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任意売却の流れと代替手段を解説

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任意売却の流れと代替手段を解説

住宅ローンの返済に行き詰まったとき、一つの解決策となるのが「任意売却」です。

任意売却の特徴は、家の価値が住宅ローンの残債を下回る場合でも、金融機関の合意を得て売却できることです。競売と比べて売却価格が高くなる傾向があるため、残債の返済負担を軽減できます。

ただし、単に住宅ローンの返済が難しいという理由では、任意売却の対象にはなりません。また、タイミングを逃すと手続きができなくなるリスクもあります。

ここでは、住宅ローンの滞納を任意売却で解決する方法と代替案について解説します。

任意売却は悩んでないで即行動!まだ間に合います!

関連記事:任意売却とは?競売を回避する任売(にんばい)をわかりやすく解説!

この記事でわかること

  • 任意売却の大まかな流れ
  • 任意売却以外の代替手段

任意売却を完了させるまでの流れ

任意売却は以下の流れで進めていきます。

  1. 任意売却専門の不動産会社に査定を依頼
  2. 住宅ローンを借りた金融機関との交渉
  3. 自宅の販売活動
  4. 売買契約~引き渡し
  5. 残債の返済

任意売却の成功には、金融機関の合意が不可欠です。しかし、任意売却の手順を誤ると、金融機関の合意を得るまでに予想以上の時間がかかることがあります。

手続きが遅れることで、任意売却の機会そのものを失ってしまうケースもあるため、適切なタイミングと正しい手順で進めることが重要です。

1.任意売却専門の不動産会社に査定を依頼

任意売却を進める第一歩は、任意売却専門の不動産会社に査定を依頼することです。

任意売却ができる期間は、住宅ローンの滞納から競売の開札日前日までとなっているため時間との戦いです。督促状を確認して競売までの期間を調べたり、不動産の査定に必要書類を集めたりしていると、貴重な時間を失ってしまうリスクがあります。

不動産の売却は平均6カ月かかるといわれているため、効率よく進めなければ期限に間に合わなくなる場合もあります。

不動産会社に査定を依頼すれば、査定時に必要な書類を教えてもらえるため、必要書類を調べる手間がありません。言われた書類をそろえるだけでよく、見つからない書類については再取得の方法も教えてもらえます。

また、任意売却専門の不動産会社であれば、書類をもとに任意売却ができる期限までわかりやすく説明してくれるため、売却までのスケジュールが立てやすくなります。

任意売却の際は専任媒介契約を結んでおく

自宅の売却を不動産会社に依頼する場合、媒介契約を結びます。

媒介契約には、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約の三種類がありますが、任意売却では、専任媒介契約が選ばれることが多いです。

任意売却では、住宅ローンを借りている金融機関の同意を得る必要があるため、交渉が欠かせません。交渉には専門的な知識も要するため、不動産会社のサポートが必要です。

一般媒介契約の場合、不動産会社が査定や金融機関との交渉を行っても、最終的に他の不動産会社で売却される可能性がゼロではありません。そのため、任意売却では一つの不動産会社が責任を持って担当できる専任媒介契約が好まれます。

2.住宅ローンを借りた金融機関との交渉

不動産会社と媒介契約を結んだ後は、住宅ローンを借りた金融機関との交渉に入ります。金融機関から任意売却の合意を得ることで抵当権を抹消できるため、通常の不動産売却と同様の手順で進められます。

金融機関の合意を得るには、いろいろな条件がありますが、特に重要なのが、金融機関が納得する売却価格を提示することです。

任意売却における売却価格は、実質的に債権者である金融機関が決定権を持ちます。金融機関としては、債権の回収額を最大化したいので、相場よりも高い価格での売却を求めてくることがあるかもしれません。その場合、たとえ購入希望者が現れる可能性が低くても、まずは金融機関の指示に従って販売活動を始める必要があります。

ただし、実際の売却活動で購入希望者が現れない場合や、希望価格を下回る価格交渉があった場合は、その状況を金融機関に報告することで、相場に近い価格への調整を交渉することが可能です。

金融機関との交渉には専門的な知識が必要となるため、通常は媒介契約を結んだ不動産会社が仲介役を務めます。ただし、すべての不動産会社がこうした交渉に対応できるわけではないので、任意売却の実績がある不動産会社を選ぶことが重要です。

3.自宅の販売活動

握手

握手

自宅の抵当権が抹消されると、いよいよ販売活動が始まります。

任意売却の場合「期限の利益喪失」後すぐに行動を起こせば、債権者から約6カ月の活動期間が与えられる可能性が高いです。売却活動自体は、一般的な不動産売却とほぼ同じ流れで進みます。

早期売却には、不動産会社の活動だけでなく売主の協力的な姿勢が不可欠です。

例えば、購入希望者から内覧希望があれば、希望日に合わせられるように予定を調整する必要があります。また、内覧当時には、室内は清潔や整理整頓を心がけ、ここに住みたいと思ってもらえるような対応が望ましいでしょう。

4.売買契約~引き渡し

購入希望者が見つかった場合、まず買主から購入希望額が書かれた「買付証明書」を受け取ります。買付証明書を金融機関に提出して承諾を得られたら、購入希望者と売買契約を結びます。

売買契約完了後、所有者が物件に居住している場合は、決済日までに退去する必要があります。ただし、引っ越しのタイミングには注意が必要です。以下のようなトラブルを避けるため、不動産会社と相談しながら進めることが重要です。

  1. 引っ越し後に債権者の承諾が得られず、任意売却ができなくなるケース
  2. 買主の住宅ローンが承諾されず、売買契約が白紙になるケース

債権者の配分金合意と所有者の退去が完了すると、最終的な決済日を迎えます。決済日には債権者も同席し、残債務がある場合は今後の返済について協議することもあります。この決済日のすべての手続きをもって、任意売却は完了となります。

5.残債の返済を進める

任意売却が完了した後も、依頼人(元・所有者)の債務がなくなったわけではありません。

むしろ、ここからが本番であると考えることもできます。ここで依頼者が心掛けることは「自分のできる範囲で、債権者に対して誠意を見せる」ということです。

債権者との関係性を良好な状態に保つことを念頭に置きましょう。

「自分のできる範囲」というのは、今後支払いが困難な状態になったとしても「払わない」とは言わないようにする、といったささいなことから意識することです。

「払わない」と「払えない」では、債権者にとっての印象は大きく違います。そういった債権者との関係性を常に意識をして、新しい生活をスタートさせましょう。

任意売却の合意を得るためのポイント

任意売却は、住宅ローンを借りている金融機関の合意なしには進められません。合意を得るためには、売却までに十分な時間的余裕があることです。競売手続きが始まってしまうと、任意売却は難しくなります。また、金融機関が納得できる売却価格を提示できることも重要な条件となります。

それ以外にも、以下のポイントを守ることで金融機関の合意を得やすくなります。

  • 事前相談を必ずしておく
  • 税金関係を滞納していない
  • 管理費・修繕積立金などを滞納しない

それぞれのポイントについて確認しておきましょう。

事前相談を必ずしておく

住宅ローンの返済が難しくなったときや、滞納が始まって間もない時期に相談しておくと任意売却の交渉の際、合意を得やすくなります。

任意売却は、住宅ローンを滞納してから一定期間が経過しないと認めてもらえないことがほとんどです。しかし、初期段階で相談しておくと、金融機関にとって返済に対する真摯な態度の表れとして評価されるためです。

また、金融機関側も債権回収において、競売よりも任意売却のほうが高値での売却が期待できるため、債務者の状況を把握できている方が、スムーズな判断を下しやすくなります。

返済が難しくなった理由が、収入の一時的な減少であれば、リスケなどの対応をしてもらえる可能性もあり、その間に状況の立て直しができます。

任意売却を円滑に進めるためにも、このような事前相談の過程を経ておくことが望ましいでしょう。金融機関との良好な関係を維持することで、万が一任意売却が必要になった場合でも、合意を得やすくなります。

税金関係を滞納していない

税金の滞納は、任意売却を進める上で大きな障害となります。特に注意が必要なのは、固定資産税、都市計画税、住民税などの不動産に関係する税金です。

税金を滞納していると、督促状が届いてから10日以内に支払わない場合、不動産が差し押さえられるおそれがあります。住宅ローンを借りている金融機関とは別の手続きで行われるため、たとえ金融機関と任意売却の話し合いを進めていても、税金滞納による差し押さえを止めることはできません。

つまり、税金を滞納したままにしておくと、せっかく任意売却の準備を進めていても、途中で頓挫してしまうリスクがあるのです。そのため、任意売却を検討する際は、まず税金の滞納がないかどうかを確認し、もし滞納があれば早めに対応することが重要です。

参考:国税庁「第47条関係 差押えの要件

固定資産税・都市計画税・住民税などの滞納はあるか説明できるようにしておきましょう。

管理費・修繕積立金などを滞納しない

マンションを任意売却する場合、管理費や修繕積立金の滞納がないかどうかの確認が特に重要です。これは、区分所有法という法律で、マンションの管理費や修繕積立金の滞納分は、物件を購入した人が支払わなければならないと定められているためです。

分かりやすく言えば、前の所有者が払っていなかった管理費などは、新しく買った人が支払う必要があるということです。そのため、管理費や修繕積立金の滞納額が多いマンションは、ほとんどの場合、購入を希望する人が現れません。

結果として、せっかく任意売却を進めようとしても、売却自体が難しくなってしまいます。ですから、任意売却を検討する際は、住宅ローンだけでなく、管理費や修繕積立金の支払い状況もしっかりと確認しておく必要があります。

任意売却以外の代替手段についても検討しておく

任意売却を行うには、金融機関の合意を得る必要があり、その条件はなかなかに厳しいものがあります。そのため、任意売却ができなかった場合に備えて、以下の手段についても検討しておきましょう。

  • 通常の不動産売却
  • 個人再生

個人再生であれば家の売却を回避できる

住宅ローンの返済が難しくなったとき、個人再生という方法を検討してみましょう。個人再生は裁判所に申し立てを行い、借金を大幅に減額できる制度です。

個人再生が認められると、一般的に借金の80%が免除され、残りを3年から5年かけて返済できます。

個人再生の大きな特徴は「住宅資金特別条項(住宅ローン特則)」という制度を利用できることです。この制度を使えば、住宅ローン以外の借金(カードローンやマイカーローンなど)だけを減額の対象にできます。つまり、住宅ローンは通常通り返済を続けながら、他の借金だけを整理できるのです。

個人再生を利用するには、いくつかの条件を満たす必要があります。まず、安定した収入があり、借金を減額した後の返済の見通しが立つことが求められます。そして、実際に返済が困難な状況にあり、住宅ローン以外の借金が5,000万円を超えていないこと、さらに、申立て費用や弁護士費用を準備できることも必要です。

条件さえ合えば、個人再生は住宅を残したまま借金問題を解決できる有効な方法となります。任意売却を検討する前に、まずは専門家に相談して、個人再生が利用できるかどうか確認してみましょう。

通常の不動産売却で高く売る

住宅ローンの滞納が始まったばかり、またはこれから滞納しそうな状況であれば、まずは通常の不動産売却を検討してみましょう。住宅ローンの残高よりも高い価格で売却できれば、借金の問題を解決できる可能性があります。

不動産の売却価格は、最終的には買主との交渉で決まります。そのため、適切な販売方法を選び、上手に価格交渉を行えば、想定以上の価格で売却できることもあります。

高値での売却を実現するためには、できるだけ多くの不動産会社に査定を依頼し、価格を比較することが重要です。ただ、時間的な制約がある中で、複数の不動産会社に個別に連絡を取るのは現実的ではありません。

そこで活用したいのが、不動産一括査定サイトリビンマッチです。リビンマッチは、物件の情報を一度入力するだけで、複数の不動産会社から査定額を提示してもらえます。これにより、短時間で市場価値を把握し、高値での売却が見込める不動産会社を見つけられます。

通常の不動産売却は、任意売却と比べて売却価格が高くなる傾向があります。そのため、まだ滞納が深刻化していない段階であれば、利用してみましょう。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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