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長屋の売却はとにかく難しい!売るためのポイントとは

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長屋の売却はとにかく難しい!売るためのポイントとは

長屋(ながや)とは、ひとつの建物を内部で区切り、複数の住居として使用できる物件です。このような特徴から連棟式(れんとうき)建物とも呼ばれます。

古い時代から日本国内に多く建築された長屋は、現代でも少なからず存在します。しかし、現代では長屋の人気が下がり、特に築年数が経過した長屋の売却は困難です。

この記事では、長屋の売却が困難な理由や、抑えておきたいポイントについて詳しく解説します。

長屋の特徴や建築された経緯

長屋の特徴や建築されるようになった経緯について詳しく解説します。
売却が困難といわれている長屋を手放すにあたって、ヒントになる部分が見つかるかもしれません。

長屋が建築された経緯

長屋は江戸時代のころ、都市生活者のために建築され始めたといわれています。

江戸時代は一部で土地の所有が認められており、私有地に長屋を建てて貸し出していました。当時の長屋は、ひとつの建物に4畳半〜6畳の部屋がいくつかあり、トイレは共同、風呂の設備はなく銭湯を利用する方法が主流でした。

その後、徐々に部屋にトイレや風呂などの設備が設置され始め、令和になったいまでも長屋が残っています。

長屋と共同住宅は似て非なるもの

長屋に似た建物で、マンションやアパートなどの共同住宅があります。しかし、これらは似て非なるものです。

長屋はひとつの建物に孤立した住居が複数ある建物を指します。一方、マンションやアパートといった共同住宅は、廊下やエントランスなどをすべての住人で共有します。

また、建築基準法でも明確に定義されており、長屋は特殊建築物に該当しません。一方の共同住宅は、特殊建築物に該当するため、建築する際の法規制も厳しくなります。

特殊建築物とは、特殊な用途をもつ建築物で共同住宅のほかにも以下のような建築物が該当します。

学校(専修学校及び各種学校を含む。以下同様とする。)、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、市場、ダンスホール、遊技場、公衆浴場、旅館、共同住宅、寄宿舎、下宿、工場、倉庫、自動車車庫、危険物の貯蔵場、と畜場、火葬場、汚物処理場その他これらに類する用途に供する建築物をいう

民法第二条「用語の定義」

長屋はあくまでも、壁一枚を隔てているだけで、それぞれが独立した住居であるといった点で、異なると覚えておきましょう。

長屋は建築基準法の規制が少ない

アパートやマンションといった共同住宅は、すべて特殊建築物に該当するため、火災や災害が発生した場合の避難場所や避難経路の確保、避難器具の設置義務などが厳しく定められています。

一方で、特殊建築物に該当しない長屋は、上記のような厳しい基準を満たす必要はありません。あくまでも、壁を一枚隔てている個別住居と定義付けられているためです。

長屋の売却がとにかく難しい理由

長屋の売却が難しいといわれている理由を2つ解説します。

住宅ローン審査に通りにくい

不動産を購入される方の多くは、住宅ローンを組んで購入します。

ところが、長屋を購入しようとしても住宅ローンの審査に通りにくいというデメリットがあり、購入希望者がなかなか見つかりません。

住宅ローン審査に通りにくい理由としては、主に以下のようなものがあります。

  • 再建築不可物件になっている可能性が高い
  • 築年数が相当年経過している
  • 現行の建築基準法に適合していない可能性がある
  • 物件としての価値が著しく低い

現在も使用されている長屋の多くは、数十年前以上に建築されたものばかりです。
そのため、現在では再建築不可物件になっていたり、現在の建築基準法の基準をクリアできていなかったりする可能性が高いです。

再建築不可物件とは、建築基準法が改定されたことによって、家を解体して更地にしても新たな家を建てられない土地のことをいいます。

特に、築年数が経過した物件を購入し、再建築ができないとなると、融資を行う側も否定的になってしまうのは仕方のないことです。

これらのことを総合的に考えると、長屋の担保的価値が認められないのです。

住宅ローンを組む場合は、購入する建物を担保に入れます。
一般的にはこれを、抵当権の設定といいます。万が一、債務者が返済をできなかった場合に、物件を売却し、融資した金額を回収するためです。

しかし、長屋の場合は担保的価値が認められないため、融資を渋るもしくは融資金額が極端に少なくなってしまいます。

住宅ローンが通らなければ、長屋を購入できる人も少なくなってしまうため、結果的に売却が困難になるでしょう。

購入してもできないことが多い

壁を共有している長屋は、ひとつの住居のみを切り離すことができません。

建物を取り壊す、もしくは独立させる場合には大々的な工事が必要になったり、ほかの居住者の理解を得たりする必要があります。

そのため、解体するにもリノベーションを行うにも制限がかかってしまいます。
このように、一般的な住宅と比較してもできないことが多いことから、購入希望者が見つかりにくいのが現実です。

売るためのポイントとは

長屋を売る場合は、いくつかのポイントを抑える必要があります。

ほかの部屋を買い取る

もし、ほかの居住者が売却を検討している、もしくは退去を検討している場合は、その部屋の買取を検討してください。

長屋は、一部屋単位で売却を検討するよりも、一棟単位のほうが売却しやすいです。

長屋を一棟所有している場合は、その住宅を取り壊すこともできますし、建て替えることもできます。所有者が自由に決定できるため、利用範囲が広がります。

自分の部屋を買い取ってもらう

もし、ほかの居住者が当該長屋の買取を検討している場合は、その人に買取ってもらう方法もあります。

「とにかくこの部屋を手放したい・処分したい」と考えているのであれば、多少値段が安くても買取ってもらえる可能性はあるでしょう。また、隣の居住者などが部屋をつなげて広く利用したいと考えている場合、自分の部屋を買取ってくれるかもしれません。

まずは、ほかの居住者に部屋を買い取る気がないか、もしくは買い取らせてもらえないかを聞いてみてはいかがでしょうか。

訳あり物件の取り扱いが得意な会社に相談する

不動産会社によって、取り扱い物件の得意不得意が分かれます。中には、他社が取り扱いわないような訳あり物件を専門に取り扱っている不動産会社も存在します。

そのような会社にであれば、スムーズに買取してくれる可能性が高いです。しかし、市場に売り出すときのように買い手の競争は起きないため、市場価格より安い価格での買取になってしまうおそれがあります。

不動産一括査定サイトを活用する

長屋の売却を検討されている方は、不動産一括査定サイトを利用してみるのもおすすめです。

一括査定サイトでは、複数の不動産会社が長屋の査定を行ってくれるため、比較的高値でスムーズに売却を目指せます。なぜなら、不動産会社によって得意分野が異なり、長屋の売却も可能と判断をした不動産会社から査定をもらえるためです。

長屋の売却ができると判断した不動産会社が複数社あれば、査定額も上がって結果的に売却価格に影響を与える可能性も高いです。

また、ほかの居住者に部屋を買い取ってもらったり、自身が買い取ったりする場合は、当然協議をする必要があります。

しかし、個人間で協議しても話がまとまらなかったり、トラブルに発展したりするおそれがあります。そういった場合でも間に不動産会社を挟むことでスムーズな協議を目指せます。

不動産一括査定サイトでは、売却をサポートしてくれる不動産会社を容易に探すことができ、なおかつ高値で売却できる可能性が高いです。

あきらめかけていた長屋が思わぬ価格で売却できるかもしれません。ぜひ活用しましょう。

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この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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