売れないマンションの処分方法とは!売却以外の選択肢は難しい?

マンションなどの不動産は所有しているだけで、税金や維持費などのコストがかかります。そのため、利用しないマンションは処分したいと考えるでしょう。
処分方法としては売却が一般的ですが、すべてのマンションが売れるとは限りません。
ここでは、売るためにはどうしたらよいのか、また売却以外の処分方法についても紹介します。
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マンションを処分せず所有するリスクとは
利用しないマンションは処分しないと、財産になるどころか所有しているだけでさまざまなリスクがあります。
固定資産税や管理費などの経費がかさむ
マンションは所有しているだけで経費がかかります。
固定資産税や都市計画税のような税金はもちろんのこと、区分マンションでは管理会社に管理費や修繕積立費を支払う必要があります。
家賃収入がない場合は、当然持ち出しになりますので、所有しているだけで赤字が膨らんでしまいます。
老朽化が進み、売却や譲渡がしにくくなる
ほとんどの物件は築年数が経過するごとに老朽化し、価値が下がります。
特に人が住んでいない部屋は窓を開けて通風したり、掃除をしたりといった手をかけないため、虫やカビが増えやすいです。そのため、人が住んでいる時と比べて痛みが激しくなります。
また、水を流さないことによる配管の劣化も懸念されます。買主が見つからないといって放置していると、老朽化や汚損によりさらに売却や譲渡が難しくなります。
管理組合や住民からクレームを受ける場合がある
マンションの管理は管理費や修繕費を支払えばそれで済む、というわけではありません。
先ほどご紹介したとおり、マンションの空室を放置していると痛みが早く、虫やカビ、悪臭の原因になります。また、ベランダやバルコニーにほこりがたまり、近隣住民に迷惑をかけてしまうおそれがあります。
それに加え、組合内での活動である消防点検や配管清掃などが行えないという問題も生じます。
マンションを空室のまま放置し、部屋の管理や管理組合との付き合いを怠っていると、組合や同じアパートの住民からクレームを受け、大問題になりかねません。
相続人に迷惑がかかる
マンションを処分せずそのまま所有していると、いずれは子どもなどの相続人に引き継がれます。老朽化によりさらに処分しづらくなったマンションを次世代に任せることになり、負担をかけてしまいます。
また相続人が複数いる場合、誰が処分するのかなど、相続人同士で争いに発展するおそれがあります。
売却以外での処分は難しい?
マンションの処分方法として、売却以外の選択肢はあるのでしょうか。
ここでは売却以外の処分方法を紹介しますが、いずれも簡単ではありません。利用できるケースもまれですので、所有するマンションと照らし合わせてみましょう。
無償譲渡をする
売却益はいらないから早く手放したいという場合は、無償譲渡という手段もあります。
無償譲渡とは、国や地方自治体、法人などにマンションを寄付したり、あるいは個人に無料で譲ったりすることです。
しかし、無償譲渡は売却よりもハードルが高いといえます。売却と異なり不動産仲介会社を挟めないことから、自分自身で譲渡先を探し、面倒な手続きもする必要があります。
また、申し出をしても断られてしまうケースも多いため、無償譲渡は現実的な解決策とはいえません。
相続放棄をする
相続時に価値のないマンションであると分かっている場合は、相続放棄をしてしまうのもひとつの選択肢です。
原則として、相続財産を一切受け取っていない状態で、かつ相続開始を知ってから3カ月以内に手続きをすれば相続放棄は可能です。
しかし、相続放棄をすると、現金や預貯金、株式などすべての遺産を一切受け取れません。
また、相続放棄をすることで次の相続人に相続権が移るため、非課税枠の生命保険金や死亡退職金も相続できないとういうデメリットがあります。
相続放棄をする際は、全体的なメリットやデメリットを考慮した上で、関係者全員に相続放棄をする旨やその理由をきちんと伝えておくことが重要です。
工夫次第で売却できるケースも
マンションは処分したくても、できない場合があります。しかし、工夫をすることで寄付や相続放棄でなく、売却ができるケースがあります。
売却ができれば、当然売却代金も得られるので理想的な処分方法です。では売却をするためにはどのような対策をすればよいのでしょうか。
リフォームやリノベーションをする
老朽化が目立つマンションは、リフォームやリノベーションをし、物件の価値を上げることで買主が見つかる可能性があります。
リノベーション:住む人のライフスタイルや住みやすさにあわせて、購入時より物件の価値を高めること
しかし、リフォームやリノベーションをしたからといって、以下のような理由により必ず買主が見つかるわけではありません。
- リフォーム後の設備が購入希望者の好みと合わなかった
- リフォームをしたがために売値が上がり、敬遠されてしまった
また、かけた費用に見合った金額で売れる可能性は高いとはいえません。300万円かけてリフォームをしても、売値が200万円しか上がらなかったら、100万円の損失になってしまいます。
売れない原因となっている汚損箇所以外は、むやみに手を加えないほうがよい場合もあります。優秀な不動産仲介会社であればリフォームすべきかどうか適切なアドバイスをしてくれますので、相談してみるとよいでしょう。
買取業者へ相談する
マンションの売却は、一般的に不動産仲介会社を売主と買主の間に挟んで行う、不動産仲介が一般的です。
不動産仲介会社はマンションの査定を行い、購入希望者を探して交渉を行います。交渉がまとまれば売買契約が成立し、その時点で売主は不動産仲介会社に仲介手数料を支払います。
マンションの処分としては最も一般的な方法で、売却活動をプロに任せられるのが大きなメリットです。
しかし、売れないマンションは、買取業者に売却するというのもひとつの選択肢です。
買取業者であれば直接マンションを買い取ってくれるため、早ければ数日で売却を済ませ、現金を手にすることが可能です。
そのままの状態で買い取ってもらえるため、売却前にリフォームやリノベーションをする必要がないという点も大きなメリットです。
その反面、市場価格より約2〜4割売却額が低くなるというデメリットがあります。
不動産一括査定サイトで売却してくれる会社を探す
マンションの処分にはさまざまな手段がありますが、やはりある程度の売却益を得たいのであれば不動産仲介会社に依頼するのが一番です。
購入希望者を探したり、交渉したりといった売却活動や売買契約に関わる煩雑な手続きなども任せられるため、手間もかかりません。
唯一ネックなのが売却までに時間がかかるという点ですが、マンション売却の実績が多い、経験豊かな不動産仲介会社であれば、比較的スムーズに売却できます。
とはいえ、数多くの不動産仲介会社からよいところを選ぶのは大変です。一社一社に依頼のメールや電話をするだけでも手間がかかってしまいます。
そこでおすすめするのが、不動産一括査定サイトの利用です。一度の申し込みで複数社に相談ができるため、手間や時間をかけずに不動産仲介会社を比較検討できます。
マンションをなるべく早く、なるべく高く売りたいのであれば、不動産一括査定サイトを利用して優秀な不動産仲介会社を探すところから始めてはいかがでしょうか。

大手住宅メーカーの注文住宅販売や不動産テック企業の仲介業務に4年間携わり、不動産取引にかかわった件数は350件以上にわたります。2021年よりリビンマッチコラムの執筆・編集を担しています。皆さんが安心して不動産取引を行えるよう、わかりやすくリアルな情報を発信します。
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