マンション購入を失敗する理由と業界経験者が思う失敗しない対策を紹介
マンションをはじめとする不動産の購入は、人生で最も高い買い物のひとつです。それだけに失敗はしたくないのですが、マンション購入の経験が少ないこと、マンション選びの知識が少ないことから、失敗したと感じるケースは少なくありません。
今回はマンション購入に失敗する理由と、不動産業界経験者が思う失敗しない対策を紹介します。
もくじ
マンション購入に失敗する5つの理由
なぜマンション購入は、失敗する人が多いのでしょうか。失敗する主な理由を5つ紹介します。
間取りがライフスタイルと合っていない
ライフスタイルが変化することによって、実際の間取りとギャップが生じてマンションの購入に失敗したと感じるケースが多いです。
たとえば、夫婦で過ごすには十分な広さがあっても、子どもが増えると手狭になることがあります。反対に子どもが進学や就職などで独立した結果、部屋を持て余すこともあります。
こうしたライフスタイルの変化により、実際の間取りと求める間取りの不一致が発生して、失敗したと感じる人が多いです。
維持費が高い
マンションでは管理費や修繕積立金といった負担がかかります。管理費と修繕積立金の相場は、それぞれ月額1~2万円です。しかし、修繕積立金は築年数とともに値上げされるケースが多いです。
さらに、大規模修繕の際にこれまで積み立ててきた修繕積立金では不足する場合は、追加で一時金を負担しなければならないこともあります。マンションを購入したものの、維持費の高さに失敗したと後悔する人は少なくありません。
周辺の環境が悪い・悪くなった
マンションは戸建て住宅に比べると、場所を自由に選ぶことができます。比較的自由に場所を選べるため、少しでも周辺環境がよくないと感じると、マンションの購入を失敗したと感じてしまいます。
特に子どもが産まれると周辺環境が気になり、失敗したと感じることが多いです。大人だけで暮らしているときは、それほど気にならなかった周辺環境が、子ども中心で考えるようになるため、些細なことも気になってしまうのです。
近隣トラブルが発生した
マンションには上下階はもちろん、隣にも人が住んでいます。多くの人が隣接して生活しているため、どうしても近隣トラブルの不安がついてまわります。
近隣トラブルで一番多いのは、騒音トラブルです。子どもの泣き声や走る音などがトラブルの原因になります。ほかにも音楽やテレビの音、大きな話し声で迷惑をかけることがあります。隣にYouTuberが住んでいて、配信の声や音がうるさいなんてケースもあります。
管理組合が正常に機能していない
戸建て住宅の場合、自分自身で建て替えや外壁補修、屋根の葺き替えなどのリフォームやリノベーションのタイミングを決められます。
マンションの場合では、修繕を行う際は管理組合による決定が必要です。マンションの修繕は、修繕積立金という毎月の積立を利用して計画的に行っていくものです。しかし、積立が適正な価格でなかったために費用が足らない場合や、管理組合が持ち回りのため、その場しのぎの運用で計画性がないこともあります。
自身の意向と管理組合の意向が大きく異なることで、ストレスを感じてしまう人も多いです。
不動産業界経験者が思う、マンション購入に失敗しない5つの対策
ここでは、マンション販売や売却業務に携わった経験者が思う、マンション購入に失敗しない5つの対策を紹介します。
環境確認は最低4回「徒歩」で行う
マンションを購入する前に、歩いて周辺環境の確認をしましょう。最低でも4回は確認することをおすすめします。4回も周辺環境の確認をするのは、その物件、その地域には4つの顔があるからです。それは、平日の昼と夜、休日の昼と夜です。
会社員や子どもたちが会社や学校などでいない平日昼間と、家族連れが多い休日の昼間では、その地域の環境は違いますし、昼間と夜とでは、また環境が変わります。その地域を知るためには周辺環境を必ず4回確認し、加えて物件と最寄り駅までの間を徒歩で確かめるのが理想です。そうすることで、駅からマンションまでの買い物施設や人通りの多さ、夜道の安全性などを把握できます。
騒音は壁や部屋の位置で防げる
近隣トラブルの中でも、騒音に関するトラブルが多い傾向があります。簡単な対策としては、角部屋や最上階など騒音トラブルのリスクが少ない部屋を選ぶことです。しかし、そのような部屋は人気が高くタイミングがよくないと購入が難しいです。もし、購入できるチャンスがあれば積極的に検討してもよいでしょう。
また、マンションの構造や壁の厚さも購入前にチェックしましょう。分譲マンションの場合、鉄筋コンクリート造、鉄骨鉄筋コンクリート造のいずれかで建築されています。いずれも防音性は高いですが、構造だけで安心してはいけません。内覧時に軽く壁をたたき、音を確認してください。鈍い音がする場合は壁の密度が高く、防音性に優れています。軽い音がする場合は壁が薄いおそれがあり、音漏れがするリスクがあります。
ライフスタイルの変化に適応する間取りを選ぶ
ライフスタイルの変化は、子どもによって影響されることが多いです。
ファミリー向けに販売されているマンションの間取りは、3LDKや4LDKが一般的です。しかし間仕切りを使用して部屋を分割できるようになっていれば、子どもが増えたり、独立したりライフスタイルに変化が生じたとしても対応できます。
たとえば、主寝室が8畳であれば間仕切りで4畳ずつに分けて、子ども部屋としても使用できると汎用性が広がります。
数十年後まで見越したコスト管理をする
マンションは、戸建て住宅と比べて維持費が高くなることを理解したうえで購入する必要があります。あらかじめ維持費を把握しておけば、購入後に失敗したと感じることは少なくなるでしょう。
必要な維持費は数年でなく、数十年単位で計算してください。マンションか戸建て住宅かを迷っている人は、両方の維持費をシミュレーションし、比較しましょう。不動産会社に相談してもよいですし、より正確に知りたい方はファイナンシャルプランナーに相談するのもおすすめです。
管理状況は購入前に確認できる
マンションの管理状況は購入前にある程度確認ができます。立地や間取りと同様に購入時のチェックポイントとして確認しましょう。管理状況の確認には、以下のような方法があります。
- エントランスの清掃状況を見る
- 内覧時に掲示板を見て、どのような問題あるのかを確認する
- 外観の汚れや、マンションの周りにゴミが散乱していないかを確認する
また、CMで流れているようなブランドマンションは大手不動産会社が建築しており、管理状況が良好なケースが多いです。
失敗して売却する場合はどうする?
マンション購入に失敗しない方法を紹介してきましたが、すでに購入して後悔している場合には、マンション売却をして住み替えることもひとつの方法です。売却するのであれば、少しでも高く売却しましょう。高値でマンションを売却できれば、住み替え先の住まいの予算が増えます。
マンションを少しでも高く売るためには、売却活動をサポートしてくれる不動産会社選びが非常に重要です。不動産会社選びで利用したいのが、不動産の一括査定サイトです。
一括査定サイトは、複数の不動産会社に対して同時に査定依頼ができるので、査定価格や不動産会社を比較検討できます。マンション購入は失敗しないことが一番ですか、万が一失敗したなと思ったときは、ただ後悔するのでなく、次に進むために、一括査定サイトを利用してリカバリーするのがおすすめです。
また、マンションへの住み替えを検討している場合で、現在お住まいの持ち家の売却を検討している方でもご利用いただけます。
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大手住宅メーカーの注文住宅販売や不動産テック企業の仲介業務に4年間携わり、不動産取引にかかわった件数は350件以上にわたります。2021年よりリビンマッチコラムの執筆・編集を担しています。皆さんが安心して不動産取引を行えるよう、わかりやすくリアルな情報を発信します。
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