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不動産買取で損をしないために！仲介との違いや会社の選び方を紹介
不動産買取とは、不動産会社が売主から直接買い取る取引方法のことをいいます。不動産を売却するときに一般的に行われる仲介と比べると、市場に売り出して買主を探す必要がないため、早く売却できるなどのメリットがあります。ただし、よいことばかりではないことに、注意が必要です。
不動産買取と仲介の違い、メリットやデメリットなどを解説します。
もくじ
不動産の買取とは
不動産の買取とは、不動産会社に家や土地を買取ってもらうことです。不動産仲介のように不動産会社が間に入って買主を探すのではなく、不動産会社が自ら買主となって不動産を買い取ります。
買主である不動産会社は、買い取った不動産を再販売して利益を出します。不動産が家屋やマンションであれば、リフォームやリノベーションを行って物件の価値を高めたうえで再販売する流れです。
状況によっては不動産会社に仲介を頼むより、買取のほうが適しているケースがあります。仲介と買取の特徴を理解し、自身にとって最適な方法を選択しましょう。
不動産買取と不動産仲介との違い
仲介と買取の違いは大きく分けて、買主、売却にかかる期間、価格の3つあります。それぞれの違いを見ていきましょう。
買主は誰か
仲介と買取では、売却した不動産を購入する買主が異なります。仲介だと買主は個人が一般的ですが、買取の場合は不動産会社が買主です。
仲介では不動産会社と媒介契約を結びますが、買取では不動産会社に売却するため媒介契約は必要ありません。
売却までの期間
仲介と買取では、売却するまでの期間が大きく異なります。
仲介の場合は不動産会社が販売活動を行って買主を探す必要があるため、売却までに最短でも3カ月はかかります。長ければ1年以上かかることもあるでしょう。
それに対し買取の場合は不動産会社が不動産を直接買取るため、販売活動の期間を省けます。売却までの期間は最短で数日、長くても1カ月程度です。
売却価格
不動産会社に仲介を依頼した場合と買取を依頼した場合では、売却価格が異なります。
買取の売却価格は、仲介の売却価格の6〜8割程度に留まる傾向があります。不動産を再販売したときに不動産会社の利益が出るよう、購入価格を抑える必要があるためです。また、再販売する前にリフォームやリノベーションを施して付加価値を付けるケースも多く、それにかかる諸経費を売却価格から差し引くことも理由のひとつです。
仲介で売却するときは、市場相場で売買されます。
不動産買取は2種類ある
不動産の買取には、即時買取と買取保証の2種類があります。ここでは、それぞれの特徴を解説します。
即時買取
即時買取とは、不動産会社との交渉が終わり次第すぐに買取ってもらう方法です。この方法は、最短で5日程度、長くても1カ月ほどで売却手続きが終わります。できるだけ早く不動産を売却したい場合におすすめの方法です。
買取保証
買取保証とは、不動産会社が仲介して販売活動を行い、定められた期間内に契約が決まらなければ不動産会社が買取る方式のことです。
仲介と買取、それぞれのメリットを生かした方法で、市場価格で売れる可能性があります。買主が現れなかった場合も最終的に不動産会社が買取るため、売却できないままになることはありません。
売却の期間に余裕はあるものの、一定期間内に売却したい方におすすめです。
不動産買取を選ぶメリット
不動産の売却方法といえば、仲介を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、買取には仲介にはないメリットがあります。ここでは、不動産買取を選ぶメリットを紹介します。
売却手続きの期間が短く現金化しやすい
買取の最大のメリットは、比較的早めに不動産を現金化できる点です。
仲介の場合は売却までに3～6カ月程度の期間を要しますが、買取なら数日〜1カ月程度で売却手続きが完了します。そのため、売却後の資金計画が立てやすくなります。
「転勤や進学のため売却の期限が決まっている」「すぐにまとまったお金が必要」などの理由で売却を急いでいる人や確実に売却したい人にとって、買取はおすすめの売却方法です。
期限が近く急いでいるなら即時買取を、ある程度期間に余裕があるなら買取保証を選択しましょう。
仲介手数料がかからない
買取による売却の場合、仲介手数料がかかりません。
仲介手数料とは、不動産売却を仲介した不動産会社に支払う報酬のことです。仲介手数料の上限は法律によって定められており、売買価格が400万円以上の場合、上限は売買価格の3％＋6万円＋消費税で算出します。
たとえば、不動産を2,000万円で売却した場合の、仲介手数料の上限は次のとおりです。
契約不適合責任の免除
契約不適合責任とは、売却時の契約内容と適合しない不具合が見つかったとき、売主がその責任を負うことをいいます。
たとえば、シロアリの被害や雨漏りなどの欠陥があったにもかかわらず、それらを契約書に記載していなかった場合、買主は売主に修理や損害賠償を求めることができます。欠陥によっては、最悪契約を解除されるおそれもあります。
不動産会社が直接買い取る場合、契約書に契約不適合責任を免除する条項が記載されるケースがほとんどです。売却後に見つかった不具合について、売主は責任を逃れることができます。これは買主が不動産のプロであり、不動産の瑕疵を把握する能力があるためです。ただし、免除は義務ではないため、免除する条項が契約書に記載されているか確認しましょう。
周囲に知られることなく売却が可能
不動産を売却する理由はさまざまで、周囲の人に売却を知られたくない方もいるでしょう。
不動産会社の仲介で売却する場合は、買主を探すためにWebサイトやチラシに物件情報が掲載されます。近隣のエリアに絞って販促活動を行うことが多いため、近隣の人や知り合いに家を売り出したことを知られるおそれがあります。
前もって不動産会社に相談すれば販促活動を限定することもできますが、販促活動の規模が小さくなることで売主が見つかるまでに時間がかかる点がデメリットです。
買取であれば不動産会社とのやりとりだけで手続きが完結するため、周囲に知られることなく売却ができます。
内覧や修繕などの準備が不要
仲介で売却する場合は買主を探すための販売活動として、購入希望者の内覧を受け入れる必要があります。一般の購入希望者は見た目の印象を大切にしていることが多いため、室内の片づけや掃除、修繕をしておかなくてはなりません。
また、内覧は複数回行われることが多く、日程の調整をする手間を負担に感じる人も多いでしょう。
不動産会社の買取であれば、査定の際に一度内覧をしてもらうだけで済むことがほとんどです。また、再販売時のリフォームを前提としているため、修繕が必要な箇所があっても売主がわざわざ手を入れる必要はありません。
キャンセルのリスクがなく確実に売れる
買取で売却する場合の買主は不動産会社のため、契約が破棄されるリスクがなく、不動産を確実に売ることができます。
仲介で売却する場合は購入希望者が個人のため、買主の状況やローンの審査結果を理由に契約を破棄されるおそれがあるのです。
ローンの利用を前提とした不動産の売買契約には、ローン特約が盛り込まれているケースがほとんどです。ローン特約とは、たとえ売買契約を結んだ後であっても金融機関からの融資が受けられなかった場合に契約を白紙に戻せる条項です。
買取は不動産会社が買主のため、そういった理由での契約破棄のおそれはありません。確実に売却できる安心感は、大きなメリットといえるでしょう。
不動産買取の注意点
不動産を売却する際に買取を選択した場合、メリットがある一方で注意点もあります。
次に挙げる2点を踏まえたうえで、不動産の売却方法を選びましょう。
売却価格が市場相場よりも安い
不動産会社による買取の場合、売却価格は市場相場の6〜8割程度になります。
不動産会社は商品の仕入れとして不動産を買取、不動産会社の利益を乗せて再販売します。不動産会社が再販売で利益を出す必要があるため、市場価格より安く買い取っているのです。
買い取り不可のこともある
物件によっては、買取ってもらえないケースがあることにも注意が必要です。不動産会社は再販売で利益を出すため、コストがかかりすぎる、または売れないおそれのある不動産だと買い取らないのです。
たとえば、建物の状態が悪く、リフォームに膨大な費用がかかる場合は、買取ってもらえないことがあります。また、立地が悪かったり訳あり物件だったりすると、付加価値を付けても再販売できる見込みがないと判断されます。
買取が向いているケースとは？
状況によっては、仲介よりも買取が向いているケースがあります。主に、次の2つの場合です。
売却を急いでいる
不動産の買取は仲介に比べ、売却までの期間が短いことが特徴です。そのため、売却を急ぐ事情がある場合は、仲介ではなく買取が向いています。
特に短期間で売却しなければいけない場合、もしくはすぐにまとまった現金が必要な場合は買取がおすすめです。遅くとも1カ月程度での売却が期待できます。
仲介で売りにくい物件を売却したい
「築年数がかなり古い」「事故物件である」「人気のないエリアにある」など、仲介ではなかなか売れない物件もあります。そのような不動産を売却したい場合も、買取の利用をおすすめします。
仲介で売却する際は買主が現れるのを待つ必要があり、特に条件の悪い物件や訳ありの物件は購入希望者が少ないことが一般的です。そういった物件を不動産会社が直接買い取ってもらえるのであれば、たとえ市場相場より安い価格であっても売主にとってのメリットは大きいでしょう。
リフォームやリノベーションの経験が豊富な不動産会社であれば、一般的に売るのが難しいと思われる物件であっても買い取ってもらえる可能性があります。
不動産買取の流れ
不動産の買取を利用する場合、大まかな流れを理解しておくと売却までの手続きがよりスムーズに進みます。ここでは大きく、3つのステップに分けて解説しましょう。
ステップ1「準備」
買取を依頼する前に、書類の準備と情報の整理をしておきます。
- 登記識別情報や固定資産税納税通知書、購入時の売買契約書など売却に必要な書類を集める
- 周辺の物件情報に基づき、売却価格の相場を調べる
買取が決まってから慌てて書類を探したり、相場よりはるかに低い金額で買取られたりしないよう万全の準備を行っておきましょう。
ステップ2「依頼」
不動産会社に不動産の査定依頼をします。査定には次の2種類があります。
- 机上査定（簡易査定）：不動産会社の担当者が物件を訪れることなく、提供した情報をもとに価格を算出する
- 訪問査定：不動産会社の担当者が実際に現地を訪れ、物件の状況・周囲の環境・所有者へのヒアリングなどを加味して価格を算出する
売却を積極的に考えている場合は、より正確な価格を提示してもらえる訪問査定で依頼しましょう。
ステップ3「契約」
提示された査定価格に納得し、合意できれば、不動産会社と売買契約を締結します。引き渡しや入金のスケジュール、必要な書類、契約不適合責任に関する取り決めなど、細かな部分まで確認して曖昧な部分がないようにしましょう。
買取会社の選び方
不動産の売却に際しては、仲介であっても買取であっても不動産会社選びは慎重に行いましょう。実績があり、親身に相談に乗ってくれる不動産会社を探す必要があります。
買取の場合は不動産会社に土地や家を直接買取ってもらうため、査定金額が特に重要です。査定で提示された金額がそのまま売却価格となるため、納得のいくまで複数の会社に見積もりを依頼しましょう。
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この記事の編集者
リビンマッチ編集部
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