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ツーバイフォー(2×4)工法の防音対策

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ツーバイフォー(2×4)工法の防音対策

耐震性や耐風性に優れたツーバイフォー(2×4)工法は、気密性の高さと上下階の一体構造ゆえに、室内音の問題があります。

この記事では、ツーバイフォー(2×4)工法で気になる音の特徴と、その原因と対策についてご紹介します。

ツーバイフォー(2×4)工法で気になる室内の音とは

音には、「空気伝播音」と「固体伝播音」の2種類あります。

空気伝播音と固体伝播音の特徴
  説明 特徴
空気伝播音 話し声やテレビのスピーカーなどから伝わる 防ぎやすい
固体伝播音 振動源から発生した振動が床やスラブを通して伝わる 工法によって伝わり方が異なり防ぎにくい

具体的に固体伝播音とは二階の足音や、床に物を落とした音、水場が二階にある場合のシャワー音やトイレの排水音、洗濯機の音などが考えられます。

また、一般的には防音性が高い工法順として鉄筋コンクリート造、鉄骨造、木造となっており木造は材料の特徴上、最も音が響きやすい工法です。

その中でも2×4工法は木造の在来工法と比べ気密性が高く、音が反響しやすいといわれています。

実際に2×4工法住宅に住んでいる方の声としても、「二階の生活音が一階に大きく響いて聞こえる」という声が多くあります。

アパート賃貸を考えている方などは住宅内で発生する固体伝播音、特に二階の床から下の階に伝わる伝播音(床衝撃音)に対して対策をしなければなりません。

ツーバイフォー(2×4)工法で音が響く原因

2×4工法の防音対策を考える前に、他の工法と比べ床衝撃音が反響してしまう理由について考えていきたいと思います。

ツーバイフォー(2×4)工法ならではの気密性の高さ

まず一番の原因として考えられるのは2×4工法ならではの気密性の高さです。

もともと2×4工法はアメリカ発祥の工法で北米の寒い地域の木造住宅工法の主流でした。これは気密性が高くないと室内の温度を一定に保つことが難しかったためです。

現在は2×4工法の建物としての頑丈さや施工の容易さに着目され、多くの国や地域で普及しています。日本でも在来工法と比べシンプルにパネルを組み合わせるだけの構造である2×4工法住宅が近年、多く施工されるようになりました。

ただ気密性が高いと住宅内で発生した音が中で反響し続けるため、騒音につながってしまいます。

ツーバイフォー(2×4)工法の一体構造ゆえの特徴

一階天井と二階床の一体構造も音が響く原因になっています。在来工法では一階の天井に野縁という天井下地を組みそこに空間ができるので、音の伝わりを防ぐことができましたが、一体構造にすることで振動が直接下の階に伝わってしまいます。

他にも床暖房を導入する住宅が増えたことでカーペットなどを敷かずむき出しのフローリングのまま利用することが増えたのも、床衝撃音が大きくなる原因と考えられます。

2×4工法のこれらの特徴を踏まえて床衝撃音を抑える対策をしなければなりません。

ツーバイフォー(2×4)工法の防音対策

子どもの足

子どもの足

2×4工法では床衝撃音を抑えなければならないことが分かりました。ではどのような対策をすれば良いのでしょうか。

対策として施工前に決めなければならない防音対策と、施工後、住み始めてからできる防音対策があります。それぞれ見ていきましょう。

施工前の防音対策

施工前に決めなければならないこととは、施工時にオプションとして2×4工法でできる防音対策のことです。具体的な対策を順に見ていきましょう。

グラスウールを施工する

グラスウールを一階と二階の間に入れることで下の階に伝わる伝播音を吸音させることができます。またグラスウールは壁面間にも入れることができるので気になる部屋間に入れるのも効果が期待できます。

二階床に吸音ボードを敷く

床根太の上に石膏ボードなどの吸音ボードを敷くことで、床衝撃音対策をすることがあります。

一階天井下地と二階の根太を切り離す

下地と床根太を切り離して独立させる「独立天井」という構法があります。独立天井なら直接的な振動が伝わりにくくなり、床衝撃音の遮断性能が向上する効果が期待できます。

天井を斜めにして反響音を抑える

天井と床が平行の場合は共鳴しやすいため、天井に勾配を設けることで反響音を抑えることができます。

これらの対策をすることで防音対策に大きな効果が見込まれます。

施工後の防音対策

施工後、住み始めてからできる2×4工法の防音対策はどのようなことが考えられるのでしょうか。

マット、カーペットを敷く

吸音性の高いフロアマットやカーペットを敷くことで、軽いものを落とした時やスリッパで歩いた時に聞こえる軽量衝撃音を抑えることができます。

インテリアや家具の配置で音を抑える

大型の家具を壁から近いところに配置するだけで、部屋間の遮音性を高めることができます。また、テレビなど音のでる機器は壁から少し離すだけで反響音を抑えることができます。

気になる部屋間には遮音カーテンを使用する

遮音カーテンなら、本格的に部屋間の音漏れを防ぐことができます。遮音カーテンでなくても、単に厚手のカーテンならある程度の効果は期待できます。

住み始めてからできる防音対策としてはできるだけ振動を建物に響かせないことが重要です。
施工前と後ではできる防音対策にも違いがあるので2×4工法の特徴をよく理解し対策しましょう。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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