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不動産売却時の匿名査定は便利？注意点やほかの査定との違いについて
引っ越し時や車の売却時に一括見積もりサイトがあるように、不動産にも一括査定サイトが存在します。これは不動産所有者が売却時に査定額を知るために利用するものです。
匿名査定とは、一括査定サイトのなかでも、個人情報などを伏せたまま行うものです。
匿名査定は、ほかの査定と比較してどのような特徴があるのでしょうか。注意点や利用するケースを確認してみましょう。
もくじ
不動産の匿名査定とは
匿名査定も、複数社に問い合わせができる一括査定サイトの一種ですが、ここでは区別するために、匿名でない一括査定サイトを「一括査定」、匿名の一括査定サイトを「匿名査定」ということにします。
匿名査定の特徴や、利用するケースについて紹介します。
個人情報を知られずに査定ができる
匿名査定では、査定の依頼者の名前、電話番号、住所といった個人情報を不動産会社側に伏せたまま査定依頼を出します。そのため、営業電話などに煩わされる心配がありません。
ただし、査定結果を送付してもらうためのメールアドレスだけは登録する必要があります。
対して一括査定サイトでは、個人情報を不動産会社に公開して査定を依頼します。
査定結果が出るのが早い
匿名査定では不動産会社の担当者が、インターネット上で入力された物件の住所、間取り、マンションの場合は階数などの条件から、物件の売却価格を査定します。
提供する情報が必要最小限であるため、比較的早く査定結果が出ます。
訪問してもらう必要がないため、日程調整も不要です。査定依頼日に査定結果が出ることも珍しくありません。
とりあえず価格だけ知りたい時に便利
匿名査定は、まだ売却の意思が固まっていないが、不動産の価値を知っておきたいという方には、便利なサービスといえるでしょう。
たとえば以下のようなケースで利用されます。
- 将来相続する不動産の価値を知りたい
- 所有する不動産の価値が上がっているのか知りたい
AIによるシミュレーション査定との違いとは
一括査定や匿名査定とよく似たサービスで、AIによるシミュレーション査定というものがあります。不動産会社が、ホームページ上などで提供する査定ツールです。
シミュレーション査定の場合は、AIが入力されている膨大なデータをもとに、不動産の価格を瞬時に査定します。
マンションは取引事例が多く、査定額も相場であることが多いです。取引件数が少ない戸建てや土地は、相場とずれた査定額が出るケースもあります。
また、近年では不動産会社が行う査定でも、一部AIを活用しているケースがあります。そのため、それぞれの査定価格の違いは、徐々になくなっていくと考えられます。
匿名査定における注意点
匿名査定は便利ですが、注意すべき点も理解した上で活用しましょう。
匿名査定だけでは不動産の売却はできない
匿名査定は、個人情報を伏せた状態で査定を行うため、実際に不動産会社の担当者と具体的な話し合いができません。
不動産会社側からコンタクトを取ってくることはなく、匿名査定だけで不動産を売却することはできないという点に注意しておきましょう。
査定額を見て、売却したいと思えたなら査定価格を出してくれた不動産会社にこちらからアプローチする必要があります。
査定額の正確性は低い
匿名査定は、査定額の正確性は高くありません。査定額が高かったからといって一概に喜んではいけません。
一般的な査定では、不動産会社が実際の物件を確認して、汚れや破損などさまざまな要素を査定額に反映させます。これにより相応の査定額を出してもらえます。
しかし、匿名査定では室内の状況などを含まない簡易的な査定です。実際に訪問査定してもらうと、査定額が大幅に違うということもあります。
不動産会社が査定に注力してくれない
匿名査定の依頼を受けた不動産会社は、あまり査定に注力しない可能性があります。
不動産会社が査定額を出してくれるのは、査定依頼者と後に媒介契約を結びたいがためです。媒介契約を結ぶことによって、不動産が売却できた際には仲介手数料を受け取れます。
一括査定の場合は個人情報が分かっているので、査定額を伝える際に査定依頼者とコンタクトを取れます。
匿名査定の場合は、個人情報が分からないため、査定依頼者にアプローチして営業をかけることができません。そのため、優先順位を下げられる可能性があります。
たとえば、匿名査定と一括査定が同時に査定依頼があったとします。その場合、不動産会社はコンタクトを取れるほうを優先し、注力することは容易に想像できます。
正確な査定額や丁寧な対応を求める場合は、匿名査定はあまりおすすめできません。
売却の意思があれば一括査定をする
不動産を売却したいという意思があれば、一括査定がおすすめです。
ここでは、その理由について解説していきます。
具体的な査定額が分かる
一括査定では具体的な査定額が分かります。
匿名査定では不動産会社が査定依頼者に対してコンタクトが取れず、注力してくれない可能性があると説明しました。
一括査定サイトで査定依頼を受けた不動産会社は、査定結果をまとめた査定書を依頼者へ提出します。
その査定書は依頼者と関係を深めるための重要なツールです。査定書をもとにさまざな提案をしたいと考えます。そのため、査定依頼者から質問を受けても応えられるように、根拠のある内容になっています。
さまざまな売却方法の提案を受けられる
不動産の売却は、不動産買取やリースバックなどさまざまな方法があります。場合によっては賃貸に出したほうがよいケースもあります。
一括査定サイトでは、不動産会社と接点を持つきっかけになります。査定額の報告と併せて、所有している不動産の一番よい活用法も提案してもらえます。
リビンマッチでは、最大6社に査定依頼を出せます。複数社から提案を受けることで、最適な活用方法を見つけられるでしょう。
信頼できる担当者を見つけられる
不動産売却は仲介をする担当者によって、売却価格や売却期間が大きく異なるケースがあります。信頼のできる担当者選びは不動産売却には欠かせません。
一括査定を依頼した場合、複数の不動産会社が査定結果を提示してくれます。
その際に、提示された査定額だけではなく、メールの文章や実際に担当者と会って話した印象なども考慮する必要があります。
一括査定を利用して、複数の担当者を比較することで信頼のできる担当者を見極めましょう。
匿名査定に関するよくある質問
- 匿名査定ってなに？
- 匿名査定では、査定の依頼者の名前、電話番号、住所といった個人情報を不動産会社側に伏せたまま査定依頼を出します。そのため、営業電話などに煩わされる心配がありません
- 匿名査定は便利？
- 査定額を知るためには大変便利です。しかし、精度が低いなどのデメリットもあります
大手住宅メーカーの注文住宅販売や不動産テック企業の仲介業務に4年間携わり、不動産取引にかかわった件数は350件以上にわたります。2021年よりリビンマッチコラムの執筆・編集を担しています。皆さんが安心して不動産取引を行えるよう、わかりやすくリアルな情報を発信します。
この記事の編集者
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