不動産投資家とは結婚できないから別れる?結婚を反対される原因となるリスクと解消方法
パートナーが不動産投資家の場合、恋愛中は許容していても、いざ結婚となると不安を感じる方がいるでしょう。その結果、結婚できないと結論を出して別れるケースもあります。
これは、不動産に限らず投資にはリスクがあり、多額のローンを背負っている場合は借金まみれというイメージがあるからでしょう。
結婚して家族となり生計を一にする際に、金銭的リスクが気になるのは当然です。本記事では、不動産投資家と結婚するリスクやその解消方法を解説します。
もくじ
不動産投資家とは結婚できない?
不動産投資家とは結婚できないのか、別れたほうがよいのか。迷ったときに知っておきたいことをまとめます。
不動産投資家には2種類の性格がある
投資とギャンブルは、金銭を使用する点は同じですが、本質は別物です。
本来、不動産投資は短期間や長期間の計画など、投資計画を緻密に考えて実施する必要があります。それができる方の不動産投資の成功率は高いでしょう。
一方で、不動産投資をギャンブルと同じように考えている方も多く存在します。そうした方の成功率は低く、借金地獄の末路をたどるケースも珍しくありません。その結果、婚約破棄や離婚を決断する事態になるおそれがあります。
投資計画を緻密に立てられる方は、結婚に対する考え方も芯を持っていることが多いでしょう。そして、逆もまたしかりです。
不動産投資家を夫や妻にするかを検討するときは、投資に対する考え方を通して、2人の将来設計を見つめることができそうです。
結婚すると発生するリスク
不動産投資家の多くは、不動産投資ローンを組んでアパートやマンションの建設や購入をします。
不動産投資ローンで多額の借金を抱えている場合、金銭的なリスクがあります。
一般的に不動産投資ローンは、マイホーム購入時に使用する住宅ローンと比較して、金利が高く設定されています。そのため借入金額が多くなるほど、利息もマイホーム以上に必要です。
不動産投資ローンの返済に追われ、住んでいる賃貸物件の家賃さえ払えない事態になるおそれがあります。
また、不動産投資ローンを組んでいると、新たに住宅ローンの借り入れができないケースもあります。そのため、結婚してから夢のマイホームを購入できないかもしれません。
そもそも不動産投資は、ローンを組んで運用するレバレッジの大きい投資です。見方を変えれば、借金の多い人との結婚となるため、金銭面で苦労をするおそれがあります。
不動産投資家との結婚は反対される?
少額の不動産投資を副業でしているのであれば、結婚相手として不安を感じる人はいないでしょう。むしろいまの世の中であれば、副業をしているほうが金銭面でしっかりしているとして、肯定的に考える方が多いです。
ただし、不動産投資を本業として行っている投資家との結婚となると、反対する親はいるでしょう。
そもそも不動産投資は長期的な計画が必要であり、いつ暴落するかわからない投資です。結果として借金まみれになるおそれがあり、将来の保証がありません。そのため、親としては無責任に賛成できないでしょう。
そのリスクも含めて、相手を受け入れられるかを考えることが大切です。恋人と夫婦とでは、共有されるリスクが異なることを理解しておきましょう。
リスク回避のために話し合いをして、以下を決めておきましょう。
- 不動産投資額を一定額までにする
- 専業で行うのか、副業として続けるのか
- 金額(ローン)はいくらまでにするのか
不動産投資の失敗例
不動産投資家との結婚を検討しているなら、不動産投資が失敗するケースを想定しておくことが重要です。不動産投資で失敗する代表的な理由を説明します。
空室率の上昇による収益低下
マンションやアパートが新築のときはきれいで快適です。設備も最新式ではなくても、それなりに新しいものがそろっています。周辺相場と家賃相場に大きな
入居者が決まってから短くとも約2~3年、ファミリータイプで長ければ約10年は暮らしてくれるでしょう。
問題となるのは入居者が退去してから、次の入居者を見つけることができるのかという点です。築年数を重ねていくうちに物件は劣化が進むため、次の入居者を見つけることが難しくなります。
不動産投資を始めた当初は、ほとんど空室がない状態で家賃収入が安定します。しかし、年数を重ねるごとに徐々に空室が増えて家賃収入が下がり、一方で維持費が上がる傾向にあります。
家賃保証の終了による収益低下
家賃保証とは、契約期間中はマンションやアパートに空室があっても家賃を不動産会社が支払うことで、投資家の収益を保証するサービスです。
家賃保証が適用される期間は一定の収入が確保されますが、本来の家賃収入より10~20%安くなるのが相場です。
不動産会社は赤字を避けるために、入居率が下がりにくい期間だけを保証するのが一般的です。
家賃保証の期間が終了すると、いきなり安定した賃料収入がなくなります。そのため、結婚当初はできていた不動産投資の資金繰りが難しくなるおそれがあります。
赤字が積み重なる
不動産投資でよくあるのが、損切ができずにずるずると赤字を積み重ねてしまう失敗です。
たとえば、1カ月で数千万円の損益が出るとなれば、誰でも慌てて物件を処分し、不動産投資から撤退するでしょう。
ところが、入居者さえ確保できれば黒字に転じる状況だと、その肝心の入居者が確保できないまま、空室の維持費を赤字として積み重ねるケースが多いようです。
毎月、数万円から数十万円程度の赤字が続いているのにも関わらず、不動産投資を開始したころの入居率を追い求めてしまうと、こういった事態になります。
投資家自身も赤字を取り返したいと冷静さを欠いて、対応の判断が難しいです。
結婚をしたばかりの共働きの間であれば、多少の赤字を跳ね返す力があるでしょう。しかし、子どもが生まれ育児に追われていると、金銭面の負担が大きなストレスになります。
恋愛から結婚、さらに結婚後に家族が増えたときなど、あとになればなるほど金銭面などの負担は大きいです。不動産投資もあとになればなるほど苦しくなります。
このようなリスクに対して、しっかりと計画的な準備をする必要があります。
不動産投資家と結婚するなら考えるべきこと!
不動産投資をしている人はリスクがあるからと、別れる選択をする人もいるでしょう。
しかし、不動産投資に関する知識を身に着けて、家計の範囲内で行えるように2人で調整すれば、充実した結婚生活になる可能性があります。
適正な投資額であれば、これからの老後2,000万円問題に代表されるような資金不足への対策になるでしょう。
ここでは、不動産投資家との結婚を前向きに考えるときに注意するポイントを紹介します。
不動産投資に対する取り組み姿勢を見る
夫婦となる相手と、以下の点を結婚前に話し合うことが重要です。
- どのような計画で不動産投資を行っているか
- 将来設計がしっかりしているか
また、不動産投資の計画を通じて、相手の結婚に対する将来設計も確認できるでしょう。
不動産投資ローンを含めた金銭的な部分は、お互いの生活にダイレクトに影響するため、その見通しは非常に大切です。
もし、しっかりと計画できていない場合は、何かしらの手立てを検討することをおすすめします。婚約破棄や別れるという選択肢ではなく、不動産投資に対する姿勢や投資額、規模を見直すとよいでしょう。
パートナーを支えることができるのか
不動産投資が黒字となり家計が潤うのであれば、何も問題はありません。肝心なのは赤字になった際に、投資家のパートナーを支えられるかどうかです。
結婚をするということは、ある程度の問題や損害をいっしょに背負う必要があります。
結婚は好きとか、好きじゃないだけではありません。夫婦となる相手をどこまで支えることができるのか、現実的に、そして客観的に一度冷静に考えることが必要です。
不動産投資の規模を考える
同じ不動産投資であっても1,000万円の不動産投資ローンを組んで行うのと、1億円の不動産投資ローンを組んで行うのは、借金の度合いが大きく違います。
もちろん、借入金額が大きいということは、社会的信用があり、金融機関からお墨付きを得たという考え方もあります。
しかし、不動産投資ローンは住宅ローンと異なり、本人の年収だけでなく、投資する物件の資産価値に対して貸し出すことが一般的です。それだけ大きなリスクを負っているといえます。
結婚を検討するにあたって、それは大きなリスクです。2人で相談して許容できる金額や規模を決めて、それ以上となる物件や土地は売却を検討しましょう。
投資物件がどれぐらいの金額で売却できるのかを知るには、複数の物件を一括で査定ができるサイトを利用しましょう。
実は想像していたよりも高値で売れる、売りどきだと知り、黒字のまま規模縮小ができたケースも多くあります。
また不動産一括査定を利用すると、複数の不動産会社に相談できます。投資縮小や運用、また結婚時のリスク回避など、さまざまな観点からのアドバイスがもらえます。
- どこまで不動産投資が許容できるか
- 不動産投資以外の資産運用を行うのか
- どのように不動産投資の規模や金額を縮小していくのか
上記のような、資産運用の在り方について話し合うことが重要です。
不動産投資は必ず損をするというものではありません。ただし、投資金額や計画性はしっかり持っておきましょう。それは結婚も同じで、何事も2人で話し合って決められる関係が理想でしょう。
不動産投資と結婚に関するよくある質問
- 不動産投資家との結婚はリスクがある?
- 不動産投資ローンで多額の借金を抱えている場合、金銭的なリスクがあります。ローン返済に追われ、住んでいる賃貸物件の家賃さえ払えない事態になるおそれがあります。また、新たに住宅ローンの借り入れができないことがあるため、結婚してから夢のマイホームを購入できないかもしれません。
- 不動産投資家と結婚する場合に注意することはある?
- 不動産投資に対する取り組み姿勢を見て、相手の結婚に対する将来設計を確認しましょう。また、不動産投資の規模が大きい場合は、結婚前に売却してリスクを減らすことも検討しましょう。
この記事の編集者
リビンマッチ編集部
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