、オーバーローンでは住宅ローンを完済できないため、抵当権が外せず、マンションを売却できなくなります。
売却前に引っ越すと支出が重くなる
引き渡しの時期よりもずいぶん前に賃貸住宅へ引っ越してしまうと、住宅ローンと家賃を2重で支払う期間が長くなるため、経済的な負担が増えてしまいます。 売りに出したばかりで売却の目途がついていない段階で引っ越すのは避けましょう。予定していた売却価格より安くなり、住み替え先の家賃を支払えないおそれがあります。
スケジュールがずれると費用がかさむ場合もある
マンション売却のスケジュールがずれてしまい、予定どおりに引っ越せなかった場合、仮住まい先が必要です。 数日~数週間程のずれなら、ホテルやウィークリーマンションを利用してもよいでしょうが、1カ月以上の大きなずれならそうはいきません。 仮住まい先を用意する場合、その分の家賃や引っ越し費用がかかることは難点です。資金計画が大幅に狂い、手持ちのお金が減ってしまうことも考えられます。
高齢になると希望の物件に住めない可能性もある
いまは希望する物件に住み替えられたとしても、老後生活に適した物件に将来引っ越せるとは限りません。 高齢になると健康面や金銭面などを理由に、希望する賃貸住宅を貸してもらえないことがあります。
家賃のみで賃貸住宅を選ばない
住宅ローンと家賃を比較して賃貸住宅を選ぶ方もいますが、家賃だけで賃貸住宅を選ぶのはおすすめしません。
もちろん、無理なく家賃の支払いができる賃貸住宅を選ぶことは大切です。しかし、長く暮らすことを考えると室内設備や建物の管理状況、周辺環境などさまざまな面を考えて、最適な住宅を選ぶ必要があります。
経済面だけを考えて住み替え先を決めると、後悔するおそれがあるため注意しましょう。
マンションが高く売れる機会を狙う
マンションが高く売れるタイミングを狙えば、賃貸住宅への引っ越し費用を売却代金でまかなえます。
なお、国土交通省が毎月発表している「不動産価格指数」では、マンションの価値は2013年4月ごろから長期にわたり上昇し続けています。
※引用:国土交通省「不動産価格指数」令和4年8月・令和4年第2四半期分p.2
オリンピックの開催や金融緩和政策などの影響により、現在もマンションの価値は上がっています。しかし、価値の上昇はいつまで続くかわかりません。売却を検討しているなら、できるだけ早く進めるとよいでしょう。
一括査定サイトを使ってマンションを高く・早く売却!
マンションをできるだけ高く、早く売却したい場合は、複数の不動産会社に査定を依頼することが重要です。複数の不動産会社に査定を依頼すると、次のメリットがあります。
- 売却価格の相場がわかる
- 高く評価する不動産会社が見つかる
- 複数の提案が受けられる
- 相性のよい担当者が見つかる
1社とだけ売却の相談をしていても、以上のようなメリットは得られません。マンションを希望する価格で売却するために、複数の不動産会社へ相談しましょう。
複数の不動産会社へ査定を依頼するときは、一括査定サイトが便利です。住所やマンションの情報などを一度入力するだけで、複数の不動産会社へまとめて査定を依頼できます。業界最大手の一括査定サイト「リビンマッチ」では、最大6社に査定を依頼できます。
リビンマッチでは、住所、土地・建物の面積、間取り、築年数などの情報が必要です。おおよそでいいので、土地・建物の面積をあらかじめ調べておくとスムーズに利用できます。
リビンマッチでマンションの査定を依頼する
所有するマンションの売却相場を知るには、不動産会社の査定が一番の近道です。リビンマッチなら一度の入力で、複数の不動産会社へ査定を依頼できます。
リビンマッチのご利用方法
- 物件種別・都道府県を選択して「査定を依頼する」をクリック
- マンションの広さ、築年数、連絡先などを入力
- 査定を依頼する不動産会社を選択
- 不動産会社から査定の連絡が届く
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
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