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パートナー選びは慎重に~土地活用に関わる業者とは~

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パートナー選びは慎重に~土地活用に関わる業者とは~

土地活用には、駐車場経営から戸建て賃貸、賃貸経営(小規模~大規模)とさまざまな方法がありますが、どの方法を選ぶ場合も重要なのが「パートナー(業者)選び」です。

土地活用はオーナー1人ではできない

不動産オーナーには、さまざまなパートナー候補が「土地を活用をしませんか?」と誘いを掛けてきます。たとえば駐車場やマンションを建設する業者、入居者の募集・管理に関わる業者、あるいは土地活用のための資金を融資する業者などです。

ここで注意したいのは、「業者にも、何か自社の利益になることがあるからこそ、不動産オーナーに土地活用を勧めている」という事実です。どのような業者が、どんな利益のために土地の活用を勧めるのかを知りましょう。

業者を見極めるチェックポイント

  • どのステップ(建築、入居者の仲介、物件の管理、融資、全体のコンサルティング……)に関わる業者かを把握しましょう。
  • 業者の経営状態はどうか? ホームページ等で財務諸表が公開されているかをチェックしましょう。
  • 明るい見通しばかりを強調するのではなく、リスクについても説明をしてくれましたか?
  • 周辺地域のニーズを業者がどのように把握しているか、そのニーズを賃貸経営にどう活かそうとしているのか、を賃貸オーナーに分かりやすく説明してくれるでしょうか?
  • 将来の入居者ニーズの見通しについても、入居率の低下を考慮し、堅実な計画を立てる業者かを見極めましょう。

「建築する」ことで利益を上げる業者

ハウスメーカー、工務店、ゼネコンなど、「建築する」ことで自社の利益を上げる業者は、建築・設計のノウハウについて優れたものを持っています。ただし、マンション建築が済んでからの入居者募集や、経営管理については、自社内で対応できる業者ばかりではなく、同系列の他社が行う場合や、提携事業者が行う場合もあります。また、土地の場所や人通りの多寡によっては、「マンション経営を選ぶべきではなく、駐車場経営のほうが向いている」という場合もあります。にもかかわらず、戸建て賃貸やマンション建築を勧め、自社の利益を上げようとする業者もあるので、注意してください。

業者を見極めるチェックポイント

  • オーナーが「建てたい建物」に関する建築ノウハウを持っている業者でしょうか?※1
  • 設計担当者と賃貸オーナーが直接、納得がいくまで話し合える場を設けてくれるでしょうか?
  • 契約を急がせるばかりでなく、トラブルを防ぐための説明責任を果たしてくれるでしょうか?
  • 「建築する」ということが終わってからのアフターフォロー体制は充実しているでしょうか?
  • 過去に施工した現場を見学させてくれるなど、確かな実績と信頼を持つ業者でしょうか?

※1:鉄筋コンクリート造の大型建築物はゼネコンが得意としていることが多いですが、ハウスメーカーにもツーバイフォー、軽量鉄骨など得意分野があります

賃貸経営に携わることで利益を上げる業者

賃貸仲介業者、賃貸管理業者など、賃貸物件の借り手と貸し手の橋渡しをすることで利益を上げる業者が、土地活用を持ちかけてくることがあります。この場合「どの地域に、どのような物件の借り手が多いか」を業者が把握しているため、借り手のニーズに応じた設計・経営計画を立てることができるでしょう。

ただし、賃貸仲介業者や賃貸管理業者は「既にできあがっているマンション・アパートの借り手を探す」「入居者や物件の管理業務を行う」ことが主な仕事であり、「建物が完成してから」が出番という姿勢の場合もあります。

業者を見極めるチェックポイント

  • 入居希望者が物件探しをしやすいよう、平日の夜間、土日にも営業を行っているでしょうか?
  • 入居者募集にあたって、物件の魅力を伝える広告を打ち、インターネットも活用しているでしょうか?
  • 賃貸物件への入居から退去まで、入居者の要望・クレームなどに対してきめ細やかなサービスを行っているでしょうか?
  • 賃貸物件オーナーへの報告・連絡・相談は綿密に行わる体制づくりができているでしょうか?
  • 入居者が決まらない場合や、退去後のリフォーム・リノベーションなどに関して相談に乗ってくれるでしょうか?

会計事務所・税理士事務所など税務に携わる業者

土地活用は、相続対策・節税につなげることができます。そのため、顧問税理士・会計士から勧められたという人もいるでしょう。

顧問税理士・会計士は「土地活用以外の手段」についても検討し、提案してくれる場合が多いです。たとえば生命保険の非課税枠の活用や、自社株の承継方法についても熟慮した上で、「土地活用も視野に入れたほうが良い」という形で提案をしてくれるのです。

ただし、実際に賃貸物件の経営計画を立て、実行する場合の相談に応じてもらうなら、相続対策などの料金とは別にコンサルティング料を支払う必要が出てくるでしょう。

業者を見極めるチェックポイント

  • よい理由・やめたほうが良い理由について、オーナーが納得いくまで説明してくれるでしょうか?
  • パートナー選びにおいて、特定の業者のみを斡旋するだけの会計事務所・税理士事務所より、「どんな方法を選ぶか?」に応じて、最適なパートナーを選んでくれる事務所のほうが信頼できます。
  • コンサルティング料として、事業費のおおむね3%程度を提案されることが多いです。相場と離れた価格を提示する事務所には、理由をきちんと説明してもらえるでしょうか?

融資を行うことで利益を上げる業者

都市銀行や地方銀行、信用金庫は土地活用のために融資を行い、利子収入を得ます。顧客の資産運用について積極的に関わるリテール事業に力を入れている銀行は、土地活用についても細やかな対応を行っています。ただし、銀行ごとにリテール事業への関わり方がさまざまであり、どの程度の実力・ノウハウを持っているのか見極めることが重要です。

業者選び/ローン選びのチェックポイント

  • 既にメインバンクとして取引している金融機関があるなら、融資の打診を行ってみましょう。融資を受け、返済している実績がある金融機関のほうが、新たな融資も受けやすいです。
  • できるだけ低金利で、長期間のローンを利用できるかどうかチェックしましょう。金利が1%違うことで、返済総額としては数千万円違ってくる場合もあり得るので、慎重にチェックしてください。
  • 物件の建築・管理などのパートナーとして選んだ業者と提携している銀行で「提携ローン」を利用すると、有利な金利で融資を受けることができるかもしれません。
  • 繰上返済の条件についても必ずチェックしましょう。銀行ごと・商品ごとに条件が違いますが、固定金利の商品のほうが繰上返済のペナルティが大きく、変動金利の商品はペナルティが小さい傾向があります。

他にもあるパートナー選びのチェックポイント

依頼する業者の経営状況について必ずチェックしましょう。たとえば「マンション建設に着工しているのに、工事途中で建設業者が倒産する」というトラブルがあると、着工時に払い込んだお金を返してもらえない(業者が会社更生法の適用を受けた場合など)、工事を引き受けてくれる業者を改めて探さなければならない、資金も改めて準備しなければならない、と大変です。

また、複数の業者にプランを提案してもらい、その内容をじっくりと比較することも大切です。営業マンや業者との相性についてもチェックしましょう。20年、30年と長い時間を掛けて行う大事業であり、子や孫の代まで巻き込むこみます。20年後、30年後になっても安心して付き合っていけるパートナーを見つけるのですから、落ち着いてじっくりと相手を見極めましょう。

この記事の編集者

リビンマッチ編集部 リビンマッチ編集部

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