【あやしい】自宅・土地を売ってほしいという訪問は信用できる?
「土地を売ってほしい」といきなり訪問してきた不動産会社には注意が必要です。不動産取引では大きな金額が動くため、そういったあやしげな方法で接触を図る不動産会社は信用できません。ちょうど不動産の売却を検討していたとしても、話を聞かないのが正解です。
訪問してきた不動産会社への対処法や注意点について解説します。くれぐれも詐欺的な話に耳を傾けないようにしてください。
もくじ
「自宅・土地を売ってほしい」という訪問の対処法
突然、何の前触れもなく「あなたの自宅や土地を売ってほしい」と、見知らぬ不動産会社から訪問を受けたら、たいていの人は「あやしい」と思うことでしょう。
ここでは、「自宅や土地を売ってほしい」と、いきなり訪問された場合の対処法について解説をします。
土地の買い取りを持ちかけられたら
冷静に考えたら、いきなり家にやってきて「土地を購入したい」という人はまともではありません。したがって、すぐには話を聞かずに名刺だけを受け取り、こちらから連絡するという形を取るようにしましょう。親切心から、うかつに話を聞いてしまってはいけません。相手につけ込まれる隙を与えてしまいます。
本来、はっきりと断ることが必要ですが、どうしたらよいのかわからないときは、自分ひとりで判断するのはやめて、その場で契約しないようにします。そのほかには、「家族と相談してから決める」「知り合いの不動産会社に聞いてから判断する」などと答えると、それ以上しつこく話をされるのを防げるでしょう。
土地の所有者がバレているのはなぜ?
なぜ、不動産会社は土地の所有者が誰なのかわかっているのでしょうか。
答えは簡単で、法務局で登記簿謄本(登記事項証明書)を取得すれば、その土地が現在誰の名義なのかわかるためです。登記簿謄本は住所さえ知っていれば誰でも取得できるため、赤の他人でも調べようと思えばすぐに土地の所有者を割り出せます。
名義人が亡くなっている場合、実際の所有者が変更している場合もありますが、高確率で現在の所有者を調べられます。
土地を売ってほしいのはなぜ?
不動産会社が土地を売ってほしい理由としては、次の3つが挙げられます。
- マンションや老人ホームなど大きな建物を建てる計画がある
- 再建築不可物件を建築基準法に適合させたい顧客がいる
- 自社の分譲住宅を建てて販売する
自社のプロジェクトとして、マンションや老人ホームなど大きな建物の建築計画があったり、自社ブランドの分譲住宅を建てて販売したりすることを検討している可能性があります。ほかにも不動産会社の顧客に、再建築不可物件を建築基準法の接道義務の基準に適合させるため、足りない土地を購入したい顧客がいるというケースも考えられます。
このように、きちんとした理由から土地を求める不動産会社もありますが、過去には詐欺まがいの話を持ちかけて土地を騙し取ろうとする悪徳不動産会社も少なくありませんでした。大切な土地を売るときには、話を持ちかけてきた不動産会社の内情をよく調べてから対応する必要があります。
もし不動産会社の勧誘がしつこいときは
不動産会社の勧誘がしつこいときには、「土地を売る予定はありません」「迷惑なのでもう勧誘しないでほしい」とはっきりと断ってください。優柔不断な態度でいるとそのまましつこい勧誘が続くので、売る気がないときはその旨をキッパリと伝えましょう。
消費者が勧誘を断っているにもかかわらず、しつこく勧誘を続けることは特定商取引に関する法律※で禁止されています。
電話でしつこく勧誘してくる場合もあるため、知らない電話番号からの電話にはすぐ出ないようにしましょう。高齢の親のもとにひんぱんにかかってくる場合は、通話録音装置や迷惑電話対策機能のついた電話機の設置をおすすめします。自治体によっては、そういった機器の貸し出しをしています。
土地を売ってほしいといわれたときの注意点
ちょうどよいタイミングで、土地を売ってほしいと持ちかけられた場合は、まず、その不動産会社が信頼できる会社かどうかを調べる必要があります。そのほかにも注意すべき点についていくつか紹介します。
土地が相場どおりかどうか調べる
不動産会社が提示してきた土地の売却価格が、相場に見合った金額なのかを調べましょう。なかには安く買い叩こうとする悪質な不動産会社もあるので、所有する土地の相場価格を自分で調べてみることをおすすめします。
土地の相場を調べるには、次の方法があります。
- 「不動産情報ライブラリ」で公示価格や実勢価格などを調べる
- 「路線価図・評価倍率表」で路線価を調べる
- 固定資産税評価額で評価額を調べる
国土交通省の「不動産情報ライブラリ」では、公示価格や実勢価格を調べられます。公示価格では一般的な土地取引の指標価格がわかり、実勢価格では実際の取引が成立した価格を把握できます。価格を知りたい地域を地図や地域名から探せるほか、条件設定をすれば調査年を変更して、対象となる土地の価格の変化などを詳しく調査することが可能です。
国税庁の「路線価図・評価倍率表」でも、市街地にある宅地の評価を調べられます。対象となる土地の接面道路に付された路線価に、「450D」と記載されている場合は、標準的な形状の宅地の1m2あたりの価額が450千円(45万円)です。
毎年春ごろに市区町村から送られてくる固定資産税の納税通知書でも土地の相場がわかります。課税明細書の「価格」という欄に記載されているのが固定資産税評価で、だいたいの資産価値が把握できます。ちなみに、地価公示価格の約7割になっています。
ほかの不動産会社にも査定を依頼する
不動産会社に査定価格を提示してもらう場合は、1社だけではなく複数社に査定を依頼しましょう。
査定価格は不動産会社が独自の方法で算出するため、会社によって金額が違います。そのため、できるだけ複数の不動産会社から査定価格を提示してもらうほうが、だいたいの市場価格をつかめます。
とはいえ、さまざまな不動産会社にそれぞれ依頼をするのは手間がかかるでしょう。不動産査定一括サイトの「リビンマッチ」なら、複数の不動産会社に一括で査定を依頼できます。一度の申し込みで完了するので、手間をかけずに依頼したい人におすすめします。
詐欺や悪徳商法のおそれもあるので注意!
土地に関する取引には詐欺や悪徳商法のおそれがあるため、相手の話をそのまま鵜呑みにしてしまうのは危険です。
次のような話を持ちかけられたときには注意してください。
- 相場に合わない価格を提示される
- 必要のない手数料を支払わせる
- 売却と同時に新しい不動産を買わせようとする
不動産会社ができるだけ安い価格で物件の購入をするために、相場より低い査定価格を提示することもあります。測量費などの名目で、不要な手数料を支払わせる不動産会社も実際に存在し、社会問題にもなりました。同時に別の土地の購入を提案してくる場合も、詐欺のおそれがあるため注意しましょう。
これは詐欺!原野商法で騙された人が狙われている
消費者庁では、2020年(令和2年)6月5日に、原野商法に関する注意喚起を公表しました。原野商法で騙された人に土地の購入を持ちかける詐欺が発生しているため、消費者に注意を呼びかけたのです。
ここでは、原野商法の概要や被害者を狙う手口について解説をします。
原野商法とは
原野商法とは、山奥などにある売れそうもない土地を「将来値上がりがする!」という触れ込みで、消費者に購入させる詐欺の一種です。1970~1980年代にかけて被害が多発しました。値上がりする可能性がほとんどないような山林や原野を、「開発計画がある」「道路が開通して利便性が上がる」などと虚偽の説明をして消費者に買わせています。
近年では、この原野商法に引っかかった人をターゲットに、土地を買い取るという名目で諸経費を騙し取る手口が増えています。
原野商法の被害者を狙う手口
引用:政府広報オンライン「原野商法」再燃! 「土地を買い取ります」などの勧誘に要注意 | 暮らしに役立つ情報」
原野商法の被害者を狙う手口をわかりやすくあらわしたのが上の図です。
「将来高値で売れる」という触れ込みで、価値のない山奥の土地などを消費者に購入させ、売れない状態のまま数十年が経過します。いわゆる「塩漬け」という状態です。
この原野商法に引っかかった人を対象に、「塩漬けの土地を高く買います」と勧誘し、詳しい契約内容を示さないまま新しい土地を購入させようとする二次被害が社会問題となっています。
高額な費用を請求されることも
持て余している土地を売却するときに、「ほかの土地を購入すれば節税になる」「購入費用は税金対策処理後に返す」などという甘いセールストークで新しい土地を購入させ、代金を受け取ったあとに行方をくらます事例が報告されています。
ひどい場合には、購入させられた土地もまた資産価値が低い土地にも関わらず、高額な購入代金を請求された事例があります。詐欺にはくれぐれも注意しましょう。
土地の売却は一括査定サイトを利用しよう
土地や家屋の売却を検討しているときに、たまたま声をかけた不動産会社へ売却するのは、自分に不利な取引になるおそれがあるため避けてください。必ず複数の不動産会社に査定をしてもらい、正確な相場を把握しておきましょう。相場からかけ離れた価格には、何らかの意図があるかもしれません。
複数の不動産会社へ査定の依頼をするときは、業界最大手「リビンマッチ」の一括査定が便利です。土地や建物の情報や所有者の連絡先を一度入力するだけで、複数の不動産会社へ査定を依頼できます。入力は質問に答えていくだけなので簡単にできます。リビンマッチを利用することで、自分に有利な不動産売却を進められます。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
リビンマッチコラムでは、むずかしい不動産の事をできる限りわかりやすく、噛み砕いて解説しています。不動産に対するハードルの高いイメージ、とっつきにくい苦手意識を少しでも取り除いて、よりよい不動産取引のお手伝いをさせていただきます。
誤字脱字や事実誤認などございましたら、ぜひともご指摘ください。
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